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幹細胞上清(エクソソーム)最新情報
2024.05.30

エクソソームとは細胞間の情報伝達の役割をするもの!効果や治療法も詳しく解説

「エクソソーム」という物質を知っていますか。エクソソームは細胞間の情報伝達の役割を担うものですが、疾患の治療やアンチエイジングにも効果が期待できます

今回の記事では、エクソソームの効果やエクソソームを活用した治療法について詳しく解説します。

再生医療で注目を浴びる「エクソソーム」とは

エクソソームとは細胞から放出される細胞外小胞の1種であり、近年再生医療において注目されている物質です。大きさは直径30〜150nm程度で、細胞膜と同じ二重の脂質膜から成ります。DNAやタンパク質などさまざまな物質を含んでおり、体液によって他の細胞に運ばれて吸収されることで、さまざまな細胞に影響を与えます

エクソソームは細胞間の情報伝達を担う役割

エクソソームは分泌細胞由来の核酸やタンパク質などを保有し、細胞間の情報伝達を担う役割を持っています。エクソソームを受け取った細胞はさまざまな機能の変化を起こすことが明らかになっており、以下の作用などが期待できます。

 

  • 血管再生作用
  • 高い皮膚再生
  • 抗炎症作用

 

これらの機能の変化を活用した一例として、美肌効果があります。エクソソームは肌の傷を再生したりメラニンを抑えて美白を保ったりなど、肌質の改善にも効果的です。

 

そのほかにも、男性特有の疾患の治療や生活習慣病の治療などさまざまな場面でエクソソームが活用されています。エクソソームは、今後も再生医療や化粧品、診断マーカーなどさまざまな分野での応用が期待されている物質なのです。

エクソソームと幹細胞上清液の違い

幹細胞上清液とは、人体の体内にある幹細胞を培養した上澄み液のことです。幹細胞上清液には細胞の働きを活性化させる成長因子など、さまざまな物質が含まれています。その幹細胞上清液に含まれている成分の一つがエクソソームです。

つまり、エクソソームと幹細胞上清液は完全に異なるものではないのです。

幹細胞上清液については以下の記事で詳しく解説しているので、エクソソーム以外の成分も知りたい方はぜひチェックしてみてください。
>>幹細胞上清液とは細胞を活性化させる成分を含んだもの!成分のひとつがエクソソーム

エクソソームに期待できる5つの効果

エクソソームには、以下の5つの効果が期待できます。

 

  • ED(勃起不全・勃起障害)の治療・予防
  • AGAの治療・予防
  • アンチエイジングを含めた美肌効果
  • 不眠症の改善や疲労回復などによる生活習慣病の治療・予防
  • うつ病などの精神疾患の治療・予防

 

それぞれの内容について、詳しくみていきましょう。

ED(勃起不全・勃起障害)の治療・予防

エクソソームによって勃起に必要な神経や陰茎(いんけい)の血管の機能を改善し、EDの治療や予防することが可能と言われています。加齢や生活習慣病で詰まったり脆くなったりした血管を再生させるため、内服薬とは違いEDを根本的に改善させる効果が期待できます

EDの治療方法については以下のページで詳しく説明しているので、勃ちが気になる方はぜひチェックしてみてください。
>>ED(勃起障害)の治療方法を解説!4種類のED治療薬や治すべき生活習慣を紹介

AGAの治療・予防

エクソソームには、髪の毛の状態を良好に保つために必要な毛乳頭細胞を増殖させる働きがあり、AGAの治療や予防に役立つ効果が期待できます。

具体的な効果は以下のとおりです。

 

  • 白髪・脱毛の抑制
  • 発毛・育毛
  • 抗炎症作用によるAGA進行の抑制

 

エクソソームは細胞の活性化と発毛を促し、髪の成長を促しているのです。

アンチエイジングを含めた美肌効果

エクソソームには細胞や血管の再生を促す作用があります。皮膚に必要な栄養を届けることが可能になるため、アンチエイジングなどの美肌効果にもつながるのです。

 

エクソソームは肌のターンオーバーを整えたりコラーゲンやエラスチンを増産したりする作用もあります。肌のシワやくすみを改善し、肌のハリや弾力を作りだす効果や肌の炎症を抑える効果も期待できます。

