高血圧による頭痛の対処法は?安静にすべきか、市販薬は使うべきかを解説

高血圧は自覚症状がほとんどなく、気づかぬうちに血管への負担が蓄積しやすい疾患です。放置すると、脳卒中や心筋梗塞などの深刻な病気を引き起こすリスクが高まります。高血圧は、普段の飲み物からでも影響します。体に良いと思って選んでいた飲み物が、知らずにあなたの血圧を上げている可能性があります。
この記事では、高血圧の方が注意したい飲み物を具体的にリストアップし、なぜダメなのか、科学的な理由まで詳しく解説します。ご自身の生活習慣と照らし合わせ、ご自身の健康状態を見直すきっかけにしてください。
イーヘルスクリニック新宿院では、血圧の状態や生活習慣を丁寧に確認し、生活改善のアドバイスを行っています。将来の脳卒中や心疾患の予防につながる血圧管理をサポートします。気になる点はお気軽にご相談ください。
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記事監修:天野方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
経歴:埼玉医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院や足利赤十字病院などで勤務。2016年、帝京大学大学院公衆衛生学研究科へ入学。2018年、ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)へ留学。予防医療特化のメディカルクリニックで勤務後、2022年「イーヘルスクリニック新宿院」開院。
専門分野:腎臓内科、抗加齢医学(アンチエイジング)、産業医学
資格:日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士・博士
高血圧の方が特に注意したい、以下の飲み物を5つ解説します。
塩分(ナトリウム)を多く含む飲み物には注意が必要です。塩分の摂りすぎは、血流量を増加させて血圧が上昇する恐れがあります。高血圧の方は、さらなる上昇に警戒する必要があるため、以下の飲み物に注意しましょう。
スポーツドリンクは汗をかいた後の塩分補給に有効ですが、塩分や糖分が多い商品もあり日常的に多量摂取する場合は注意が必要です。野菜ジュースも食塩無添加の表示を確認しましょう。ラーメンのスープなどは塩分を多く含みます。スープをできるだけ残すことで、約2〜3gの減塩につながるとの報告もあります。
甘いジュースや炭酸飲料は、糖分を摂りすぎやすい飲み物です。糖分の過剰摂取は、高血圧の原因である肥満や糖尿病のリスクを高めます。余った糖分は脂肪として体に蓄えられ、肥満の原因となります。体重が増加すると、心臓はより強い力で血液を全身に送り出す必要があるため、血圧が上昇します。
糖分を摂ると、血糖値を下げるためにインスリンが分泌され、腎臓で塩分を溜め込みやすくなります。果物に含まれる果糖を加工した甘味料(果糖ぶどう糖液糖など)の過剰摂取は、血圧上昇との関連が指摘されています。
1日のアルコール摂取量が12g(ビール中瓶の半分弱)を超えると、高血圧のリスクが上昇するという報告があります。厚生労働省が示すお酒の種類別1日の適量の目安は、以下のとおりです。
高血圧の方の飲酒量の目安は、純アルコール量で男性なら1日20〜30ml以下、女性なら10〜20ml以下(エタノール換算)と報告されています。まずは週に2日以上の休肝日を設けることから始めてみましょう。
コーヒーやお茶に含まれるカフェインには、交感神経を刺激して一時的に心拍数を増やし、血圧を上げる作用があります。カフェイン含有量が多い飲み物は、以下のとおりです。
エナジードリンクは糖分とカフェインを多く含み、血圧上昇に注意が必要です。玉露もカフェインが多いため、水分補給代わりではなく少量にしましょう。健康な人がコーヒーを長期的に飲むことの高血圧リスクは限定的との報告がありますが、個人差があります。必要に応じて減量やデカフェを取り入れましょう。
カフェインに対する体の反応には個人差があります。ご自身の体調に合わせた適量を、楽しむことが大切です。
降圧薬を飲んでいる方は、飲み物との飲み合わせに注意が必要です。研究では、グレープフルーツに含まれる成分が、一部の降圧薬を分解する働きを妨げることが報告されました。一度摂取すると影響は24時間以上続き、薬が効きすぎる可能性があります。生の果実だけでなくジュースやジャム、サプリメントなどにも注意が必要です。
血圧が下がりすぎることで、副作用のめまいやふらつき、頭痛などが現れる恐れがあります。ご自身が飲んでいる薬が該当するかどうか、必ず医師や薬剤師に確認してください。自己判断で薬の服用や食生活を変えることは、安全上の観点から避けるようにしましょう。
以下の成分がどのようにして血圧に影響を与えるのかを解説します。
塩分を摂りすぎると、体の中の水分バランスが崩れ血圧が上昇する可能性があります。体には血液中の塩分濃度を、一定に保とうとする働きがあります。塩分の多い飲み物は、血液中のナトリウム濃度が上がり、体の細胞などから血管内へ水分を移動させ血液濃度を薄めようとします。
