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健康診断などで高血圧とわかっても、症状が軽かったり、痛みがなかったりすると病院受診を見送る方もいます。高血圧は自覚症状がほとんどないまま進行し、心臓や脳、腎臓などに負担をかける恐れがあります。
原因には、塩分の多い食事や運動不足、ストレスなどの生活習慣だけでなく、体質や遺伝、ほかの病気が関係している場合もあります。この記事では、高血圧の主な原因や受診を検討すべき症状と目安についてわかりやすく解説します。原因を正しく理解し、今日から対策に取り組みましょう。
イーヘルスクリニック新宿院では、血液検査や腎機能評価などを通じて高血圧の原因を総合的に確認します。生活習慣の見直しから必要に応じた薬物療法まで一人ひとりに合わせてご提案し、将来の心血管疾患リスク低減をサポートします。自覚症状のない方も、一度ご相談ください。
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記事監修:天野方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
経歴:埼玉医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院や足利赤十字病院などで勤務。2016年、帝京大学大学院公衆衛生学研究科へ入学。2018年、ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)へ留学。予防医療特化のメディカルクリニックで勤務後、2022年「イーヘルスクリニック新宿院」開院。
専門分野:腎臓内科、抗加齢医学(アンチエイジング)、産業医学
資格:日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士・博士
高血圧は、生活習慣や体質、他の病気などが関係して起こります。高血圧のタイプ別に、原因と仕組みを解説します。
高血圧は、本態性(ほんたいせい)高血圧と二次性(にじせい)高血圧に分けられます。本態性高血圧は日本人に多く、複数の原因が組み合わさることで発症するのが特徴です。
二次性高血圧は、特定の病気や服用中の薬が影響していることが多いです。原因を取り除くことで、高血圧の改善を目指します。突然の高血圧や、若い方の高血圧に多くみられます。
血圧が上がるとき、体内では以下の変化が起きています。
塩分(ナトリウム)を摂りすぎると、体は血液中の塩分濃度を一定に保つために水分を多く取り込みます。血液量が増えて血管の壁にかかる圧力が高まり、血圧が上昇します。高血圧の方の約50%は、塩分摂取によって血圧が上がりやすい食塩感受性があると報告されています。高齢の方や肥満、糖尿病などの方に多い傾向です。
加齢とともに、血管が硬くなる動脈硬化が起こりやすくなります。動脈硬化は、弾力を失い狭くなるため血圧が上がりやすい状態です。喫煙によるニコチンの作用や強いストレス、肥満なども血管を収縮させます。硬く狭い血管に血液を送り出すためには、心臓を過剰に働かせる必要があります。
以下の記事では、動脈硬化と高血圧の関係や原因、代表的な症状、予防・改善のためのポイントについて解説しています。
>>動脈硬化と高血圧の関係とは? 原因や症状、予防、改善策についても紹介
他の病気の治療のために服用している薬が、高血圧の原因になることがあります。薬の作用で体内の水分や塩分のバランスが変化したり、血圧を調整するホルモンや自律神経に影響したりする場合があるためです。薬の影響で血管が収縮する場合もあり、心臓や血管に負担がかかって、血圧が高くなることがあります。
薬を飲み始めてから血圧が上がったと感じる場合は、自己判断で服用を中止せず、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。治療内容を調整することで、血圧への影響を抑えることが期待できます。
高血圧には、日々の生活習慣が深く関わっています。以下の原因と改善方法について解説します。
高血圧の原因になりやすいのは、塩分のとりすぎや肥満、運動不足です。研究では、1日の塩分摂取量は5~6g未満が推奨されています。内臓脂肪が増えると、血圧を上げるホルモンの分泌が活発になります。運動不足は肥満を招くだけでなく、血行を悪化させ高血圧の原因にもなります。以下の対策を心がけましょう。
生活習慣を整えることは、高血圧の予防や改善につながります。できることから日常に取り入れ、必要に応じて医師に相談しながら進めましょう。
以下の記事では、高血圧の方が食事で気をつけたいポイントや血圧を下げることが期待される飲み物・食べ物について解説しています。
>>高血圧の食事で気をつけること!血圧を下げる飲み物・食べ物も紹介
長期的・習慣的な飲酒は心臓に負担をかけて、血圧を上昇させる可能性があります。厚生労働省の政策では、1日の純アルコール量は20g未満が推奨されています。お酒の適量について以下にまとめました。
タバコに含まれるニコチンは交感神経を刺激し、血管を収縮させます。喫煙すると一時的に血圧が10〜20mmHg上昇するという報告もあります。
ストレスや睡眠不足も自律神経のバランスを乱し、血圧が上がりやすくなります。趣味や入浴などで意識的にリラックスする時間をつくり、決まった時間に寝起きするなど、質の良い睡眠を心がけることが大切です。