不眠症の改善や疲労回復などによる生活習慣病の治療・予防

エクソソームは細胞を活性化させる働きがあることから、不眠症の改善や疲労回復といった生活習慣病の治療や予防にも効果が期待できます。不眠症や疲労以外にも、以下のような体不調の改善効果が知られています。

 

  • 倦怠感
  • 関節痛
  • 活力がない

 

エクソソームが全身を巡ることによって細胞修復スピードがあがり、その結果体の代謝が改善され、体の不調が起こりにくくなるのです。

うつ病などの精神疾患の治療・予防

エクソソームは神経を保護する因子や抗炎症作用がある因子を持つことから、うつ病などの精神疾患の治療や予防に効果が期待できます。そのほかにも、ストレスに関する分子やホルモンの調節にも関与している可能性があることから、精神疾患への新たな治療法としても取り入れられています。

 

以上のように、エクソソームは再生医療や美容、生活習慣病の改善などさまざまな場面での効果が期待できます。エクソソームに注目した研究は複数あり、今後さらに活用される場面が増えていくでしょう。

エクソソームの代表的な3つの治療法

エクソソームを使った治療法には主に以下の3つがあります。

 

  • エクソソーム点滴
  • エクソソーム検査
  • エクソソームクリーム剤

 

治療法によってメリット・デメリットが異なります。

1つずつ順番に見ていきましょう。

エクソソーム点滴

エクソソーム点滴では、エクソソームを全身に巡らせることにより、肌だけでなく全身の健康を維持する効果も期待できるメリットがあります。エクソソームはヒト由来の細胞による物質であることから、副作用が起こる可能性は低く、普段どおりの日常生活へすぐに戻ることが可能です。

 

しかし、効果には個人差があるというデメリットもあります。体質のほかにも疾患の種類や進行度、健康状態などから効果の出方が変化するためです。

また、妊娠中やがん治療中の方は治療が受けられないことや、保険適応外のため高額な費用がかかるということも理解しておきましょう。

エクソソーム検査

エクソソーム検査では、がんなどの疾患のリスクを調べることが可能です。一般の検診では発見が困難な疾患が見つかる場合もあり、エクソソーム検査を導入する医療機関も増えています。検査にかかる時間や検査時の痛みも少ないことから、患者さまへの負担が少ないこともメリットの1つです。

 

ただし、20歳以下の方や生理中・妊娠中の女性、血尿がみられる方は適切な検査結果が得られない可能性があります。検査自体は可能ですが、検査結果はあくまで参考値であるため注意しましょう。

ED男性更年期改善クリーム「exstem Rise Up Cream for Men」

 エクソソームを活用とした商品として、株式会社PCメディカルよりエクソソームを配合した男性向けクリーム「exstem Rise Up Cream for Men」があります。こちらはエクソソームだけでなく、アルギニンやシトルリン、ホルモン類似成分などさまざまな成分が含まれており、男性機能の向上が期待できる成分が含まれている商品です。

 

医療機関のみに販売しており、まだ取り扱っていない医療機関も多いです。当院では取り扱っておりますので、興味のある方は当院までご連絡ください。

「exstem Rise Up Cream for Men」は1日に1〜2回、陰嚢に塗布するのみで勃起力の向上が期待できるため、体への侵襲が起こりにくく継続しやすいというメリットがあります。ただしごくまれにかゆみやアレルギー反応を起こす場合があります。何らかの異常がみられた際には使用を中止して医師にご相談ください。

世界初のED男性更年期改善クリーム”exstem”について以下の記事に詳しく解説しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
>>【世界初】男性更年期によるED改善クリーム「exstem」幹細胞上清液エクソソーム配合で根本治療

エクソソーム療法はこれからの医療を支える

再生医療で注目を集めているエクソソームは、男性特有の疾患やアンチエイジング、生活習慣病などさまざまな場面で効果が期待できます。エクソソームはすでにさまざまな治療法で活用されていますが、今後さらに幅広い場面で適用が期待されている成分です。

エクソソームはこれからの再生医療を支える存在となるでしょう。当院では再生医療に強みを持つ医師が在籍しており、ご希望に合わせた治療が可能です。

エクソソームに興味をお持ちの方は、ぜひ当院にご相談ください。

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【参考文献】

 

記事作成:天野 方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2016年より帝京大学大学院公衆衛生学研究科に入学し、2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2022年4月東京都新宿区に「イーヘルスクリニック新宿院」を開院。複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。