希望するご予約を
お選びください

×閉じる
診療科目
2026.05.26
#内科

【医師監修】血圧が低いときの症状とは?低血圧の目安や原因、対処法を解説

「朝なかなか起きられない」「立ちくらみやめまいがよく起こる」これらの不調には、低血圧が関係しているかもしれません。低血圧というと体質の問題と軽く考えられがちですが、強い倦怠感や集中力の低下など、日常生活の質を下げる原因になることもあります。起立性低血圧や食後低血圧など、タイプによって症状や対処法が異なる場合もあります。

この記事では、低血圧で起こりやすい症状や血圧の目安、主な種類と原因、日常生活でできる対処法、受診の目安まで解説します。自分の不調の原因を知り、無理なく体調を整えるヒントを見つけましょう。

イーヘルスクリニック新宿院では、低血圧によるめまいや倦怠感などのご相談にも対応しています。症状の経過や生活習慣を確認しながら、原因の評価や日常生活での対処法について医師が丁寧にご案内します。

▼【来院】のご予約はこちら▼

▼【オンライン診療】のご予約はこちら▼

記事監修:天野方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
経歴:埼玉医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院足利赤十字病院などで勤務。2016年、帝京大学大学院公衆衛生学研究科へ入学。2018年、ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)へ留学。予防医療特化のメディカルクリニックで勤務後、2022年「イーヘルスクリニック新宿院」開院。
専門分野:腎臓内科、抗加齢医学(アンチエイジング)、産業医学
資格:日本腎臓学会専門医・指導医抗加齢医学会専門医日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士・博士

低血圧の症状

低血圧は立ちくらみだけでなく、体のだるさや集中力の低下など、さまざまな不調として現れることがあります。朝起きづらい、午前中に強い疲れを感じるなどの症状は、低血圧が関係している可能性があります。低血圧でよく見られる代表的な症状を解説します。

立ちくらみ・めまい・ふらつき

立ちくらみやめまい、ふらつきは低血圧でよく見られる代表的な症状です。血圧が低いと、脳へ送られる血液や酸素が一時的に不足し、脳が軽い酸欠状態になることで起こります。特に急に体を動かしたときに症状が出やすくなります。症状が起こりやすい場面は次のとおりです。

  • 長時間座ったあとに急に立ち上がったとき
  • 朝ベッドから起き上がるとき
  • 電車内などで長時間立ち続けているとき

急に立ち上がると、重力の影響で血液が下半身に集まり、脳へ送られる血液が一時的に減ります。その結果、立ちくらみやめまいが起こります。症状が強い場合は目の前が暗くなる、気が遠くなることもあり、転倒やけがにつながる恐れがあるため注意が必要です。

朝起きられない・午前中の強い倦怠感

朝起きられない、午前中に強いだるさを感じるのも低血圧の代表的な症状です。人の体は睡眠中にリラックス状態となり、血圧が下がります。もともと血圧が低い人は、朝になっても血圧が十分に上がらず、体が活動モードに切り替わりにくくなります。その結果、脳への血流が不足し、強い倦怠感や体の重さを感じることがあります。

この状態では、起き上がるのがつらいほどのだるさや、頭痛、吐き気、集中力の低下などが現れることもあります。決して気持ちの問題や怠けではなく、体の仕組みによって起こる症状です。特に若い女性に多く見られ、学校や仕事など日常生活に影響することもあります。

低血圧の数値の目安

低血圧は、一般的に最高血圧が100mmHg未満を目安とします。血圧の主な目安は次のとおりです。

ただし、大切なのは数値よりも症状の有無です。血圧が低くても体調に問題がなければ、体質の可能性があります。血圧は時間帯や体調でも変わるため、一度の測定だけで判断せず、立ちくらみや強い倦怠感などの症状もあわせて確認することが重要です。

低血圧の種類

低血圧といっても、原因や症状の現れ方はさまざまです。ご自身の症状がどのタイプに近いかを知ることは、適切な対処法を見つけるための重要な手がかりとなります。代表的な低血圧の種類について、以下の4つを解説します。

  • 本態性低血圧
  • 起立性低血圧
  • 食後低血圧
  • 症候性(二次性)低血圧

本態性低血圧

特別な病気が原因ではなく、生まれつき血圧が低めな体質によるものです。遺伝的な要因が関係していることもあり、ご家族に低血圧の方がいる場合によく見られます。主な特徴は以下のとおりです。

