性感染症の中でも特に怖いと言われる梅毒。リスクを理解していない方も多いです。近年、梅毒の感染者は増加傾向にあり、特に妊婦における感染率が高まっていることから、WHOもその予防と制御に力を入れています。
この記事では、梅毒の感染リスクを低減させるための効果的な対策方法を解説します。梅毒の感染経路や予防方法、初期症状、診断方法、治療方法について詳しく解説していくので、ぜひ最後まで読んでみてください。
事後でも性病が予防できる可能性があります。性病予防の全般的な知識をつけたい方は、ぜひ次の記事も合わせてご覧ください。
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梅毒は「梅毒トレポネーマ」という、コルク抜きのような形をした細菌によって引き起こされる感染症です。この病気は、適切な治療をすれば完治する可能性が高いものの、放置すると体に深刻な影響を及ぼす可能性もあるため、正しく理解しておくことが重要です。
コップの貸し借りでうつる心配はありませんが、性行為のように、粘膜や皮膚が直接触れ合う行為によって感染する可能性があります。妊婦さんが梅毒に感染している場合、お腹の赤ちゃんに感染してしまう可能性があります。先天性梅毒と呼ばれ、赤ちゃんに深刻な影響を及ぼす可能性があります。
梅毒の感染を防ぐためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。
梅毒は早期に発見し、適切な治療を行えば完治する病気です。感染の不安や心当たりがある場合は、一人で悩まず、医療機関を受診しましょう。相談しやすい雰囲気作りを心がけていますので、安心してご来院ください。
梅毒は早期発見・早期治療が何よりも大切です。初期の梅毒は症状が非常にわかりにくいため、少しでも気になることがあれば、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。
梅毒は、性的な接触によって感染する病気です。感染初期は自覚症状が出にくいという特徴があり、知らないうちに他の人にうつしてしまうリスクがあります。
梅毒の初期症状には、以下のようなものがあります。
性器にしこり(硬性下疳)ができる
梅毒に感染してから約3週間後、細菌(梅毒トレポネーマ)が侵入した部分にしこり(硬性下疳)ができます。ちょうど皮膚の下に小さなビー玉が入っているような硬さです。痛みを感じない場合もあるため、気づかない人も少なくありません。
体に赤い発疹が出る
硬性下疳が消失した後、約数週間後に体幹部を中心に、手のひらや足の裏を含め、全身に赤い発疹が現れることがあります。
この発疹は、かゆみなどの症状を伴わない場合もあり、一見すると、他の病気の症状と区別がつきにくいことがあります。
これらの症状は、毒以外にも、ヘルペスやクラミジアなど、他の性感染症でも見られることがあります。自己判断は非常に危険なので、必ず医療機関を受診して、医師の診察を受けるようにしましょう。
梅毒の診断には、血液検査がおこなわれます。血液検査は、医療機関や保健所などで受けることができます。
近年、妊婦さんにおける梅毒の感染率が高まっており、世界保健機関(WHO)もその予防と制御に力を入れています。
検査施設を選ぶ際には、以下のポイントを参考にするとよいでしょう。
性感染症専門のクリニックや、性感染症の診療に力を入れている病院を選ぶと、より専門的な検査や治療を受けることができます。性感染症の検査には、いくつかの種類があり、梅毒以外にも、クラミジア、淋菌、HIVなどの検査も同時におこなうことができます。
匿名検査を実施している保健所や医療機関もあります。プライバシーが気になる方は、匿名検査を利用してみましょう。検査費用は医療機関によって異なりますが、保険適用外の場合、5,000円〜10,000円程度が目安となります。
梅毒と診断された場合、早期に適切な治療を開始することが重要です。適切な治療を行えば、梅毒は完治する病気です。
梅毒の治療には、主にペニシリン系の抗生物質が第一選択薬として使われます。梅毒の原因となる梅毒トレポネーマという細菌を効率的に死滅させる効果があるからです。ペニシリンアレルギーを持つ患者さんの場合は、ドキシサイクリンやテトラサイクリンといった別の種類の抗生物質が用いられます。
治療は、主に筋肉注射または内服薬によっておこなわれます。梅毒の進行度合いや症状によって、適切な投与経路や薬剤の種類、投与期間が決定されます。
また、梅毒の治療のために、Doxy PEPを服用する方法もあります。合わせて確認してみてください。
>>Doxy PEPによる性病予防!効果や副作用について徹底解説
梅毒の治療期間は、感染ステージや症状、患者の状態によって大きく異なります。早期梅毒の場合、1回のペニシリン注射だけで治療が完了することもあります。一方で、感染が進行し、神経や心臓などに合併症を引き起こしている場合には、数週間にわたる集中的な点滴治療が必要になることもあります。
治療費は医療機関や治療内容、健康保険の適用状況によって異なりますが、数千円から数万円程度が一般的です。
梅毒の治療中は、医師の指示に従って薬を服用することが非常に重要です。自己判断で服薬を中止したり、量を変更したりすると、治療が不完全になり、梅毒が再発したり、薬剤耐性菌が出現したりする可能性があります。
また、治療中に発疹や発熱、吐き気などのアレルギー反応や副作用が出現することがあります。稀ではありますが、アナフィラキシーショックなどの重篤な副作用が起こる可能性もあるため、気になる症状があれば、すぐに医師に相談しましょう。
梅毒は性行為によって感染する病気で、適切な治療を行えば完治する可能性が高いです。感染初期は自覚症状が出にくいため、性器に傷や発疹がある場合は、放置せずに医療機関を受診しましょう。梅毒の診断には血液検査がおこなわれ、治療にはペニシリン系の抗生物質が使用されます。治療期間は感染ステージや症状によって異なり、費用も医療機関によって異なります。治療中は医師の指示に従って薬を服用することが重要で、副作用が出た場合はすぐに医師に相談しましょう。特に妊婦における梅毒感染は胎児にも影響が及ぶ可能性があり、早期発見と適切な治療が重要です。
当院は、性病予防・治療を目的としたオンライン診療のSTOP性病クリニックと提携しています。
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