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2026.05.26
#内科

60代の血圧の正常値とは?高血圧・低血圧の目安や今日からできる対策も解説

60代を迎え、健康診断で血圧の数値を指摘される方が増えています。その中でも、年齢のせいと考え医療機関を受診していない方もいます。高血圧を自己判断で放置すると、健康に影響を及ぼす可能性があり軽視できません。

厚生労働省によると、日本人は加齢とともに血圧が上昇するという報告があります。60代では平均収縮期血圧が130mmHgを超えることが示されました。この記事では、60代の血圧に関する正しい知識や食事、運動など今日から始められる対策を詳しく解説します血圧を適切にコントロールし、健やかな毎日を送りましょう。

イーヘルスクリニック新宿院では、60代の血圧や生活習慣に関するご相談にも対応しています。血圧の状態や体調、生活背景を丁寧に確認しながら、無理なく続けられる血圧管理について医師がご案内します。

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記事監修:天野方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
経歴:埼玉医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院足利赤十字病院などで勤務。2016年、帝京大学大学院公衆衛生学研究科へ入学。2018年、ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)へ留学。予防医療特化のメディカルクリニックで勤務後、2022年「イーヘルスクリニック新宿院」開院。
専門分野:腎臓内科、抗加齢医学(アンチエイジング)、産業医学
資格:日本腎臓学会専門医・指導医抗加齢医学会専門医日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士・博士

60代の血圧正常値の目安

60代の血圧正常値の目安における、家庭血圧と診察室血圧の違い、上だけ・下だけ高い血圧の注意点について解説します。

家庭血圧と診察室血圧の違い

血圧には、病院で測る診察室血圧と自宅で測る家庭血圧があります。血圧は、測定する場所によって高血圧と判断される基準値が異なります厚生労働省が提示する診察室血圧と家庭血圧の基準値は、以下のとおりです。

病院では、慣れない環境や医師を前にした緊張などによって、血圧が上がることがあります。白衣高血圧と呼ばれ、普段の血圧とは異なる数値が出やすいです。治療方針の決定や薬の調整の際には、家庭血圧が重視されています。家庭血圧は、日常の血圧をより正確に反映しているためです。

上だけ・下だけ高い血圧の注意点

上の血圧は高くても、下の血圧が正常の方もいます。上の血圧だけが高い状態を「孤立性収縮期高血圧」と呼びます。上の血圧は、心臓が収縮して、全身に血液を送り出すときの圧力です。下の血圧は、心臓が拡張し、血液をため込んでいるときの圧力を示します。

年齢を重ねると、血管は弾力を失い徐々に硬くなっていく傾向があります。硬くなった血管に血液を送るため、心臓はより強い力で収縮する必要があり、上の血圧だけが高くなる場合があります。

上の血圧だけ高い状態は、動脈硬化が進行している可能性があります。放置すると、脳卒中や心筋梗塞などの病気のリスクが高まります。上の血圧と下の血圧の差が大きい場合も、動脈硬化が進んでいる可能性があります。どちらか一方でも基準値を超えている場合は、自己判断せず医師に相談してください

以下の記事では、動脈硬化と高血圧の関係や原因、症状、予防・改善策について詳しく解説しています。
>>動脈硬化と高血圧の関係とは? 原因や症状、予防、改善策についても紹介

今日から始める血圧対策

今日から始める血圧対策について、以下の4つについて解説します。

  • 食事改善のポイント
  • 無理のない運動習慣
  • ストレスや睡眠不足の影響
  • 飲酒・喫煙の影響

食事改善のポイント

日本人の食塩摂取量は多い傾向にあり、高血圧の要因の一つです血圧が高めの方は、日頃から減塩を意識しましょう。麺類の汁を残したり、漬物や加工食品を控えたりするなどの対策がおすすめです。醤油は、かけるのではなく、つけて食べることで塩分を減らせます。

食材には、塩分の排出を助けるカリウムや、塩分を吸着して排出を促す食物繊維を積極的に摂取しましょう。カリウムは野菜や果物、食物繊維は海藻やきのこに多く含まれています。水に溶け出しやすい性質のため、だし汁を活用することで汁も摂取できます。

肥満や内臓脂肪の増加も血圧を上げる要因の一つです。内臓脂肪が増えると交感神経が刺激され、血圧が上がりやすくなります。腹八分目を心がけ、バランスの良い食事を規則正しく摂りましょう。

以下の記事では、高血圧の食事で気をつけるポイントや血圧を下げる効果が期待される飲み物・食べ物について解説しています。
>>高血圧の食事で気をつけること!血圧を下げる飲み物・食べ物も紹介

無理のない運動習慣

食事改善とあわせて、適度な運動を取り入れましょう。研究では、有酸素運動を継続することで、収縮期血圧や拡張期血圧が低下することが示されました。運動は、血管の内側にある細胞から一酸化窒素という物質を放出します。一酸化窒素は血管を広げて柔軟にし、血圧の低下や動脈硬化の進行抑制に期待できます。

血圧改善のためには、息が少し弾むくらいの有酸素運動が適しています。血圧改善のために取り入れたい有酸素運動は、以下のとおりです。

  • ウォーキング
  • 軽いジョギング
  • サイクリング
  • 水泳

厚生労働省は、運動量の目安をできれば毎日、1日30分以上実施することを推奨しています。まとまった時間がとれない場合は、1回につき少なくとも10分以上持続し合計40分以上の実施を推奨しています。目安は、ややきついと感じる程度の強さを目標にしましょう。生活に取り入れやすい運動を継続することが大切です。

