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性病予防・治療の最新情報
2024.08.01

HIV感染が心配なあなたへおすすめのPEP療法!緊急予防法の効果・使用方法・副作用は?

「もしも、HIVに感染してしまったら…」 と不安を抱えた経験がある方もいるのではないでしょうか。 HIVは早期発見・治療が大切な病気ですが、感染の不安を抱えながら生活するのは大きなストレスです。

HIVに感染する可能性のある行為の後、72時間以内に服用することで、感染を99%予防できる緊急処置「PEP療法」が存在します。

この記事では、PEP療法の効果や服用方法、副作用に加え、知っておくべきHIV検査や他の予防法についても詳しく解説します。 HIVへの不安を解消し、安心して生活を送るための情報を、ぜひご一読ください。

事後でも性病が予防できる可能性があります。性病予防の全般的な知識をつけたい方は、ぜひ次の記事も合わせてご覧ください。
>>性病予防の基本知識と具体的な対策を解説!安全な性生活のために

 

 

PEP療法とは?HIV感染の不安を解消

PEP療法は、HIVに感染した可能性がある場合に、その後の感染を防ぐための治療法です。PEPは曝露後予防(Post-Exposure Prophylaxis)の略称です。HIV感染者とコンドームを装着せず性交渉を行った後、72時間以内にPEPの服用を始めることで99%以上の予防効果を期待できます。

HIVの治療方法は以下の記事でも解説しているので、合わせてご覧ください。
>>効果的なHIV予防策は?感染リスクを減らす方法と対策を解説

PEP療法は緊急避妊薬のようなもの?

PEP療法は、緊急避妊薬のようなものです。緊急避妊薬は、性行為後に妊娠の可能性がある場合に服用します。PEP療法は、ウイルス増殖を初期段階で抑え込むことで、HIV感染を予防します。

ただし、緊急避妊薬と同じように、PEP療法もあくまで緊急時の対応策です。HIVに感染するリスクを完全にゼロにはできないため、日頃から予防を心がけることが重要です。

HIV感染のリスクを減らす緊急予防薬!

HIVに感染する可能性のある行為の後、できるだけ早く服用を開始することが重要です。72時間を過ぎてしまうと効果が期待できなくなるため、時間との勝負になります。

PEP療法は、HIV感染のリスクが高い行動が続いている場合には適していません。あくまで緊急時の予防法であることを理解しておきましょう。

PEP療法を受けるための条件

PEP療法を受けるためには、いくつかの条件があります。

  1. HIVに感染していない、または感染しているかどうかわからない状態であること
  2. HIVに感染する可能性のある行為(性行為、注射器の共有など)から72時間以内であること
  3. 医師の診察を受け、PEP療法が必要だと判断されること

PEP療法が処方されるまでの流れ

PEP療法を受けるためには、まず医療機関を受診し、医師に相談する必要があります。医師は、患者さんのHIV感染のリスクや健康状態などを総合的に判断し、PEP療法が必要かどうかを判断します。具体的には、以下のような流れになります。

  1. 問診:HIVに感染する可能性のある行為の状況(時間、相手のHIV感染の可能性、コンドームの使用状況など)や、現在の健康状態、服薬状況などを医師に伝えます。
  2. 検査:HIV感染の有無を確認するための血液検査などを行います。
  3. PEP療法の開始:医師がPEP療法が必要と判断した場合、処方箋を受け取り、薬局で薬を受け取ります。
  4. 服用:医師の指示に従い、毎日忘れずに薬を服用します。
  5. 定期的な検査:PEP療法開始後も、HIV感染の有無を確認するために、定期的に医療機関を受診し、検査を受ける必要があります。

PEP療法は、HIV感染のリスクを減らすための有効な手段ですが、必ずしも100%感染を防げるわけではありません。医師とよく相談し、自身の状況に合わせて適切な対応をとることが重要です。

 

