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2026.05.26
#内科

20代の血圧の正常値は?男女別の平均値や若年性高血圧も解説!

健康診断で高血圧と指摘され、不安や戸惑いを抱えている方は少なくありません。高血圧は中高年の問題と思われがちですが、若い世代でも増えています。個人差はありますが、食生活の乱れやストレスが影響している可能性があります。

自覚症状がないため軽く考えがちですが、血管へのダメージが蓄積している可能性があります。将来の心筋梗塞や脳卒中など、命に関わる病気につながる可能性があります。この記事では、20代の血圧の正常値や、生活に潜んでいる原因などを解説します。健康改善の機会と捉え、ご自身の体を守るための一歩を踏み出しましょう。

イーヘルスクリニック新宿院では、健康診断で血圧を指摘された20代の方のご相談にも対応しています。現在の血圧や生活習慣を確認し、必要な検査や改善方法について医師が丁寧にご説明します。

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記事監修:天野方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
経歴:埼玉医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院足利赤十字病院などで勤務。2016年、帝京大学大学院公衆衛生学研究科へ入学。2018年、ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)へ留学。予防医療特化のメディカルクリニックで勤務後、2022年「イーヘルスクリニック新宿院」開院。
専門分野:腎臓内科、抗加齢医学(アンチエイジング)、産業医学
資格:日本腎臓学会専門医・指導医抗加齢医学会専門医日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士・博士

まず知っておきたい20代の血圧の基礎知識

血圧の基礎知識となる以下の3つを解説します。

  • 「収縮期」「拡張期」の意味
  • 男女別の20代の血圧の平均値
  • 正常血圧とされる範囲

「収縮期」「拡張期」の意味

血圧の測定結果には「上の血圧」と「下の血圧」という2つの数値が示されます。心臓の動きに合わせて、血管にかかる圧力が変化するためです。心臓の収縮力により、血液が全身を巡ることができ、その際に生じる血管壁を押す力を「血圧」として数値化します。

収縮期血圧(上の血圧)は、心臓が力強く縮んで全身に血液を送り出す瞬間の圧力です。血管に最も強く圧力がかかるため「最高血圧」とも呼ばれます。拡張期血圧(下の血圧)は、心臓が縮んだ後に広がり、次の収縮に備えて血液をためているときの圧力です。血管にかかる圧力が最も低くなるため「最低血圧」とも呼ばれます。

血圧の単位は「mmHg(ミリメートルエイチジー、またはミリメートル水銀柱)」と読みます。「120/80mmHg」と表記されていれば、収縮期血圧が120mmHg、拡張期血圧が80mmHgであることを意味します。

男女別の20代の血圧の平均値

厚生労働省の調査によると、20代の血圧の平均値は以下のとおりです。

男性の血圧が高くなる理由は、男性ホルモンの影響や女性に比べて筋肉量が多いことが考えられています。血圧は測定した時間帯やその日の体調、緊張の有無など、さまざまな要因で変動します。平均値で比べずに「正常値の範囲」を基準に、ご自身の血圧範囲を確認することが大切です。

正常血圧とされる範囲

血圧の基準は、年齢や性別に関わらず同じ基準で分類されます。厚生労働省は、血圧を以下の表の内容のように分類しています。

高値血圧は、早急な治療を必要とすることは少ないですが、将来的に高血圧へ移行する可能性が高い状態です。日を変えて何度測定しても140/90mmHg以上が続く場合は、年齢に関係なく高血圧と診断されます。頭痛やめまいなどの自覚症状がなくても、早めに医療機関を受診し、医師に相談しましょう。

20代で血圧が高い「若年性高血圧」の主な原因

20代で血圧が高くなる主な原因としては、以下の4つが挙げられます。

  • 食生活
  • 喫煙
  • 不規則な生活や睡眠不足
  • 遺伝

食生活

毎日の食事は、血圧に影響を与える要因の一つです。特に20代は外食やインスタント食品を摂る機会が多く、無意識のうちに塩分や脂質を摂りすぎてしまう傾向があります。塩分の摂りすぎによる、血圧が上がる基本的な流れは以下のとおりです。

  1. 塩分の摂りすぎで血液中の塩分濃度が高まる
  2. 塩分を薄めるために水分を血管内に引き込む
  3. 循環血液量が増える
  4. 血管の壁を押す圧力が高まる

栄養バランスの乱れと腸内環境の改善は、カリウムを摂取しましょう。野菜や果物に豊富なカリウムは、体内の余分な塩分を排出する役割を担います。研究では、腸内細菌が作る短鎖脂肪酸が血圧を下げるのに有効であることが報告されています。バランスの良い食生活で腸内環境を整えることで、血圧の改善につなげましょう。

以下の記事では、高血圧の食事で気をつけるポイントや血圧を下げる効果が期待される飲み物・食べ物について解説しています。
>>高血圧の食事で気をつけること!血圧を下げる飲み物・食べ物も紹介