  • 子どもの頃から血圧が低い傾向にある
  • 健康診断などでは特に異常が見つからない
  • 普段は症状がなくても疲れが溜まると立ちくらみやだるさを感じやすい

多くの場合、治療の必要はありません。めまいや倦怠感によって日常生活の質(QOL)が落ちていると感じる場合は、生活習慣の工夫で症状が和らぐ可能性があります。

起立性低血圧

座った状態から急に立ち上がった瞬間や、長時間じっと立っているときに、クラっとするめまいや立ちくらみが起こるのが起立性低血圧タイプです。急に立ち上がると、重力によって血液が一気に下半身へ集まります。

通常は自律神経がすぐに働き、血管を収縮させて血圧を正常に保ちます。調整機能が追いつかないと脳への血流が一時的に不足し、以下の症状が現れます。

  • 朝ベッドから急に起き上がったとき
  • 長時間座った後急に立ち上がったとき
  • 脱水気味のときや入浴後など体が温まっているとき

特に高齢の方や、ストレスなどで自律神経のバランスが乱れがちな方によく見られます。症状が出やすい場面を意識し、一つひとつの動作をゆっくり行うだけでも予防につながります。

食後低血圧

食後低血圧は、食事のあとに血圧が下がり、眠気やめまいが起こる状態です。食事をすると、食べ物を消化するために血液が胃や腸へ集まります。その結果、脳へ送られる血液が一時的に減り、血圧が下がることで症状が現れます。特に炭水化物を多く食べたあとに、強い眠気やだるさ、ふらつきを感じることがあります。

この症状は高齢者に多く見られますが、高血圧の薬を飲んでいる人や、糖尿病など自律神経に関係する病気がある人にも起こりやすいとされています。食後の強い眠気やめまいが続く場合は、単なる食べすぎではなく、食後低血圧が関係している可能性があります。気になる症状があるときは医師に相談することが大切です。

症候性低血圧(二次性低血圧)

症候性低血圧(二次性低血圧)は、何らかの病気や服用している薬の副作用が原因となって血圧が低くなっている状態です。これまで血圧が正常だった方が急に低くなった場合や、他の症状を伴う場合は、背景に原因となる病気が隠れている可能性があります。原因となりうる病気や状態の例は、以下のとおりです。

  • 心不全、不整脈などの心臓の病気
  • 甲状腺機能低下症などのホルモンの異常
  • 重度の貧血や脱水
  • けがによる大量出血
  • 特定の薬(降圧薬、向精神薬など)の副作用

このタイプの低血圧では、原因となっている病気の治療が重要です。強い倦怠感や動悸、息切れなどを伴う場合は、自己判断せず医療機関を受診してください。

低血圧であっても背景にホルモン異常などの病気が関与しているケースがあります。以下の記事では、ホルモン異常が関与する高血圧の仕組みや治療法、疑うべき場合について解説しています。低血圧との違いを理解するうえでも参考になります。
>>ホルモン異常が引き起こす高血圧の治療法は?二次性高血圧が疑われる場合についても解説

低血圧の対処法

低血圧による不調は、日常生活の工夫によって改善が期待できる場合があります。食事のとり方や生活習慣を見直すことで、血圧の安定や症状の軽減につながることも少なくありません。日常生活で取り入れやすい低血圧の対策を解説します。

食事による改善

低血圧の症状を和らげるには、毎日の食事内容を整えることが重要です。栄養バランスのよい食事は血液や筋肉を作り、体内の循環を支えるため、血圧の安定にもつながります。特に血液の材料となる栄養素を意識して摂ることが大切です。低血圧対策として意識したい食事のポイントは次のとおりです。

食後低血圧がある場合は一度に食べすぎないことも大切です。食事を数回に分ける「分割食」を取り入れると、食後のだるさや眠気の軽減につながることがあります。

生活習慣の見直し(運動・自律神経)

生活習慣を整えることは、血圧を安定させるうえで大切なポイントです。日々の過ごし方は自律神経の働きに影響し、血圧の調整にも関わっています。下半身を動かす運動は血流を促し、脚の筋肉がポンプのように働いて血液を心臓へ戻しやすくします。ウォーキングや軽いスクワットなど、無理のない運動を習慣にすると良いでしょう。

水分が不足すると血液量が減り、血圧が下がりやすくなるため、水やお茶をこまめに飲むことも大切です。十分な睡眠をとり、毎日同じ時間に寝起きすることで自律神経が整い、血圧のコントロールが安定しやすくなります。起床時や立ち上がるときは急に動かず、ゆっくり体を動かすことも重要です。