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PEP療法の費用と保険適用

PEP療法の費用は、医療機関や処方される薬の種類によって異なりますが、全額自己負担の場合、数万円かかることがあります。

しかし、公的医療保険が適用される場合があり、その場合は自己負担額が軽減されます。犯罪被害者等医療費給付制度の対象となる場合もあるので確認しておきましょう。

PEP療法の効果と服用方法・副作用

PEP療法の効果や服用方法、副作用について、具体的な例を交えながらわかりやすく解説します。

PEP療法の効果と服用期間

72時間以内に治療を始めることで効果が期待できますが、時間が経つにつれて効果は薄れてしまいます。 毎日忘れずに飲み続けることが、治療の成功につながります。

PEP療法の服用方法と注意点

PEP療法は、医師の指示に従って正しく服用することが重要です。 自己判断で服用を中断したり、服用量を変えたりすることは、効果を減弱させるだけでなく、薬剤耐性のあるウイルスを生み出す可能性があり大変危険です。

飲み忘れを防ぐために、毎日決まった時間にアラームを設定したり、お薬手帳を活用したりするのもよいでしょう。 もし飲み忘れてしまった場合は、すぐに医師または薬剤師に相談してください。

PEP療法で起こる可能性のある副作用

PEP療法では、吐き気や嘔吐、下痢、頭痛などの副作用が現れる可能性があります。 副作用の出方は人それぞれですが、これらの副作用は一般的に軽度で、数日で治まることが多いです。 

副作用が強く出たり、長引いたりする場合は、自己判断せずに、必ず医師に相談してください。 副作用を和らげるために、処方された薬は食後に服用したり、十分な水分を摂取したりするよう心がけましょう。

PEP療法の効果を高めるために

PEP療法の効果を最大限に高めるためには、以下の3つのポイントに注意することが重要です。

HIVに暴露されたら、できるだけ早く医療機関を受診する

PEP療法は、HIVに暴露してから早期に開始するほど効果が高まります。 PEP療法も同様で、72時間以内であれば効果が期待できますが、時間が経つにつれて効果は薄れてしまいます。 HIVに暴露した可能性がある場合は、すぐに医療機関を受診し、医師に相談することが大切です。

医師の指示に従って、薬を正しく服用する

自己判断で服用を中断したり、服用量を変えたりすると、効果が得られなかったり、ウイルスの薬剤耐性が出現したりする可能性があります。 薬剤耐性とは、抗生物質を飲むのを途中でやめてしまうと、細菌がその抗生物質に強くなってしまい、次にその抗生物質を飲んでも効果が得られにくくなる現象と似ています。 HIV治療においても、薬剤耐性が生じると、治療が困難になる可能性があります。

服用期間中は、他のHIV予防策と併用する

PEP療法は100%の予防効果があるわけではありません。 コンドームの使用など、他のHIV予防策と併用することで、より効果的にHIV感染のリスクを減らすことができます。 例えば、自転車に乗る際にヘルメットを着用するように、HIV感染のリスクを減らすためには、PEP療法だけでなく、他の予防策も併用することが大切です。

HIV検査と他の予防法について

PEP療法は、あくまでもHIVに感染したかもしれないという場合の緊急措置です。万が一の時に備えてPEP療法について知っておくことは大切ですが、HIV感染のリスクを根本的に下げるためには、普段からの予防対策と、定期的なHIV検査が欠かせません。

HIV検査を受けるタイミングと方法

「HIV検査」は、HIVに感染しているかどうかを調べるための検査です。 血液検査や唾液検査など、いくつかの方法があります。

HIVに感染したかもしれないと不安に思う出来事があった後、すぐ検査を受けたいかもしれません。 しかし、HIV検査には「ウィンドウ期間」と呼ばれるものがあります。HIVに感染してから、検査で正しく陽性反応が出るまでの期間のことです。

例えば、HIV感染者が使った注射針を誤って自分に刺してしまったとします。 しかし、体内に侵入したHIVウイルスは、まだほんのわずかです。 この時点では、血液検査をしても、HIVウイルスが少なすぎて検出できない可能性があります。 体内でHIVウイルスが増えて、検査で検出できるようになるまでには、ある程度の時間がかかります。 この期間がウィンドウ期間です。