喫煙

喫煙習慣は、血圧に悪影響を及ぼすことが知られており、注意が必要です。タバコに含まれるニコチンは、交感神経を刺激します。交感神経は、血管を収縮させ一時的に10〜20mmHgも上昇することがあります。喫煙による影響は15分以上続くため、喫煙習慣がある方は、1日の中で血圧が高い状態が何度も繰り返されています。

喫煙は、血管の内側(血管内皮細胞)に影響し、動脈硬化を進行させる要因の一つです。さらに、ニコチンは血液中の悪玉コレステロールを酸化させ、傷ついた血管の壁に付着しやすくさせます。狭くなった血管は、血流を妨害し心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを高めます。禁煙は、高血圧や合併症リスクを下げる有効な対策の一つです。

不規則な生活や睡眠不足

仕事やプライベートで生活リズムが乱れやすい20代にとって、睡眠不足やストレスは身近な問題です。睡眠不足やストレスは、血圧をコントロールする自律神経のバランスを崩す原因の一つです。

自律神経には、活動時に働く交感神経と、休息時に働く副交感神経があります。健康な状態では、日中は交感神経、夜間や睡眠中は副交感神経が優位になることで、血圧も自然に変動します。睡眠中に副交感神経の働きで心身がリラックスし、血圧は日中より10〜20%ほど低下します。

睡眠不足になると、夜間でも交感神経が優位な状態を作り出し、血圧が高くなる可能性があります。不規則な生活で、夜間も交感神経が優位となり緊張した状態が続くと、高血圧に移行する恐れがあります。

遺伝

高血圧は、遺伝的な要因が影響している場合もあります。片方の親が高血圧でもリスクが高まりますが、両親ともに高血圧である場合は、遺伝する確率がさらに高まる可能性があります。遺伝による高血圧は、必ず発症するわけではありません。遺伝的に、血圧が上がりやすい体質であることを認識しておきましょう。

食塩感受性は、同じ量の塩分を摂っても、他の人より血圧が上がりやすい体質ですが、遺伝的要因が関わっていることが考えられます。遺伝や体質を変えることは難しいため、若いうちから規則正しい生活習慣を意識しましょう。ご自身の体質を理解し、自分でコントロールできる要因に早期から取り組むことが大切です。

若年性高血圧が将来引き起こす健康リスク

若年性高血圧が将来引き起こす健康リスクについて、心筋梗塞と脳卒中について解説します。

心筋梗塞

心筋梗塞は、心臓の筋肉(心筋)に血液を送る冠動脈が詰まる病気です。冠動脈が詰まると、心臓の筋肉に酸素や栄養が届かなくなり、筋肉の一部が壊死してしまいます。高血圧は、心筋梗塞を引き起こす危険因子の一つとして知られています。

高い血圧により血管の内壁に傷がつくと、修復過程で血管の壁が厚く硬くなり(動脈硬化)、血液の通り道が狭くなります。やがて血栓が詰まると血流が止まり、心筋が壊死して激しい胸の痛みなどを伴う心筋梗塞に至ります。

研究では、血圧が高いと心臓や血管の病気の発症リスクが高まることが報告されました。血圧が高ければ高いほど、リスクも増加しやすいため、早期の対策や高血圧の治療を継続することが大切です。

脳卒中

脳卒中は、脳の血管が詰まったり破れたりして、脳の細胞がダメージを受ける病気の総称です。主に「脳梗塞」と「脳出血」に分けられ、どちらも高血圧が関わっています。

脳梗塞は、脳の血管で動脈硬化が進み、心筋梗塞と同じように血栓が詰まることで起こります。脳出血は、脳内の細い血管が高血圧によって緊張し、動脈硬化でもろくなった血管が血圧の高さに耐えきれず、破れてしまう状態です。

研究では、脳卒中の発症リスクが血圧の上昇に比例して、上昇することが示されています。脳卒中は、命が助かったとしても、後遺症で麻痺や言葉の話しづらさが残りやすい病気です。

脳卒中は高血圧と関係しており、血圧管理が予防のポイントになります。脳梗塞は、高血圧による動脈硬化の進行と関連しているため、仕組みや対策を理解しておくことが大切です。以下の記事は、高血圧と脳梗塞の関係や原因、予防・改善方法について詳しく解説しています。
>>高血圧と脳梗塞の関係とは?原因や予防、改善法についても解説

まとめ

20代の高血圧は、自覚症状が少ないため後回しにする方がいます。しかし、放置が続くと血管への負担が蓄積し、将来的な心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まる可能性があります。高血圧の主な原因は、食生活の乱れや喫煙、ストレスなどの生活習慣です。日々の生活を見直すことで、ご自身の力で将来の健康リスクの低減が目指せます。

健康診断で血圧を指摘された場合は、ご自身の体と向き合う機会です。ラーメンの汁を残したり、喫煙本数を減らしたりするなど、取り組めることから始めましょう。禁煙が難しい場合は、禁煙外来も活用してください。かかりつけ医や医療機関と連携し、健康的な毎日を過ごしましょう。

イーヘルスクリニック新宿院では、若い世代の血圧管理をサポートしています。食事や喫煙、ストレスなどの生活習慣を総合的に確認し、一人ひとりに合った改善方法をご提案します。血圧が気になる方はご相談ください。

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