若い方の高血圧は自覚症状がないことが多く、気づかないうちに進行していることがあるため注意が必要です。主な原因は、以下のとおりです。
女性の血圧は、女性ホルモンの影響を受けます。更年期や妊娠中は、血圧が変化しやすいため、注意しましょう。女性ホルモンのエストロゲンには血管をしなやかに保ち、血圧上昇を抑える働きがあります。更年期には分泌が減少し血圧が上がりやすくなります。
妊娠高血圧症候群や、ピルの服用による血圧上昇にも注意が必要です。ライフステージに合わせた血圧管理と生活習慣を見直しましょう。
高血圧のなりやすさには、遺伝的な要因も関係しているという報告があります。遺伝と体質の影響、家族歴がある人の注意点について、解説します。
ホルモンや自律神経の調整の働きやすさには個人差があり、遺伝的な影響を受けると考えられています。遺伝しやすい体質の一つに、塩分を体にため込みやすい食塩感受性があります。日本人は食塩感受性を持つ人が多いとされており、日本で塩分制限が重要視されている要因の一つです。
家族に高血圧の方がいる場合、血圧が上がりやすい体質を受け継いでいる可能性があります。必ず高血圧になるわけではありませんが、若いうちから生活習慣に気を配り、予防を意識することが大切です。
塩分を控えた食事を心がけ、野菜や果物を積極的に取り入れましょう。運動不足は血圧上昇の原因になるため、日常生活の中で体を動かす習慣も重要です。ストレスや睡眠不足は血圧を不安定にするため、十分な休息をとり、心身を整える時間を意識的に確保しましょう。
自覚症状がなくても定期的に血圧を測定し、自分の数値を把握しておくことが、早期発見と重症化予防につながります。
二次性高血圧は、特定の病気や薬剤が原因であることが多いです。二次性高血圧を引き起こす主な原因を4つに分けて解説します。
二次性高血圧に多い原因は、腎臓の病気です。腎臓には、余分な塩分と水分を、尿として体の外に排出したり、血圧を調整するホルモンを作り出したりする役割があります。腎臓の機能が衰えると、塩分や水分を十分に排出できなくなります。その結果、血液量が増えて血管の壁にかかる圧力が高くなります。
腎臓に血液を送るための血管(腎動脈)が動脈硬化などで狭くなると、腎臓が体に血液が足りていないと判断します。結果的に、血圧を上げるためのホルモン(レニン)を過剰に分泌して腎血管性高血圧につながる可能性があります。
腎臓が正常に機能していない場合は、むくみや尿の異常が出やすくなります。気になる症状があれば早めに専門医に相談することをおすすめします。
ホルモンを作る臓器(内分泌腺)の異常によって血圧が高くなるのが内分泌性高血圧です。原因となる主な病気については以下のとおりです。
ホルモンの異常を治療することで、血圧が改善する場合があります。気になる症状があるときは、早めに医療機関を受診し、検査や治療につなげることが大切です。
以下の記事では、ホルモン異常によって起こる高血圧の治療方法や二次性高血圧が疑われる場合の検査や対応について解説しています。
>>ホルモン異常が引き起こす高血圧の治療法は?二次性高血圧が疑われる場合についても解説
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に呼吸が何度も止まる病気です。呼吸が止まると体は酸素不足になり、命を守ろうとして交感神経が強く働きます。心臓の動きが活発になり、血管が収縮して血圧上昇につながります。
睡眠時無呼吸症候群が毎晩繰り返されると、夜間だけでなく日中の血圧も高くなりやすいです。以下の項目に当てはまる方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
当てはまる症状がある場合は、医療機関へ相談し睡眠時無呼吸症候群の検査を検討しましょう。
他の病気の治療で使用している薬の中には、血圧の上昇を招くものがあります。薬の作用で、体内の塩分やミネラルバランスを変化させたり、血圧を調節するホルモンに影響したりするためです。血圧を上げる可能性のある主な薬を、以下にまとめました。
薬の服用を始めて血圧が高くなった場合は、自己判断で服用を中止せず、医師や薬剤師に相談しましょう。
高血圧は放置すると血管を傷つけ、心臓や脳の重大な病気を引き起こす恐れがあります。以下のサインがある場合は、早めの受診を検討しましょう。
血圧が上180mmHg以上、下110mmHg以上あったり、激しい頭痛や胸の痛み、息苦しさがあったりする場合は緊急性が高いです。ろれつが回らない、手足や顔のしびれがある、意識がもうろうとするなどの症状も、命に関わる可能性があります。ためらわずに救急要請をしてください。

高血圧の原因は、生活習慣や遺伝、他の病気など一人ひとり異なります。遺伝だからと諦めたり、症状がないからと放置したりせず、早めに原因を突き止めて治療することが大切です。
減塩や適度な運動といった生活習慣の見直しは、今日からでも始められる対策です。健康診断で指摘されたり、気になる症状があったりする場合は、自己判断せず、医療機関に相談しましょう。原因を正しく理解し、適切な対策をすることが、健康を守ります。
イーヘルスクリニック新宿院では、将来の脳卒中や心筋梗塞を防ぐため、継続的な血圧管理をサポートします。自己判断でそのままにせず、お気軽にご相談ください。
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