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診療科目
2022.04.27
#対象疾患

頭痛 右側

受診の目安になる症状

  • 痛みが強い
  • 痛みが徐々に悪化する
  • 頭痛以外に吐き気や嘔吐、手足の動きづらさ、発熱などの症状がある
  • 1か月に10日以上頭痛がある
  • 日常生活に支障がある など

頭痛は非常にありふれた症状の1つで、日本人の約3人に1人は慢性的な頭痛を持っているといわれています。頭痛の中でも片頭痛(へんずつう)などの一般的な頭痛(一次性頭痛)の場合は通常命に関わることはなく、多くは安静にすれば治るとされています。しかし、学校や仕事に行けない、頭痛で寝込んでしまうことがあるなど生活に支障が大きければ受診を検討しましょう。

一方、ほかの病気の症状として痛みが出ている頭痛(二次性頭痛)の場合は、時に命に関わることもあります。痛みが強い、徐々に悪化する、吐き気や嘔吐、手足の動きづらさ、発熱など、頭痛以外にも気になる症状がある場合は、脳出血やくも膜下出血などの可能性も考えられるため、早めに内科やかかりつけ医などの受診を検討するようにしましょう。

右側に頭痛が起こる原因と対処法

片頭痛

片頭痛はズキズキと脈を打つような痛みが特徴的な頭痛で、光や音に敏感になったり、吐き気や嘔吐を伴ったりすることもあります。痛みは左右どちらかに起こることが多いですが、4割近い人が両側の痛みを経験しているともいわれています。痛みは長くても3日以上続くことはないことが一般的です。原因は明らかになっていませんが、神経や血管でセロトニンという物質が上手くはたらいていないことだと考えられています。

片頭痛では、症状が軽い場合は市販薬を含む一般的な鎮痛薬を使用します。しかし、重度の片頭痛には一般的な鎮痛薬では効果が期待できません。そのため、医師の処方が必要なトリプタン製薬という薬が使われます。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は、ストレスや運動不足など、さまざまな要因が関係して起きる頭痛です。頭全体を締め付けるような痛みを感じることが一般的ですが、片側だけが痛むこともあります。

通常、一般的な鎮痛薬で症状の改善が期待できます。しかし、月に10日以上頭痛がある場合は、抗うつ薬を基本とした予防薬で頭痛の予防を行う治療が検討されることもあります。

三叉神経・自律神経性頭痛

三叉神経(さんさしんけい)・自律神経性頭痛とは、顔や頭の感覚に関係する三叉神経が過剰に興奮して起こる頭痛です。症状によっていくつかの種類があり、いずれも目の周りや奥の激しい痛みや、涙や鼻水が出るといった自律神経症状が特徴です。この症状は片側だけに現れ、短時間で治まることが一般的です。

治療は三叉神経・自律神経性頭痛の種類によって治療法が異なります。たとえば、発作が2~30分程度持続する発作性片側頭痛という頭痛では、主にインドメタシンという鎮痛薬の内服などが検討されます。

帯状疱疹

帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは、水痘(水ぼうそう)ウイルスに感染し症状が治ってからも、免疫力が低下した際に再度活性化することで発症する病気です。主に皮膚に痛みや赤い斑点、水ぶくれなどの症状がみられます。頭皮に発症すると左右どちらかに強い頭痛が起きることもあります。症状は片側にしか症状が現れず発疹(ほっしん)も伴うため、ほかの頭痛との見分けが比較的つきやすいといわれています。

治療では主に鎮痛薬や、抗ウイルス薬を使用します。

薬の副作用

治療薬などの副作用で、片側だけに頭痛が起きることがあります。この場合は原因となる薬を減らすか中止する必要があるため、かかりつけの医師に相談しましょう。

また、鎮痛薬の飲みすぎで薬物乱用頭痛という頭痛が起きることもあるため注意が必要です。

右側に頭痛があるときに気を付けたいポイント

安易に市販薬を使わない

自己判断で鎮痛薬を飲みすぎてしまうと、薬物乱用頭痛という新たな頭痛が起きることがあります。1か月のうち10~15日以上の鎮痛薬の服用を3か月以上続けている場合、薬物乱用頭痛と診断されることがあるため、服薬の有無にかかわらず目安として1か月に10日以上頭痛がある場合は、医療機関で治療を受けたほうがよいでしょう。

症状や服薬の記録をする

症状の程度や時間、頻度を記録しておくと、発症している頭痛の種類が分かったり、治療に役立ったりすることがあります。また、服薬の回数や薬の成分を記録しておくことで、薬物乱用頭痛の早期発見にもつながります。

症状や頻度によっては受診の検討を

一般的な頭痛は命に関わることはありませんが、痛みのせいで日常生活にも支障があるような場合は受診を検討するとよいでしょう。また、痛みが強い、徐々に悪化する、ほかにも気になる症状があるといった場合は重大な病気の可能性もあるため、気になる症状がある場合は医師に相談するとよいでしょう。