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2026.05.26
#内科

高血圧とストレスの関係とは?自律神経への影響と対処法

仕事の重圧や人間関係の悩みなどのストレスによって、引き起こされる心臓の高鳴りは高血圧の可能性があります。ストレスを感じると、自律神経やホルモンの働きによって体は自然に血圧を上げる仕組みがあります。日常生活の特定の場面で血圧が上昇し、気づかないうちに血管を傷つけている場合もあります。

この記事では、ストレスが自律神経やホルモンに与える影響や今日から実践できるセルフケアを解説します。心と体のつながりを理解し、根本的な対策を始めましょう。

イーヘルスクリニック新宿院では、高血圧やストレスによる体調の変化に関するご相談にも対応しています。血圧の状態や生活習慣、ストレス状況を確認しながら、無理なく続けられる血圧管理やセルフケアについて医師がご案内します。

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記事監修:天野方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
経歴:埼玉医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院足利赤十字病院などで勤務。2016年、帝京大学大学院公衆衛生学研究科へ入学。2018年、ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)へ留学。予防医療特化のメディカルクリニックで勤務後、2022年「イーヘルスクリニック新宿院」開院。
専門分野:腎臓内科、抗加齢医学(アンチエイジング)、産業医学
資格:日本腎臓学会専門医・指導医抗加齢医学会専門医日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士・博士

ストレスで血圧が上がる理由

ストレスで血圧が上がる理由について、以下の内容を解説します。

  • 自律神経の乱れで交感神経が優位になる仕組み
  • ストレスホルモン「コルチゾール」の影響
  • 一時的な血圧上昇と慢性的な高血圧症との違い

自律神経の乱れで交感神経が優位になる仕組み

血圧の上昇には、自律神経の乱れが関係しています。体には、自分の意思とは関係なく体の機能を調整する自律神経があります。自律神経には、体を活動的にする交感神経と休ませる副交感神経があります。交感神経と副交感神経がバランスをとり、体の状態を整えています。

ストレスを感じると、交感神経が優位に働きます。交感神経が優位になると、血管は細く縮み、心臓の動きは速くなるため、血圧が上がりやすくなります。交感神経が優位な状態が続くと、自律神経が乱れリラックスしている状態でも同様の症状を自覚しやすくなります。

ストレスホルモン「コルチゾール」の影響

ストレスを感じると、体はさまざまなストレスホルモンを分泌し、心身に影響をおよぼします。ストレスホルモンの種類と働きについて、以下の表にまとめました。

カテコールアミン(アドレナリンなど)は、即効性があり反応を自覚しやすい特徴があります。コルチゾールは、持続的に作用して働く傾向があり、長期化することで血管に影響する恐れがあります。ストレスホルモンは、体が危機を乗り越えるために必要ですが、ストレスが長く続くことで高血圧が慢性化する原因の一つになります

一時的な血圧上昇と慢性的な高血圧症との違い

一時的な血圧上昇と慢性的な高血圧は、原因や持続性、血管の状態などが異なります。一時的な血圧上昇は、ストレスの原因がなくなれば、通常は自然と元の血圧に戻ります。ストレスが長期間続くと、慢性的な高血圧症に変化しやすくなります。一時的な血圧上昇と慢性的な高血圧症の違いを、以下の表にまとめました。

長期的なストレスは、高血圧を招くだけでなく、動脈硬化を進行させる可能性があります。研究では、特定の心理社会的なストレスは、高血圧のリスクを2倍以上に高める可能性があると報告されています。適切にストレスを管理して、高血圧への影響を早期に対処することが大切です

動脈硬化が進むと、心筋梗塞や脳梗塞などの病気につながる可能性もあるため、仕組みや予防方法の理解が大切です。以下の記事では、動脈硬化と高血圧の関係や原因・症状、日常生活でできる予防や改善策について解説しています。
>>動脈硬化と高血圧の関係とは? 原因や症状、予防、改善策についても紹介

ストレス性高血圧のサイン

ストレス性高血圧のサインについて、以下の内容を解説します。

  • 頭痛・動悸・めまいなどの症状
  • 白衣高血圧・仮面高血圧との関係
  • 受診を考える血圧の目安

頭痛・動悸・めまいなどの症状

ストレスや血圧の上昇によって、頭痛や動悸、めまいなどの症状が出ることがあります。症状は、脳卒中などに関連している可能性があるため注意が必要です。我慢できないほどの激しい頭痛を感じた場合は、すぐに医療機関を受診してください。以下の症状も、脳血管疾患の発症に関連している可能性があります。

  • 突然の激しい頭痛
  • ろれつが回らない
  • 顔のゆがみやしびれ
  • 手足の麻痺やしびれ
  • めまいやふらつき

症状が該当する場合は、命に関わるリスクもあるため救急車を呼びましょう。高血圧の治療をしている方は、脳血管疾患の早期発見や予防のために、定期的に脳の検査も検討してください。

白衣高血圧・仮面高血圧との関係

白衣高血圧は、病院の白衣を見ただけで緊張してしまい、血圧が普段より高くなることが特徴です。白衣高血圧の方は、ストレスに対して血圧が上がりやすい体質である可能性があります。将来的に高血圧症に移行しやすいため、注意が必要です。