ストレスや睡眠不足の影響

ストレスや睡眠も、血圧と関係があります。ストレスを感じると交感神経が活発になり、血管が収縮して血圧が上昇する傾向があります。ストレスを完全になくすことは難しいですが、上手に発散させることが大切です。お風呂にゆっくり浸かる、好きな音楽を聴くなど、自分に合った方法でリラックスする時間をつくりましょう。

過労や睡眠不足も交感神経を刺激し、血圧を上げる要因の一つです。毎日なるべく同じ時間に寝て、同じ時間に起きる生活リズムを整え、十分な睡眠時間を確保しましょう。

寝る前のスマートフォンやパソコンの操作は、ブルーライトによって脳が覚醒し、睡眠の質を下げることがあります。就寝前は使用を控え、心と体をしっかり休ませることが、血圧の安定につながります。

飲酒・喫煙の影響

お酒の飲みすぎや喫煙は、血圧に影響を与える可能性があります。過度な飲酒は、血圧を上昇させることが知られています。血圧が気になる方は、節酒を心がけましょう。厚生労働省が推奨している、1日の飲酒量の目安は、以下のとおりです。

タバコに含まれるニコチンは、交感神経を刺激し、血圧を上昇させる原因の一つです。血管の内側の壁を傷つけることで、動脈硬化が進行し、血圧が高い状態が続く状態に移行します。喫煙は高血圧だけでなく、心筋梗塞や脳卒中などの危険因子にもつながります。ご自身の健康や大切なご家族のためにも、禁煙に挑戦しましょう。

病院受診の目安

病院受診の目安について、以下の3つについて解説します。

  • 受診を考えるべきサイン
  • 検査・治療の流れ
  • 薬との付き合い方

受診を考えるべきサイン

血圧の値がどのくらいになったら受診を考えるべきか、迷う方もいます。受診を検討したほうがよい目安は、以下のとおりです。

  • 家庭血圧で上の血圧が135mmHg以上または下の血圧が85mmHg以上が続く場合
  • 診察室血圧が140/90mmHg以上の場合
  • 気になる症状がある場合
  • 高血圧のリスク要因がある場合

頭痛やめまい、耳鳴り、動悸などの症状を自覚している場合は、高血圧が関連している可能性があります。肥満や喫煙、日常的に強いストレスを感じている方なども注意が必要です。いずれかに当てはまる場合は、かかりつけの医師に相談することをおすすめします。

以下の記事では、血圧が高いと現れる症状や脳・目・腎臓・心臓などへの影響について詳しく解説しています。
>>血圧が高いと出る症状とは?脳や目、腎臓、心臓などの合併症のリスクを解説

検査・治療の流れ

病院での診察に不安を感じる方もいます。検査・治療の主な流れは、一般的に以下のとおりです。

  • 問診
  • 身体診察と血圧測定
  • 血液検査
  • 尿検査
  • 心電図検査
  • 診断と治療方針の決定

問診では、血圧が高くなった経緯や家族歴などを詳しく確認するので、お薬手帳など事前に情報を準備しておきましょう。身体診察では、自覚症状の部位の確認や血圧測定を行います。緊張する方もいるため、必要に応じて時間や場所を変えて測定することもあります。

血液検査では、高血圧に関連している臓器の状態や原因などを評価します。腎機能やコレステロール、血糖値など分からない数値は、気軽に医師へ確認してください。尿検査では、タンパク質の有無を確認したり、心電図検査では、心臓への負担を評価したりします。

結果を総合的に判断し、生活習慣の改善もしくは、薬物療法の併用などご自身に適した治療方法を検討します。

薬との付き合い方

高血圧の薬物療法は、一度服用を開始するとやめられないのでは、と不安に感じる方も少なくありません。薬の服用は長く続けることが基本ですが、脳卒中や心筋梗塞などを防ぐために大切な治療です。高血圧による血管への負担を減らすことで、動脈硬化の進行を予防する目的があります。

薬を自己判断で中断したり、量を減らしたりすると、血圧の変動で症状を伴う可能性があります。生活習慣の改善を続けることで血圧が安定し、薬の量を減らせることができれば、最終的には薬の中止も目指せます。不安や疑問があれば、かかりつけの医師に相談し、納得しながら治療を継続することが大切です。

まとめ

年齢とともに血圧が高くなる方が多くいらっしゃいます。自覚症状がないからと受診せずに放置すると、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まる可能性があります。家庭で血圧を測る習慣をつけ、ご自身の数値を正しく把握することが大切です。

食事の減塩や適度な運動、十分な睡眠などの生活習慣の見直しを、できることから取り組んでください。ストレスの管理や節酒、禁煙なども意識しましょう。血圧が高めの場合は、早めに医療機関を受診し、必要に応じて薬による治療も考えましょう。不安なことや気になる症状があれば、かかりつけの医師へ気軽に相談してください。

イーヘルスクリニック新宿院では、血圧の異常や体調の変化に関する診察を行っています。現在の血圧や生活習慣を確認し、必要に応じた検査や治療について医師がご説明します。血圧が気になる方は早めにご相談ください。

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