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健康診断で尿酸値の高さを指摘され、薬物療法をすすめられて不安に感じていませんか。高尿酸血症を放置することは、痛風だけでなく、腎臓病や心血管疾患などの病気へつながる可能性があります。
高尿酸血症の治療薬には体内での尿酸生成を抑える薬と、体外への排出を促す薬の2種類があります。この記事では、薬の種類や副作用、注意点などを解説します。正しい知識を身につけることは、安心して治療を継続する第一歩です。
イーヘルスクリニック新宿院では、尿酸値や腎機能、既往歴を総合的に評価し、適切な薬剤を選択します。生活習慣改善と併せて、無理なく継続できる治療をご提案します。些細なことも、まずは一度ご相談ください。
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記事監修:天野方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
経歴:埼玉医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院や足利赤十字病院などで勤務。2016年、帝京大学大学院公衆衛生学研究科へ入学。2018年、ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)へ留学。予防医療特化のメディカルクリニックで勤務後、2022年「イーヘルスクリニック新宿院」開院。
専門分野:腎臓内科、抗加齢医学(アンチエイジング)、産業医学
資格:日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士・博士
高尿酸血症の薬物療法を、以下の4つの項目で解説します。
尿酸生成抑制薬は、体内での尿酸生成を抑制する薬です。体内では、食事などから摂ったプリン体がキサンチンオキシダーゼ(XOR)という酵素で分解されて尿酸に変わります。
尿酸生成抑制薬は、XOR酵素の働きをブロックすることで、尿酸の生産量を減らすため、尿酸産生過剰型の人に適しています。腎臓の機能が低下している人や、尿路結石が心配な人にも使いやすいのが特徴です。以下に、代表的な尿酸生成抑制薬をまとめました。
腎機能が低下している場合は、アロプリノールの投与量を慎重に検討するなど、状態により選択されます。尿酸生成抑制薬は、尿酸が作られる部分に働きかけるため、高尿酸血症に広く使用されています。
以下の記事では、高尿酸血症の治療薬フェブリクの特徴や作用機序、注意すべきポイントについて解説しています。
>>高尿酸血症の治療薬“フェブリク”の特徴とは?効果や副作用、注意点について解説
尿酸排泄促進薬は、腎臓に働きかけて、尿酸を体の外への排出を助ける薬です。腎臓には、濾過した尿酸を血液中に戻す尿酸トランスポーター(URAT1)があります。
尿酸排泄促進薬は、URAT1の働きを抑え、尿酸の再吸収を抑制することで、尿中への排泄をスムーズにします。尿酸をうまく排泄できない排泄低下型の方に適しています。以下に、代表的な尿酸排泄促進薬をまとめました。
肝臓へ負担をかけることがあるため、肝機能や尿酸値を評価しながら選択されます。尿酸排泄促進薬を服用中は、尿中の尿酸濃度が高くなるため、尿路結石を引き起こす可能性があります。予防のために水分を多めに摂り、尿をアルカリ性に保つ野菜や海藻類を食事に取り入れてください。
以下の記事では、ユリスの特徴や処方される疾患、使用時のポイントについて解説しています。
>>高尿酸血症の治療薬ユリス(ドチヌラド)とは?処方される病気や使用時の注意点を解説
高尿酸血症の治療では、尿酸値が高くなっている原因(病型)に合わせて薬を選ぶことが基本です。病型は主に3つに分けられます。
生産過剰型は、尿酸の生成を抑える尿酸生成抑制薬が選択され、排泄低下型は、尿酸の排泄を促す尿酸排泄促進薬が選択されます。腎臓や肝臓の機能、合併している他の病気、尿路結石のリスクなどを総合的に評価して、医師が最適な薬を判断します。
痛風発作の薬との目的の違いを、以下の表にまとめました。
痛風発作中に、自己判断で尿酸値を下げる薬を飲み始めると、尿酸値が変動する可能性があります。尿酸値の変動は、関節に沈着していた尿酸の結晶が不安定になり、新たな炎症につながることがあります。
すでに尿酸値を下げる薬を飲んでいるときに痛風発作が起きても、自己判断で中止しないでください。尿酸を下げる薬をやめると尿酸値が不安定になり、発作を悪化させる可能性があります。薬は医師の指示通りに服用しましょう。
高尿酸血症の副作用を理解して、適切に対処する必要があります。主な症状(皮膚の発疹、だるさなど)と副作用が出た場合の対処について、解説します。
高尿酸血症薬の副作用は、薬の種類によって異なります。すべての方に起こるわけではありませんが、以下の症状が知られています。
尿酸排泄促進薬で注意したい症状は、重い皮膚の副作用(中毒性表皮壊死融解症など)の初期症状です。尿酸排泄促進薬の副作用は、肝臓に影響しやすいため倦怠感や黄疸が出現する場合は、肝障害の初期症状の可能性があります。
代表的な副作用以外にも、記載のない症状が出ることもあります。薬を飲み始めてから体調の変化を感じたら、主治医に伝えることが大切です。
