ゴムありの性病の感染率は?コンドーム使用時の感染リスクと予防法

デリケートゾーンの異変に気づき、梅毒かもしれないと不安を感じている人は少なくありません。近年、梅毒の感染報告数は増加傾向が続いています。梅毒は、初期に自覚症状がほとんどなく、気づかないまま進行することがある感染症です。進行に伴い、全身症状が現れることが報告されています。
放置すると、将来の不妊の原因になったり、脳や心臓に影響を及ぼしたりすることがあります。この記事では、病気のサインを見逃さないために、女性に現れる梅毒の症状を段階ごとに詳しく解説します。正しい知識を身につけ、早期発見、早期治療につなげましょう。
イーヘルスクリニック新宿院では、女性の梅毒検査や症状に関するご相談に対応しています。気になる症状や違和感も丁寧に確認し、適切な検査・治療をご提案します。
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記事監修:天野方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
経歴:埼玉医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院や足利赤十字病院などで勤務。2016年、帝京大学大学院公衆衛生学研究科へ入学。2018年、ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)へ留学。予防医療特化のメディカルクリニックで勤務後、2022年「イーヘルスクリニック新宿院」開院。
専門分野:腎臓内科、抗加齢医学(アンチエイジング)、産業医学
資格:日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士・博士
女性の梅毒の症状と病期ごとの特徴について、以下の4つを解説します。
感染から約3週間で、梅毒の病原体(梅毒トレポネーマ)が侵入した部位に最初の症状が現れることが多いとされています。潜伏期間には個人差があり、約10〜90日です。
梅毒は進行段階によって症状が変化し、第1期は感染後およそ3週間以降にみられる初期の段階です。主な症状として、痛みやかゆみのない硬いしこりや、皮膚・粘膜のただれがみられます。女性に症状が現れやすい場所は、以下のとおりです。
女性では、症状が子宮頸部や膣内などに現れることがあり、気づきにくい傾向があります。自覚のないまま次の段階へ進行するケースも少なくありません。第1期の症状は、治療を行わなくても数週間ほどで自然に消失することがあります。症状が消えても治癒したのではなく、病原体は血流に乗って全身へ広がっていきます。
以下の記事では、初期症状から完治までの流れや見逃してはいけないサイン、治療の進め方について解説しています。
>>梅毒の初期症状から完治するまで!見逃せない兆候と治療の流れを解説
第1期の症状が消失した後、数週間〜数か月で第2期に移行し多様な症状が現れます。代表的な症状は、全身に広がる淡いピンク色の発疹で「バラ疹」と呼ばれます。バラ疹は、顔や胸、背中に加え、手のひらや足の裏にも出現することがあり、特徴的な所見とされています。かゆみや痛みを伴わないことが一般的です。
第2期の症状が現れる人の中には、第1期のしこりやただれに気づいていないケースも少なくありません。ほかにも、発熱や咽頭痛、全身のだるさなどの症状が見られ、脱毛が起こることもあります。さらに、外陰部や肛門周囲に扁平コンジローマが現れることがあります。
第2期の症状も、数週間〜数か月で自然に消失することがあります。症状が消えても治癒したわけではなく、病気は潜伏梅毒へと進行します。
第2期の症状が消失すると、症状が見られない「潜伏梅毒」の状態に移行します。健康な状態に戻ったように感じられますが、体内には病原体が残存しており、治癒したわけではありません。潜伏梅毒は数年〜数十年に及ぶこともあります。
特に、感染後1年以内の早期潜伏梅毒の段階では、無症状でも性的接触でパートナーへ感染させる可能性があります。症状がないからと放置すると、知らないうちに周囲の人へ感染を広げたり、病気が進行したりする可能性があります。早期に受診し、適切な検査と治療を受けることが重要です。
治療を受けないまま感染から数年〜10年以上が経過すると、第3期と呼ばれる段階に移行することがあります。第3期になると、病原体が全身の臓器に広がり、さまざまな症状が現れます。第3期の合併症は、以下のとおりです。
ゴム腫とは、皮膚や骨、内臓に腫瘍ができ、周りの組織に障害を与えます。心血管梅毒は、心臓や大動脈に炎症が生じ、大動脈瘤の破裂などを引き起こすことがあります。神経梅毒は、脳や脊髄が侵され、ゆっくりと進行する麻痺や歩行障害、認知機能の低下などの症状が現れることがあります。
現在は有効な抗菌薬があるため、第3期まで進行するケースはまれです。治療が遅れると、体に後遺症が残る可能性があるため、早期の診断と治療が重要です。
梅毒と似た症状の病気との見分け方について、以下の3つを解説します。
梅毒の初期症状と性器ヘルペスは、どちらも性器周辺にできものができる点で似ています。痛みの有無が見分ける際のポイントです。梅毒と性器ヘルペスの主な違いは、以下のとおりです。
梅毒のしこりである硬性下疳(こうせいかかん)は、痛みを感じないことが多く、気づかないうちに自然に消失することがあります。治癒したと誤解されるケースが少なくありません。
性器ヘルペスはピリピリとした痛みを伴う小さな水ぶくれが特徴です。一度かかると体内にウイルスが潜伏し、疲れやストレスをきっかけに再発を繰り返すことがあります。
外陰部のかゆみやただれは、カンジダ膣炎でも見られる症状です。カンジダ膣炎は性感染症ではありませんが、梅毒との区別がつきにくい場合があります。おりものの状態やかゆみの強さに違いが現れることがあります。梅毒とカンジダ膣炎の主な違いは、以下のとおりです。