こうした生活習慣の積み重ねが、血圧を安定させる助けになります。

緊急時の対処法

強いめまいやふらつきが起きたときは、まず転倒を防ぎ、安全な姿勢で体を休めることが大切です。急にめまいがした場合は、その場でしゃがんだり、壁や手すりにつかまったりして体を支えましょう。無理に歩こうとすると転んでけがをする危険があります。横になれる場所があれば、仰向けになって安静にします。

足を心臓より少し高くすると、脳や心臓へ血液が届きやすくなり、症状が落ち着くことがあります。顔色が急に白くなる、冷や汗が出る、意識がもうろうとするなどの症状がある場合は、ショック状態の可能性もあります。その場合は、すぐに救急要請を行いましょう。

低血圧の症状は、服用している薬の影響で起こることもあります。気になる症状が続く場合は、自己判断で薬をやめず、医師や薬剤師に相談することが大切です。

病院受診の目安

低血圧による不調は「体質だから」と見過ごされがちですが、症状の程度によっては医療機関での確認が必要になることもあります。受診を検討すべき症状の目安を紹介します。

緊急性が高い症状

以下の症状は、血圧が極度に低下し、脳や心臓などの生命維持に不可欠な臓器へ血液と酸素が届かなくなる「ショック状態」のサインです。

  • 意識がもうろうとしている、呼びかけへの反応が薄い、または失神した
  • 顔色や唇が青紫色になり冷たい汗をかいている
  • 呼吸が速く浅い
  • 脈が弱くて速く触れにくい

けがによる大量出血や重い感染症、強いアレルギー反応(アナフィラキシー)などの症状が現れた場合は、一刻を争う可能性があります。命に関わるため、ためらわずに救急車を呼ぶか、周りの人に助けを求めてください。

受診を検討すべき症状

めまいや強いだるさなどの症状が続き、日常生活に支障が出ている場合は、医療機関の受診を検討しましょう。めまいや立ちくらみが頻繁に起こる、朝に体が重くて起き上がれない、食事のたびに強い眠気やふらつきを感じる場合は注意が必要です。

安静にしているのに動悸や息切れ、胸の不快感があるときも、一度医師に相談することが望ましいでしょう。これらの症状は、低血圧だけでなく、貧血や心臓の病気、ホルモンの異常などが関係している可能性もあります。

「体質だから」と自己判断せず、かかりつけ医や内科、循環器内科で診察を受けることが大切です。受診の際には、いつ・どんな状況で・どのくらい症状が続いたのかをメモしておくと、診察がスムーズに進みます。

動悸や息切れ、胸の違和感などの症状は、低血圧だけでなく高血圧に関連する病気でもみられることがあります。症状の背景にある原因を知っておくことで、早めの受診や適切な対応につながります。以下の記事では、高血圧によって息苦しさが起こる理由や考えられる合併症、対処法について解説しています。
>>高血圧で息苦しいのはなぜ?対処法と動悸や息切れが起こる合併症を紹介

まとめ

立ちくらみや朝の強い倦怠感などの症状は、「体質だから」と見過ごされがちです。その不調は生活の質を下げるだけでなく、別の病気が隠れているサインである可能性もあります。まずは食事の工夫や適度な運動、生活リズムの見直しなど、日常生活でできる対策から始めてみましょう。

こうした習慣の改善によって、症状が和らぐこともあります。それでも不調が続く場合や、日常生活に支障を感じる場合は、無理に我慢せず医療機関へ相談することが大切です。正しい原因を知り、適切な対処を行うことが、安心して毎日を過ごすための第一歩になります。

イーヘルスクリニック新宿院では、低血圧による体調不良に対し、生活習慣や血圧の状態を総合的に確認します。一人ひとりに合った改善方法や必要な検査についてご提案します。

▼【来院】のご予約はこちら▼

▼【オンライン診療】のご予約はこちら▼

関連記事

血圧が高いと出る症状とは?脳や目、腎臓、心臓などの合併症のリスクを解説
高血圧と脳梗塞の関係とは?原因や予防、改善法についても解説
高血圧と頭痛の関係は?頭が痛くなるのはどのへん?危険な頭痛と対処法を解説
高血圧で血液検査をする目的とは? 判明する病気と異常が見つかったときの対応
20代で高血圧なのは遺伝のせい?生活環境との関係や生活習慣で心がけること

•• LINEお問合わせ •• ご来院予約