検査を受ける時期が早すぎると、感染していても陰性と判定されてしまう可能性があるため注意が必要です。HIV検査を受けるタイミングは大きく分けて以下の2つあります。

HIVに感染する可能性のある出来事があった後

コンドームが破れてしまったり、外れてしまったりした性行為後や、HIV感染者と注射器を共有した場合などです。できるだけ早くHIV検査を受けることが大切ですが、ウィンドウ期間を考慮する必要があります。HIV検査の種類によって、ウィンドウ期間は異なります。

  • 第4世代検査(抗原抗体同時検査):感染の可能性のある日から3週間後
  • 核酸増幅検査(NAT):感染の可能性のある日から1週間後

これらの検査は、以前の検査方法と比較してウィンドウ期間が短くなっています。そのため、より早く安心して検査結果を知ることが可能です。

定期的なHIV検査

複数の相手と性行為をしている場合や、注射薬物使用者とパートナーの場合などは、定期的にHIV検査を受けることが推奨されます。不安なことがあれば、医師に相談してみましょう。HIV検査は、早期発見・早期治療につながるだけでなく、感染拡大を防ぐ上でも重要です。

PEP療法以外のHIV予防法(PrEPなど)

PEP療法は、HIVに感染した「可能性がある」場合に緊急的に行う予防法です。 一方で、HIVに感染する「前」から予防する方法もあります。 代表的なものが「PrEP(Pre-Exposure Prophylaxis:事前曝露予防)」です。

PrEPは、HIVに感染していない人が、HIVに感染するのを防ぐために、毎日服用する薬です。 PrEPを正しく服用することで、HIV感染のリスクを大幅に減らせます。

こちらの詳しい説明は以下の記事を合わせてご覧ください。
>>オンデマンドPrEPとは?効果的なHIV予防方法とその使い方を徹底解説
>>デイリーPrEPについて 毎日飲むHIV予防薬の効果と注意点 を解説

まとめ

PEP療法は、HIV感染者とコンドームを装着せず性交渉を行った後、72時間以内にPEPの服用することで99%以上の予防効果を期待できます。なお、PEP療法はあくまでも緊急時の対応策です。

日頃からHIV感染のリスクを減らす行動を心がけ、定期的なHIV検査を受けることが重要です。医師の指示に従って正しく服用しましょう。

 

イーヘルスクリニック新宿院は新宿三丁目駅からわずか1分の距離にある当院は、来院またはオンライン診療であなたの健康に対応します。性感染症の治療・予防やED治療だけでなく、保険診療にも対応しています。どうぞお気軽にご相談ください。

  1. 保険診療、自費診療(肥満外来・幹細胞上清液・エクソソーム療法など)、健康診断も行っている医療施設
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何か疑問や不安がある場合は、遠慮なく当院にご相談ください。皆様の健康と安全を第一に考え、全力でサポートいたします。

 

 

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新宿予防クリニックは性感染症から自分とパートナーを守る。PrEP、PEP、ドキシペップ、性感染症予防薬、ED薬、アフターピルをオンラインで処方します。

特徴
  • 豊富な予防薬メニュー:PEP(ペップ)/PrEP(プレップ)、Doxy PEP(ドキシペップ)の提供
  • オンライン診察後、即日最短30分でお薬をお届け
  • 深夜時間帯の対応も可能
  • 豊富な検査キットと予防薬のセットメニュー
サービス
  • HIV予防(PrEP・PEP)
  • 梅毒予防(Doxy PEP)
  • クラミジア予防(Doxy PEP)
  • クラミジア治療
  • ED治療
  • 緊急避妊

参考文献

Clinical Guidance for PEP

Preventing HIV with PEP

 

記事監修:天野 方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2016年より帝京大学大学院公衆衛生学研究科に入学し、2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2022年4月東京都新宿区に「イーヘルスクリニック新宿院」を開院。複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。

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