仮面高血圧は、健康診断では血圧が正常なのに、自宅や職場で測ると高い値が出ることが特徴です。ストレスがかかる日常生活の中でだけ血圧が上がるため、高血圧が見過ごされやすいです。気づかずに過ごしている方も多いため、家庭での血圧測定を取り入れ数値的な変化を記録し、血圧の変化を客観的に観察しましょう。

受診を考える血圧の目安

高血圧は自覚症状がないまま進行することが多いため、注意が必要です。厚生労働省による高血圧の受診を考える血圧の目安を、以下の表にまとめました。

診察室での収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上の場合を高血圧と診断します。自宅での血圧を参考に、医療機関への診断を検討しましょう。自宅で測る家庭血圧の場合は、診察室よりも低い値が出る可能性があることに注意してください。

自分でできる対処法

ストレスによる高血圧に対して、自分でできる対処法は以下のとおりです。

  • 呼吸法・リラックス法
  • 生活習慣(睡眠・運動・食事)の改善
  • 薬物治療中のストレス対策

呼吸法・リラックス法

ストレスを感じたときの対処法として、呼吸法が推奨されます。ストレスを感じると、体は無意識に緊張し、呼吸は浅く速くなります。意識的に呼吸を整えることが、心と体を休ませる副交感神経の働きを高め、血圧の安定につながります。道具もいらず、簡単な3つの呼吸法を、以下の表にまとめました。

研究では、リラックス法などの非薬物療法が治療で活用され改善していることが報告されています。ご自身に適したリラックスできる方法を見つけ、ストレスを解消しましょう。

生活習慣(睡眠・運動・食事)の改善

食事や運動、睡眠などは、血圧とストレス耐性の両方に関わっています。生活習慣の改善は、高血圧治療において重要です。生活習慣の改善でのポイントと具体的な方法を、以下の表にまとめました。

生活習慣を改善することで、ストレスを発散できたり、ストレスに強い体内環境を整えたりすることが期待できます。日常生活に気分転換や楽しみを取り入れ、健康的な毎日を送りましょう。

以下の記事では、高血圧の主な治療法や日常生活で取り組める対策について詳しく解説しています。
>>高血圧の治療法とは? 薬や食事療法、運動療法について解説

薬物治療中のストレス対策

薬物治療中もストレス管理を併せて行うと、治療効果を高めるうえで大切です。薬物治療は血圧を調整しますが、血圧を上げる根本原因のストレスが続けば治療期間が長引く可能性があります。ストレス管理などの非薬物療法を組み合わせる目的は、次のとおりです。

  • 薬の効果を最大限に引き出す
  • 血管や臓器への負担を減らす
  • 将来的な薬の減量を目指せる

高血圧の治療は、薬物療法と生活習慣を改善することで、効果が期待できます。自己判断で薬を中断せず、医療機関と相談しながらセルフケアに取り組みましょう。

医療機関への相談

高血圧とストレス、両方の問題に直面したとき、医療機関へ相談するべきか判断する必要があります。受診すべきケースと診療科の選び方を解説します。

受診すべきケース

高血圧の症状はさまざまですが、受診すべきケースがあります。次の症状がみられる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

  • 頭痛、頭が重い感じが続く
  • めまい、ふらつき
  • 動悸、息切れ
  • しつこい肩こり
  • 耳鳴り

血圧値が基準内でも、症状が続く場合は注意が必要です。仮面高血圧などが隠れている可能性もあります。高血圧を放置すると、合併症を引き起こすリスクが高まります。特に注意が必要なのが、脳卒中や心筋梗塞、腎不全などです。命に関わるだけでなく、後遺症によって生活の質を損なう場合もあります。

症状がないからと自己判断せず、気になる症状が続く場合は早めに受診することが、重大な病気の予防につながります。

診療科の選び方

ストレスが原因の高血圧は、体と心の両面から考えることが大切です。診療科を選ぶときは、体の症状か心の状態によって、最初の相談先が変わります。ストレス性の高血圧の場合に受診を検討する診療科の役割を、以下の表にまとめました。

どちらか一方ではなく、必要に応じて両方の専門家の力を借りることが大切です。どちらを受診すべきか迷う場合は、医療機関にご相談ください。

まとめ

高血圧の原因には、ストレスが関係しています。ストレスによる自律神経の乱れによって、血圧が上がりやすいです。慢性化すると血管を傷つけ、病気を進行させる可能性があります。ストレス性高血圧のサインを見逃さないようにしましょう。呼吸法や生活習慣の見直しなど、ご自身でできる簡単なセルフケアから試すことが大切です。

気になる症状が続いたり、不安を感じたりするようであれば、一人で抱え込まず、医療機関へ相談しましょう。ご自身の心と体のサインを早期に発見し対処することが、健やかな毎日を守るために大切です。

イーヘルスクリニック新宿院では、血圧だけでなくストレスや生活習慣の影響も含めて総合的に診察を行っています。現在の体調や血圧の状態を確認し、一人ひとりに合った血圧管理の方法をご提案します。

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