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2022.09.30

糖尿病の食事療法における栄養指導の内容とは? 〜食事のポイントをご紹介〜

糖尿病とは、インスリンという血糖値を一定に保つホルモンが不足したり作用が低下したりすることで、血糖値の上昇を抑えられなくなり、血糖値が高い状態が続く病気のことです。放置すると重篤な合併症につながることもあるため、早めの対処が必要とされています。

糖尿病の治療では、まず食事療法と運動療法が行われ、その後必要に応じて薬を使うことが一般的です。

この記事では、糖尿病の食事療法で行われる栄養指導の内容について解説します。

糖尿病の食事療法に対する栄養指導とは

糖尿病の食事療法では、血糖値のコントロールを助けて血糖値が高い状態が続くことを避け、糖尿病による合併症を防ぐために行われます。

糖尿病の原因の1つであるインスリンの作用低下は肥満によって起こるとされており、肥満解消のためにも食事は重要です。基本は、栄養バランスのとれた食事を心がけ、食べ過ぎを避けることです。

食事に関する具体的なポイントは、管理栄養士などから栄養指導を受けることが一般的です。

適切なエネルギー摂取量を守る

血糖値の上昇や合併症の進行を抑えるためには、1日の適切なエネルギー摂取量を守る必要があります。1日のエネルギー摂取量の目安は、“目標体重(kg)×エネルギー係数”で計算します。エネルギー係数は1日の活動量が多いほど大きくなります。

エネルギー係数の目安

  • 軽い活動量の人(大部分が座って作業する仕事など):25~30(kcal/kg目標体重)
  • 普通の活動量の人(立った作業が多い仕事など):30~35(kcal/kg目標体重)
  • 重い活動量の人(力仕事が多い仕事など):35~(kcal/kg目標体重)

栄養バランスのよい食事を取る

さまざまな栄養素を適切な量だけ摂取するのがよいとされています。理想的な摂取比率は、摂取エネルギーのうちの40~60%を炭水化物、20~30%を脂質、たんぱく質は20%までが目安とされています。

また、体のはたらきを正常に保つために、鉄、銅、亜鉛などのミネラルやビタミンなども必要です。主食、魚類や大豆製品、卵、肉類、野菜、きのこ類、こんにゃく、海藻類、乳製品、果物など、1日の中でいろいろな食品を組み合わせて摂取することを意識しましょう。

1日3食を規則正しく取る

1日3食を決まった時間に食べるとよいとされています。5~6時間間隔で食事を取ることで、食べ過ぎ防止、血糖値の安定、インスリンを分泌する膵臓(すいぞう)の負担が軽くなるといったメリットがあります。

また、夕食は就寝の2~3時間前かつ22時前までに済ませると、肥満予防につながるとされています。

また、たとえ摂取するエネルギー量を守っていても、1日3食のうちどれかを欠食してしまうと次の食事を食べたときに血糖値が上がりやすくなります。血糖値の変動が激しくなると(血糖値スパイク)、逆効果になるため注意が必要です。

食物繊維は1日20gを目標に摂取する

食物繊維は満腹感につながり、血糖値の上昇を抑えるはたらきもあります。そのため、1日20gを目標に摂取できるよう積極的に食べるとよいでしょう。

きのこ類や海藻類、野菜、押し麦、もち麦などは食物繊維が多く、低脂肪かつビタミン、ミネラルも含むため、糖尿病の方に適しているといわれています。

良質な油を摂取する

脂質は、魚に含まれるDHAやEPA、オリーブオイルなどの良質な油から摂取したほうがよいとされています。同じ脂質でも、肉や乳製品、卵に含まれる脂質はコレステロール値を上昇させ、動脈硬化などにつながることがあるため注意が必要です。

間食を控える

できるだけ間食しないようにしましょう。朝昼晩の食事以外で間食をすると、血糖値のコントロールが難しくなります。特に夕食後に間食をした場合は、夜の血糖値を上げてしまうため注意しましょう。

アルコール・塩分を控える

お酒を飲むと、塩分やカロリーの高いおつまみも一緒に取ってしまうことが増え、エネルギー量がオーバーする場合があるため、控えたほうがよいとされています。

塩分の取り過ぎは高血圧の原因となるため注意が必要です。また、すでに高血圧と診断されている場合は減塩が重要となります。出汁をきかせたり酢や柑橘類で味付けしたりすると、減塩しながら味も満足感のある食事になるため試してみてください。

糖尿病改善のための食事のポイント

食事はゆっくりよくかんで、腹八分目を心がけるとよいでしょう。ゆっくり食べることで満腹感が得られ、食べ過ぎが予防できたり、血糖値の急激な上昇が抑えられたりするとされています。

糖尿病の予防・改善のためには食事の見直しが大事

糖尿病の予防・改善ためには、食事の改善が非常に大事です。ただし、合併症の有無や体の状態によって適切な食事内容が異なることがあるため、自己判断せず、医師や管理栄養士に相談のうえ、適切な食事を取るようにするとよいでしょう。