副作用と思われる症状が出ても、自己判断で服用を中止しないようにしましょう。自己判断で薬を中止すると、尿酸値のコントロールが難しくなり、痛風発作が起きたり、病気の状態が悪化したりする可能性があります。
副作用が疑われる場合は、主治医や薬剤師に連絡し、相談してください。症状が出現した時期や部位、程度を具体的に伝えましょう。特に注意すべき症状が出た場合は、早めの受診が推奨されます。発熱や広範囲の発疹、吐き気や嘔吐が続く場合は、夜間や休日でも救急外来などの受診を検討する必要があります。
副作用への対応は、早期発見と早期対応が大切です。気になることがあれば医療の専門家に相談してください。
高尿酸血症の薬を服用する際には、注意点があります。他の薬やサプリとの飲み合わせ、飲み忘れ時の対応について解説します。
他の病気で処方されている薬や、飲んでいるサプリメントがある場合、飲み合わせに注意が必要です。薬は体の中に入ると、主に肝臓で分解され、腎臓から排出されます。複数の薬を一緒に飲むと、分解や排出の過程で影響しやすいです。効果が強まったり弱まったりすることで予期せぬ副作用が出現する可能性があります。
お薬手帳は1冊にまとめ、医療機関を受診する際に提出しましょう。医師や薬剤師が薬の情報を把握することで、飲み合わせのチェックができます。市販薬やサプリメントを飲んでいる場合も、伝え忘れに注意が必要です。健康食品や市販の風邪薬や痛み止めを使用した場合は、お薬手帳に記録しましょう。
飲み忘れたときは、以下の点に注意してください。
2回分の薬を服用すると、血中濃度が急激に上がり、副作用が出る可能性があるため、避けてください。次の服用時間までに十分な時間がある場合は、1回分を服用します。次の服用時間まで間隔が短い場合は、忘れた1回分はお休みしましょう。飲み忘れをなくすために、以下の工夫もおすすめです。
飲み忘れがないように工夫しても、忘れてしまうこともあります。飲み忘れて不安なときは、かかりつけ医や薬剤師に相談しましょう。
高尿酸血症の薬を始めるタイミングや治療目標を、以下のポイントで解説します。
高尿酸血症の薬物療法における共通の目標は、血液中の尿酸値を6.0mg/dL以下に保つことです。尿酸の血中濃度の上限は約6.8mg/dLで、超えると溶けきれなくなった尿酸が、結晶化して関節などに溜まり始めます。結晶化した尿酸が関節に溜まることで、激しい痛みを引き起こす痛風発作の原因になります。
尿酸値が基準値の7.0mg/dLを超えても、必ず薬を始めるわけではありません。薬物療法が開始される主なケースは、以下のとおりです。
尿酸値が8.0mg/dlかつ高血圧や糖尿病、腎障害などを合併している場合は、薬物療法が検討されます。基準に当てはまらない場合は、食事や運動などの生活習慣の見直しが基本治療です。
高尿酸血症の薬は、体質を変える薬ではなく、飲み続けることで尿酸値を適切な範囲にコントロールします。自己判断で服用を中断すると、以下のリスクがあります。
服用を中断すると尿酸値が上昇し、体内に尿酸の結晶がたまりやすくなります。尿酸の結晶がたまると、腎臓への負担が増えたり、動脈硬化が進んだりするリスクが高まります。尿酸の結晶の影響で、痛風結節が大きくなったり、数が増えたりすることがあります。必ず医師の指示に従って服用を続けましょう。
生活習慣を見直し、尿酸値が上がりにくい体質に改善することで、薬の中止を目指せる可能性があります。薬の中止を検討できる項目は、以下のとおりです。
全てに該当していても、自己判断で服薬を中断してはいけません。薬の減量や中止については主治医と相談し、段階的に減らしていく必要があります。医学的に安全な方法で進めることが不可欠です。薬を中止した後も定期的な検査を継続し、尿酸値の再上昇の有無を長期的にモニタリングしましょう。
薬物療法と生活習慣の改善は、高尿酸血症治療の基本です。近年の研究では、高尿酸血症と2型糖尿病などの他の生活習慣病が、体の内部で関連していることが示されました。高尿酸血症の治療薬を内服中も継続すべき生活習慣を、以下の表にまとめました。
野菜や海藻、きのこ類などに含まれる食物繊維は、尿酸の排出を助けます。有酸素運動などの適度な運動は、肥満の解消にもつながりますが、激しい運動は尿酸を増加させやすいため注意が必要です。
運動は、無理のない有酸素運動を習慣化することで、尿酸値の改善や体重管理につながります。以下の記事では、高尿酸血症の改善におすすめの運動の種類や日常生活に取り入れやすい運動について解説しています。
>>高尿酸血症の改善におすすめの運動とは?激しい運動はダメ?手軽な運動を紹介

尿酸値を下げる薬は、痛風発作の予防や腎臓病などの合併症を防ぐために大切です。薬は尿酸の生成を抑える薬や、排出を助ける薬があり、ご自身の状態に適した処方を行います。
薬を服用中は、飲み忘れや副作用の出現に注意が必要です。症状が落ち着いても自己判断で中断せず、薬と生活習慣の改善を継続しましょう。不安や疑問があれば抱え込まず、医師や薬剤師に相談してください。生活習慣を改善し、薬に頼らない健康的な日常を目指しましょう。
イーヘルスクリニック新宿院では、尿酸値や腎機能を確認しながら適切な薬剤を選択し、定期検査でフォローします。生活習慣の改善も含め、再発予防と合併症対策を継続的に支援しています。
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