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2022.09.28

新型コロナウイルス感染症の発熱の特徴とは?~発熱時の対処法や治療法についてご紹介~

発熱はさまざまな病気でみられる症状の1つで、新型コロナウイルス感染症においてもよくある症状です。一般的な風邪やインフルエンザの発熱と新型コロナウイルス感染症の発熱を見分けることは難しいため、発熱したら新型コロナウイルス感染症の可能性を踏まえた行動が必要となります。

この記事では、新型コロナウイルス感染症における発熱の詳細や、対処法、治療法などについて詳しく解説します。

新型コロナウイルス感染症における発熱

新型コロナウイルス感染症にかかると発熱の症状が出ることがあります。発熱は、感染症法で37.5℃以上と定義されていますが、平熱には個人差があります。そのため、平熱が低い場合は37.5℃以下でも体に異変が生じている可能性があることを理解しておきましょう。

また、新型コロナウイルス感染症の場合、症状が出る時期は感染からおおむね3~7日後くらいからだといわれています。なお、1~2日程度で熱が下がっても、その後に感染が確認されたケースも多いため注意が必要です。

発熱しないこともある

新型コロナウイルス感染症にかかっても、発熱などの症状がない場合も多いとされています。そのため、発熱していなくても体調が悪い場合は新型コロナウイルス感染症の可能性があるため注意しましょう。また、症状がなくても他人に感染させることもあります。

回復後も発熱や微熱が続くことがある

新型コロナウイルス感染症から回復した後も、後遺症としてさまざまな症状が現れることが知られています。実際、3人に1人が後遺症を経験するといわれています。

後遺症でみられる症状はさまざまありますが、その中の1つに発熱や長期間にわたる微熱などがあるといわれています。

発熱があり新型コロナウイルス感染症の可能性がある場合の対処法

発熱のほか、咳や倦怠感など新型コロナウイルス感染症が疑われる症状が現れた場合は、かかりつけ医などに連絡しましょう。ほかの病気(かぜやインフルエンザなど)でも発熱や咳の症状が出ることがあり、新型コロナウイルス感染症かどうかを自分で見分けることは難しいです。そのため、自己判断せず医師の判断・指示を仰ぎましょう。

発熱や咳などの症状がある場合は、保健所や医療機関で自己負担なしで検査を受けることができます。なお、かかりつけ医がない場合は、各都道府県に設置された“受診・相談センター(地域によって名称が異なる場合があります)”に相談するようにしましょう。

このほか、仕事や学校は休み、会食なども控えましょう。解熱剤などで熱が下がっても、他者に感染させる恐れがあるため注意が必要です。

すぐに相談する必要がある場合

以下の症状がある場合は、すぐに医療機関などに相談する必要があるとされています。気になる場合は自己判断せず医師に相談するようにしましょう。

  • 高熱(おおむね38℃以上)、息苦しさ、強いだるさなどの強い症状が1つでもある
  • 重症化しやすい方(高齢者、糖尿病や心不全、呼吸器疾患などがある方、免疫抑制剤や抗がん剤を使っている方、透析を受けている方)で、発熱や咳などのかぜ症状がある
  • 症状が4日以上続いている

回復後も発熱や微熱が続く場合

新型コロナウイルス感染症の回復後も発熱や微熱が続く場合は、無理な活動は控えるようにして、かかりつけ医などに相談するようにしましょう。また、各自治体では後遺症に関する相談窓口を設置していることもあるため、こちらの利用を検討するのもよいでしょう。

新型コロナウイルス感染症の治療法

新型コロナウイルス感染症は重症度によって治療法が異なります。軽症の場合は必要に応じて対症療法を行い、熱がある場合は解熱剤を使うことがありますが、経過観察のみとなることもあります。

中等症や重症化リスクがある場合は、抗ウイルス薬(ウイルスの増殖を阻害する薬)、中和抗体薬(ウイルスが細胞の表面に付くのを防ぐ薬)、免疫抑制・調節薬(体内の異常な免疫反応を抑える薬)、抗凝固薬(血液をサラサラにし、血栓症を防ぐ薬)などが選択肢となります。

また、中等症II(中等症の中でも症状が重いもの)以上では酸素投与を行うことがあり、重症の場合は呼吸と循環の機能を担う体外式膜型人工肺(ECMO)を用いることもあります。

後遺症の治療法

今のところ、後遺症に対して確立された治療法はなく、時間とともに少しずつ回復する傾向にあるといわれています。

その過程で、症状を和らげたり、早期に回復させたりするため、各症状に応じた治療が行われることがあります。発熱や微熱の場合は解熱剤の使用などが検討されることがあります。

発熱したときは新型コロナウイルス感染症の可能性を踏まえて適切な対応を

発熱は新型コロナウイルス感染症においてよくある症状です。そのため、発熱したら早めにかかりつけ医や受診・相談センターに相談する必要があります。

また、仕事や学校は休み、会食を控えるなどの配慮も必要です。職場でルールが設定されていることもあるため、発熱した際には、仕事に関しては、まず上司などに相談するとよいでしょう。

新型コロナウイルス感染症から回復後も発熱や微熱が続く場合は、無理せず一度医師に相談することも検討しましょう。現在は新型コロナウイルス感染症の後遺症を専門的に診る外来を設置している医療機関もあります。