新型コロナ後遺症を克服するための3つのポイント

PSA検査とは、男性の生殖器官“前立腺”でつくられるタンパク質の一種の“PSA”の値を採血によって調べる検査のことです。
PSAは前立腺特異抗原(prostate specific antigen)の略で、主に射精直後のゲル状の精液をさらさら(液化)するはたらきがあります。PSAのほとんどは前立腺内にとどまっていますが、一部は液中に漏れ出ます。そのため正常な場合もPSAの値は0ではないことがありますが、前立腺がんになると血液中に大量に流れ出すことでPSAが高値になります。そのため、PSA検査は前立腺がんの早期発見に役立つと考えられています。
前立腺がんとは、前立腺にがんができる病気のことです。
近年、前立腺がんの患者数は増加傾向にありますが、PSA検査などによって早期発見できるようになってきています。早期発見できれば、適切な治療を受けることで治すことができるといわれています。ただし、前立腺がんの早期は無症状であることが多いので、日頃から定期的に検査を受けることが重要です。
PSA検査がすすめられる人の特徴は、以下のとおりです。
前立腺がんは、40歳代以下の罹患率は極めて低い一方、50歳以上では年齢とともに罹患率が上昇していきます。また、50歳未満でも気になる症状がある人はそのままにせず、医療機関を受診し検査の要否について医師に相談してみるとよいでしょう。
PSA検査を受けることで分かる病気には、以下が挙げられます。
PSAの値が基準値内にない場合は、前立腺に異常がある場合があります。以下では、PSA検査の基準値についてご紹介します。
PSAの値は加齢とともに上昇することが特徴で、以下のように基準値が年齢によって異なります。検査結果に異常がない場合でも、定期的な健康診断を受けることが大切です。
基本的にはPSAの値が1ng/mL以下の場合は3年に1回、1ng/mLを超えている場合は、毎年の測定がすすめられています。
また、一部AGA治療薬(フィナステリド)は PSAの値を50%程度低下させることが知られています。そのため、服用中の方は事前に医師や看護師に伝えておくようにしましょう。この場合、測定したPSAから2倍した値を目安として用いられることが一般的です。
検査で異常値が出た場合は自己判断で放置せず、泌尿器科を受診することが大切です。医療機関では病気の診断のために、必要に応じて触診や画像診断、生検などの検査が行われます。
なお、PSA検査は前立腺がんのほかに前立腺肥大症や排尿障害、炎症などでも高値になる場合があります。つまり、PSA値が高くても“がん”であるとは限らず、治療が必要ではない場合もあるということを理解しておきましょう。
不安や疑問がある場合は、事前に医師に相談するようにしましょう。
以下では、PSA検査を受ける際に気を付けたいポイントをご紹介します。
PSA検査前は特に食事制限などの必要はありません。ただし、前立腺肥大症や男性型脱毛症に対する薬剤などはPSA値を低下させる恐れがあるので、このような薬を服用している場合は検査前に医師や看護師に伝えるようにしましょう。また、前立腺へ刺激を与えるような行為はPSAを軽く上昇させることがあります。そのため、検査前は2日程度射精を控えるほか、自転車や車などの運転をした直後の検査は控えたほうがよいとされています。
PSA検査では血液検査をするため、採血に伴う痛みを感じることもあります。また、採血後にアザなど皮下血種ができることがありますが、数日以内で自然に吸収されるので過度な心配は必要ありません。