「もしかして、性行為後に感染したかも…?」と不安になった経験がある方も意外といるのではないでしょうか。
性感染症は、早期に発見して治療すれば多くの場合完治しますが、放置すると将来的な健康問題につながる可能性も。そんな不安を解消する手段として、近年注目されているのが「Doxy PEP」です。この記事では、Doxy PEPの効果や副作用、服用方法から注意点までを詳しく解説します。性感染症のリスクから身を守るための知識を深め、安全なセックスライフを実現しましょう。
性感染症(STI)は、性行為によって感染する病気の総称です。クラミジアや淋病、梅毒などさまざまな種類がありますが、いずれも早期に発見して適切な治療を受ければ、多くの場合完治する病気です。治療せずに放置すると、将来的に不妊症や他の健康問題を引き起こす可能性もあるため注意しましょう。
性行為の後で「もしかしたら感染したかも…」と不安に感じたら、Doxy PEPという予防策があります。性感染症になる前の、感染のリスクに備えるための方法です。
Doxy PEPとは、性感染症を予防するための抗生物質の一種である「ドキシサイクリン」を服用する方法です。性行為によって感染する可能性のある細菌の増殖を抑え、感染を防ぐ効果が期待できます。緊急時に服用する薬で、クラミジアや淋病、梅毒の予防に効果を発揮します。
Doxy PEPは抗生物質なので、吐き気や嘔吐、下痢などの副作用が現れる可能性があることも知っておきましょう。副作用の程度には個人差があり、すべての人に副作用が現れるわけではありません。
副作用として、胃腸の不調を感じることがあります。抗生物質が腸内細菌のバランスを崩してしまうために起こります。副作用が強く出てつらい場合は、自己判断で服用を中止せず、医師に相談しましょう。
Doxy PEPを受け取るには医療機関を受診し、医師の診察と処方が必要です。医師は、患者さんの性感染症のリスクや症状、病歴などを確認し、Doxy PEPが適切かどうかを判断します。医師の診察を受ける際には、過去の性感染症の経験や現在服用中の薬、アレルギーなどについても正確に伝えるようにしましょう。
性感染症を予防するには、Doxy PEP以外にもさまざまな方法があります。最も効果的な予防方法は、性行為時にコンドームを正しく使用することです。コンドームは、性感染症だけでなく、望まない妊娠を防ぐ効果もあります。
コンドームは、性行為によって体液が接触するのを防ぐことで、性感染症の感染リスクを大幅に減らせます。性感染症の定期的な検査を受けることも大切です。性感染症の中には、自覚症状がないまま進行するものもあるため、定期的な検査で早期発見、早期治療することが重要です。
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Doxy PEPは、性感染症(STD)のリスクを減らすための予防的な薬です。ここでは、Doxy PEPの服用方法と服用期間について、詳しく紹介していきます。
性行為の後で、感染症から身を守るために重要な薬なので、正しく服用しましょう。
Doxy PEPは性行為の後、できるだけ早く服用を開始することが重要です。72時間以内(3日以内)には服用を開始する必要があります。72時間以内だと、侵入した細菌がまだ感染症を引き起こすほど増えていない段階であり、薬の効果で退治できるからです。具体的には、ビブラマイシンを200mg(100mgを2錠)を服用する必要があります。
研究結果によると、Doxy PEPを適切に服用することで、性感染症になるリスクを約50%減らせることが示されています。具体的には9ヶ月間の期間で、Doxy PEPを使用しなかった方々の感染確率が42%だったのに対し、Doxy PEPを服用した方は22%でした。
お薬は水で服用し、服用間隔はきちんと守ってください。決められた時間に服用しないと、薬の効果が十分に得られず、感染症のリスクが高まってしまう可能性があります。
Doxy PEPの服用期間は72時間以内です。Doxy PEPは高い濃度で体内に吸収され、短期間でも効果を発揮するように設計されています。
ただし、Doxy PEPはあくまで予防的な薬であり、感染リスクを70~90%減らせますが、100%感染を防げるわけではありません。米国で行われた臨床研究においては、梅毒は87%、クラミジアは88%、淋病は55%予防することができました。コンドームの使用など、他の予防対策と組み合わせて使用することが重要です。
もし症状が現れた場合は、医師の指示に従ってください。
Doxy PEPは性感染症のリスクを減らすための方法ですが、効果を最大限に引き出すためには以下の点に注意する必要があります。
効果を高める方法は以下のとおりです。
注意点は以下のとおりです。
過去にDoxy PEPやテトラサイクリン系の抗生物質でアレルギー反応が出たことがある人や、重度の肝臓病や腎臓病を患っている人は服用できません。
Doxy PEPは正しく服用することで性感染症のリスクを効果的に減らせます。副作用や服用できる対象であるかどうかを確認した上で、医師の指導を受けましょう。
抗生物質であるDoxy PEPを繰り返し服用することで、薬剤耐性菌の出現リスクが高まる可能性も懸念されています。薬剤耐性菌とは、抗生物質が効きにくくなった細菌のことです。薬剤耐性菌が増えると、将来的に本当に必要な時に抗生物質が効かなくなる可能性があり、世界中で問題となっています。
