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診療科目
2022.09.16
#対象疾患

アミティーザ

アミティーザとは

アミティーザは、慢性便秘症に対して使う薬です。有効成分はルビプロストンであり、含有量によってアミティーザカプセル12μgと24μgの2種類の薬があります。

便秘薬の種類

便秘薬には、消化管を直接刺激して排便を促す“刺激性便秘薬”と便のかさを増したり、水分量を増やしたりすることによって排便を促す“非刺激性便秘薬”があります。このうちアミティーザは非刺激性便秘薬に分類され、小腸における水分の分泌を促すことで便を柔らかくし、便が腸管の中を移動しやすくして排便を促す作用が期待できます。

アミティーザが処方される病気とは?

アミティーザが処方されるのは、主に以下のような病気や状況のときです。

  • 慢性便秘症

慢性便秘症ってどんな病気?

慢性便秘症とは、半年以上にわたって排便が週3回未満、排便しづらい、便が硬いといった便秘の症状が複数あり、治療を必要とした状態です。年齢が上がるにつれ患者数は増え、心筋梗塞(しんきんこうそく)や慢性腎臓病などのさまざまな病気の発症につながることもあるといわれています。

また、慢性便秘症には腸の機能低下による便秘“機能性便秘症”と痔や腫瘍(しゅよう)などの病気で腸の形が変化することによる便秘“器質性便秘”があり、種類によって治療法や予防法が異なります。治療法には食生活の改善や薬の処方などがあります。なお、アミティーザは器質性便秘に対しては使いません。

アミティーザの使用方法とは?

成人の場合、1日2回、1回24μgを朝食後と夕食後に服用することが基本です。ただし、症状によって適宜減量する場合があります。

アミティーザの使用に注意が必要な人とは?

年齢や体の状態によっては、アミティーザの使用ができない、または使用に注意が必要な場合があります。詳細は以下のとおりです。

アミティーザの使用に注意が必要な人

  • 中等度以上の肝機能障害がある人
  • 重度の腎機能障害がある人
  • 妊娠する可能性がある女性
  • 授乳中の女性
  • 高齢者
  • 小児等

アミティーザの使用ができない人

  • 腫瘍、ヘルニアなどによる腸閉塞(ちょうへいそく)がある、または疑いがある人
  • アミティーザの成分に対して過敏症の既往歴がある人
  • 妊娠中または妊娠している可能性がある女性

アミティーザと飲み合わせの悪い薬や食品はある?

添付文書には、飲み合わせの悪い薬や食品に関する記載は特にありません。ただし、ほかに薬などを使っている場合は、併用するとお互いの作用が強くなりすぎたり、逆に弱まったりする可能性があるため、医師に確認するとよいでしょう。

アミティーザの使用中に注意したい症状

アミティーザの使用中に以下のような症状が現れることがあるため、気になる症状があれば医師に相談するとよいでしょう。

主な症状

頻度の高い症状として、下痢(30%の頻度)、悪心(23%)、腹痛(6%)、胸部不快感(5%)が挙げられます。このような症状が現れた場合は、症状に応じて薬を減量したり、場合によっては中止したりするなどの適切な対応が必要となるため、早めに医師に相談してください。

比較的よく起こる症状

1~5%未満の頻度で、頭痛、動悸、呼吸困難、腹部の不快感、腹部膨満、嘔吐といった症状が現れることがあります。この場合も、症状に応じて薬を減量したり、中止したりするなどの適切な対応が必要となるため、早めに医師に相談してください。

まれな症状

1%未満の頻度で貧血や気道過敏症、ふらつき、感覚低下、意識レベルの低下、失神、めまい、頻脈、ほてり、消化不良、出血性胃炎、いぼ痔、痔からの出血、逆流性食道炎、みぞおちの不快感、湿疹、紅斑、背部痛、筋骨格硬直、四肢の不快感、胸の痛み、不快感、異常感(気分不良)、倦怠感、むくみ、口の渇き、体重増加などの症状が現れることがあります。

そのほか、頻度は不明ですが、食欲減退、低血圧、咳、発疹(ほっしん)、血圧低下などの症状が現れることがあります。これらの場合も症状に応じて薬を減量したり、中止したりするなどの適切な対応が必要となるため、早めに医師に相談するようにしましょう。

なお、以上の症状は全てではありません。詳細な効果や副作用については、医師や薬剤師のほか、薬の添付文書を確認するようにしましょう。