その結果、血管の中を流れる血液量が増えます。増えた血液を全身に送り出すために、心臓はより強い力で収縮する必要があり、血管の壁にかかる圧力も高まります。
塩分量を意識することは、高血圧の予防や改善において大切です。以下の記事では、高血圧の食事で気をつけたいポイントや血圧を下げることが期待される飲み物・食べ物について解説しています。
>>高血圧の食事で気をつけること!血圧を下げる飲み物・食べ物も紹介
甘いジュースや清涼飲料水に含まれる糖分は、肥満や糖尿病を介して血圧を上げる原因につながります。糖分の多い飲み物を習慣的に飲むと、余ったエネルギーが脂肪として蓄積し肥満につながります。肥満は高血圧の代表的な危険因子であり、体重が増えるほど全身に血液を送るための収縮力が必要となり、血圧上昇を招きます。
糖分を摂りすぎは、インスリン抵抗性を高めて血圧が上昇する可能性があります。以下の流れで、インスリン抵抗性を介した血圧が上昇します。
過剰なインスリン分泌は、血液中の塩分濃度の上昇と水分量の増加を招き、血圧上昇につながります。
体重増加は血圧と関係しており、体重管理を行うことが高血圧の予防・改善につながる場合があります。以下の記事では、血圧と体重の関係や肥満を改善することが高血圧治療につながる点について解説しています。
>>血圧と体重の関係とは? 肥満を改善することが高血圧治療につながる
長期的にアルコールを飲み続けると、血圧を上げる方向に作用します。近年の研究では、長期的に飲み続けると交感神経を刺激して、高血圧リスクが高まることが示されました。飲酒をすると一時的に血圧が下がることがありますが、体がアルコールを分解する過程で交感神経が刺激されます。
交感神経が活発になると、心拍数増加や血管収縮により血圧は上昇します。アルコール自体もカロリーが高く、おつまみと一緒に摂ることで体重増加や中性脂肪の上昇を招きます。高血圧と診断された方は、まず飲酒量のコントロールに取り組みましょう。
飲み物の改善とあわせて、生活習慣の改善に役立つポイントを以下の4つご紹介します。
運動不足は、高血圧の原因の一つです。座りがちな生活や不健康な生活習慣が、年齢に関係なく血圧を上げる危険因子であることが研究で明らかになっています。
運動をすると、血管の内側から一酸化窒素がつくられます。一酸化窒素は、血管を広げて血流を改善する働きがあります。血管の壁にかかる圧力がやわらぎ、血圧が安定しやすくなると考えられています。運動は血圧管理だけでなく全身の健康維持にもつながります。おすすめの有酸素運動は以下のとおりです。
厚生労働省は、できれば毎日30分以上の運動を推奨しています。10分の運動を4回に分けて、合計40分以上の運動でも可能です。無理なく楽しみながら続けることが大切です。
睡眠不足や質の悪い睡眠は、体を緊張状態にし血圧を上げやすくします。健康な状態では、睡眠中に副交感神経が優位になり血圧は下がります。睡眠不足になると夜も交感神経が優位になり、血圧が高い状態が続きます。質の良い睡眠をとるために、以下の工夫を取り入れましょう。
毎日の睡眠を見直し、心と体を休ませることが、血圧の安定につながります。
ストレスを感じると、体を危険から身を守ろうとして交感神経を活発にし、血圧を上げるホルモンを分泌します。慢性的にストレスを感じると血圧が高い状態が続き、高血圧が定着する可能性があります。ストレス解消法として、以下の方法に取り組みましょう。
自分に合った方法で心をリラックスさせましょう。無理のない範囲で継続することが、長期的な健康管理には有効です。
降圧薬は、自覚症状に関わらず医師の指示通りに飲み続けます。自己判断で中断すると、血圧が上昇し命に関わる病気(脳卒中や心筋梗塞など)を引き起こす可能性があります。研究では、病気に対する理解不足や健康への関心の低さが、高血圧のリスクを高めることが示されています。以下の方法は、お薬の飲み忘れ対策に有効です。
服用する時間を決めて、生活習慣と結びつけると忘れにくくなります。管理ツールを活用すると、決まった時間に服薬しやすくなります。お薬を飲んで気になる症状(副作用など)が出た場合は、必ず処方した医師や薬剤師に相談してください。正しくお薬と付き合い、血圧を良好にコントロールしましょう。

塩分や糖分の多いジュース、アルコールなどは、気づかないうちに血圧を上げる可能性があります。飲み物だけでなく運動や睡眠、ストレス管理など生活全体を見直すことも大切です。習慣的に飲んでいる甘い飲み物を水やお茶に変えたり、ラーメンのスープを残したり、できる範囲で行動しましょう。
自覚症状がない場合でも、降圧薬は指示に従って継続してください。不安点や副作用を感じる場合には、かかりつけの医師に相談してください。ご自身の体を守るために、今日からできることを見つけて健やかな毎日を目指しましょう。
イーヘルスクリニック新宿院では、血圧に関する不安や生活習慣についてのご相談も受け付けています。現在の血圧状態を丁寧に確認し、生活改善や必要な治療についてご説明します。まずは一度ご相談ください。
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