ここでは、Doxy PEP服用後の安全性と検査の必要性について、詳しく解説していきます。
Doxy PEPは服用タイミングや方法を誤ると、効果が十分に得られない可能性もあります。服用後もコンドームの使用など、他の予防策を組み合わせることで、より安全な性行為を心がけましょう。
Doxy PEPを服用した場合でも、性病の検査を受けることは重要です。Doxy PEPはあくまでも事後予防であり、感染を完全に防ぐものではないからです。
効果が十分に得られなかった場合や服用前に既に感染していた場合でも、検査を受けることで、早期発見、早期治療が可能となります。検査を受けるタイミングとしては、Doxy PEPを服用してから4~6週間後がおすすめです。
不安な症状がある場合はもちろん、症状がない場合でも、定期的な検査を受けることをおすすめします。心配なことがあれば、一人で悩まずに、早めに医療機関を受診して相談しましょう。
Doxy PEPを服用すると、まるで船酔いしたときのような吐き気や胃のムカムカ、下痢といった症状が現れることがあります。薬の効果で起こる場合もありますが、実は「性感染症にかかっちゃったかも…」という不安やストレスが原因で起こるケースがあります。
過去に性感染症でつらい経験をしていた場合、過去の経験がフラッシュバックして、心身に影響を及ぼすことも。Doxy PEPの服用後の症状は、身体的なものと精神的なものが複雑に絡み合っていることがあります。
吐き気がつらいなら食事は無理せず、うどんやおかゆなど消化に良いものを食べましょう。服用時間を寝る前に変更するのも効果的です。胃のムカムカが気になる場合は、市販の胃薬を飲むのも一つの手です。ただし、自己判断は禁物なので、必ず医師や薬剤師に相談するようにしてください。
インターネット上には、Doxy PEPに関する情報が溢れていますが、中には信憑性に欠ける情報も少なくありません。信頼できる情報源としては、国立国際医療研究センターなどの公的機関や医療期間のWebサイトなどが挙げられます。
続いて、以下ではDoxy PEPについて、よくある質問をまとめました。
あくまで性感染症の発症リスクを減らすための方法の一つです。感染リスクを70~90%減らせますが、100%感染を防げるわけではないことは覚えておきましょう。コンドームの使用など、他の予防策と併用することで、より効果的に感染リスクを抑えられます。
性行為後、72時間以内(3日以内)にはビブラマイシンを200mg(100mgを2錠)を服用する必要があります。
Doxy PEPを服用した後も、定期的な性感染症の検査を受けることが大切です。Doxy PEPを服用してから4~6週間後の検査をおすすめします。疑問や不安なことがあれば、医師や薬剤師に相談したり、信頼できる情報源を参考にしたりしましょう。
Doxy PEPは、性行為後に性感染症のリスクを減らすための予防薬です。クラミジアや淋病などの細菌感染症に効果が期待できます。性行為後、72時間以内(3日以内)にはビブラマイシンを200mg(100mgを2錠)を服用する必要があります。
100%感染を防ぐわけではないため、服用後もコンドームの使用など、他の予防策と併用することが重要です。Doxy PEP服用後は、Doxy PEPを服用してから4~6週間後に検査を推奨します。
Doxy PEPは抗生物質なので、吐き気や下痢などの副作用が出る可能性もあります。服用前に医師に相談し、適切な指導を受けるようにしましょう。
メニュー | 値段 |
|
---|---|---|
緊急時に服用 | ||
梅毒・クラミジア予防 | Doxy PEP 1回分 | 2,500円 |
Doxy PEP 3回分 | 6,000円 | |
Doxy PEP 5回分 | 9,000円 | |
HIV予防 | PEP 1回分 | 70,000円 |
事前に服用 | ||
HIV予防 | デイリーPrEP 1か月分 | 9,000円 |
デイリーPrEP 3か月分 | 18,000円 | |
HIV予防 | オンデマンドPrEP 1回分 | 2,500円 |
オンデマンドPrEP 3回分 | 6,000円 |
イーヘルスクリニック新宿院は新宿三丁目駅からわずか1分の距離にある当院は、来院またはオンライン診療であなたの健康に対応します。性感染症の治療・予防やED治療だけでなく、保険診療にも対応しています。どうぞお気軽にご相談ください。
何か疑問や不安がある場合は、遠慮なく当院にご相談ください。皆様の健康と安全を第一に考え、全力でサポートいたします。
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新宿予防クリニックは性感染症から自分とパートナーを守る。PrEP、PEP、ドキシペップ、性感染症予防薬、ED薬、アフターピルをオンラインで処方します。
記事監修:天野 方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2016年より帝京大学大学院公衆衛生学研究科に入学し、2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2022年4月東京都新宿区に「イーヘルスクリニック新宿院」を開院。複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。