カンジダ膣炎では、我慢できないほどの強いかゆみと、カッテージチーズ状のポロポロとしたおりものが特徴です。梅毒では、特徴的なおりものや激しいかゆみは、ほとんどみられません。
以下の記事では、性器カンジダ症の症状や原因、治療方法について詳しく解説しています。
>>性器カンジダ症
梅毒の症状の現れ方は人によってさまざまで、複数の性感染症に同時に感染している場合もあります。自己判断で様子を見たり、市販薬を服用したりすると症状が悪化することがあります。
特に女性では、初期症状が子宮頸部などの自分では見えない場所に現れることが多く、気づかないケースも少なくありません。梅毒の正確な診断には、血液検査が必要です。
梅毒は自然治癒しません。治療せず放置すると、数年〜数十年かけて脳や心臓に影響を与えることがあります。治療を受けなかった性感染症は、将来の不妊や子宮外妊娠に影響する可能性があります。
症状が消えている潜伏梅毒の期間でも、性的接触を通じてパートナーに感染させる可能性があります。少しでも違和感がある場合は、早めに専門の医療機関を受診してください。
梅毒が心配なときの検査と治療の流れについて解説します。
梅毒の検査は複数の診療科や施設で受けられ、自分の症状や目的に合わせて選ぶことが重要です。どの医療機関でも守秘義務があるため、プライバシーはしっかり守られます。主な受診先は以下のとおりです。
婦人科では女性特有の悩みも含めて相談しやすく、皮膚科では全身の発疹を専門的に診てもらえます。保健所は手軽に検査できますが、診断や治療は行われません。陽性の場合は必ず医療機関を受診することが大切です。
梅毒の検査は血液で行いますが、正しい結果を得るには検査のタイミングが重要です。感染してすぐは体の中で抗体が十分に作られていないため、検査をしても正確な結果が出ないことがあります。そのため、感染の可能性がある行為から最低でも3〜4週間、できれば1か月以上あけてから検査を受けることが大切です。
検査はまずスクリーニング検査で感染の可能性を調べ、陽性の場合に確認検査を行います。確認検査では、梅毒の原因となる菌に対する抗体を詳しく調べ、最終的な診断を確定します。正しい時期に検査を受けることで、より信頼できる結果を得ることができます。
梅毒の治療には、ペニシリンという抗生物質が使われます。早期であれば、決められた期間を服用することで体内の菌をなくし、完治が期待できます。治療方法は、病期によって異なります。第1期や第2期は、ペニシリン系の抗菌薬を筋肉注射で投与するのが一般的です。
1回の注射で治療が完了することもありますが、場合によっては数回通院が必要になることもあります。ペニシリンにアレルギーがある場合は、別の種類の抗生物質を2〜4週間服用します。後期の場合は、長期間の治療が必要になります。治療で重要なのは、症状が消えても医師の指示通りに最後まで薬を服用することです。
治療を始めた直後に発熱や頭痛、筋肉痛などが起こることがあります。治療が完了し、医師から許可が出るまでは、性的な接触は避けてください。
梅毒による影響と再感染を防ぐためのポイントについて解説します。
梅毒と診断された場合、パートナーも感染している可能性があります。梅毒は、パートナーも一緒に治療を受ける必要がある病気です。どちらか一方が治療を終えても、パートナーが感染したままだと、性的接触を通じて再び感染する可能性があります。ピンポン感染と呼ばれ、治療が完了しません。
梅毒は世界的に増加傾向にあり、米国疾病予防管理センターの報告によると、2022年だけで梅毒を含む性感染症の症例は250万件以上にのぼります。パートナーへの伝え方に迷う場合は、二人で一緒にクリニックを受診し、医師から直接説明を聞くという方法もあります。お互いの健康のために、まず受診を検討しましょう。
妊娠中に梅毒に感染すると、胎児に影響を及ぼす可能性があります。病原体が胎盤を通じて胎児に感染すると先天梅毒となり、流産や死産のリスクが高まります。生まれた赤ちゃんの体や発達に障害が残る可能性もあります。
妊娠中の早い段階で梅毒を発見し、適切な治療を受ければ、胎児への感染リスクを低減できる可能性があります。日本では妊婦健診の初期に必ず梅毒検査が行われます。米国産婦人科学会(ACOG)は、妊娠初期・後期・そして分娩時の合計3回の検査を推奨しています。
治療せずに放置すると、胎児への影響だけでなく母体の骨盤内の炎症や将来の不妊、子宮外妊娠などの可能性もあります。妊娠中は、確実な検査と治療が大切です。
梅毒は治療後でも感染の機会があれば、再感染する可能性があります。大切なのは、治療後も予防を続けることです。再感染を防ぐ方法は、以下のとおりです。
性交渉の際は、最初から最後までコンドームを着用してください。コンドームが覆いきれない皮膚の接触から感染する可能性もあります。ピンポン感染を防ぐため、パートナーも必ず治療を完了させることが重要です。二人の治療が終わるまでは、性的な接触は控えてください。
新しいパートナーができた場合は、関係を持つ前に性感染症の検査について話し合うことも検討しましょう。

梅毒は、初期に自覚症状がほとんどなく、気づかないまま進行することがある感染症です。症状が一度消失しても体内では感染が続いています。進行すると全身の発疹や倦怠感などが現れ、最終的には脳や心臓に影響を及ぼす可能性があります。
症状は性器ヘルペスやカンジダ膣炎などと似ており、自己判断が難しい点にも注意が必要です。検査は医療機関や保健所で受けることができ、血液検査で診断されます。梅毒は、パートナー間で感染を繰り返すことがあるため、パートナーも含めた検査や治療が大切です。気になる症状があれば、早めに専門機関へ相談しましょう。
イーヘルスクリニック新宿院では、ご本人だけでなくパートナーの検査・治療のご相談にも対応しています。安心して治療を進めるためにご活用ください。
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