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2022.09.27
#アレルギー科 #対象疾患

アレルギー性鼻炎の根本治療「舌下免疫療法」とは? 〜治療方法や治療期間、料金など知っておきたいこと〜

現在、アレルギー性鼻炎の根本治療として期待されているのが、舌下免療法をはじめとする“アレルゲン免疫療法(減感作療法)”です。この治療によって、症状を抑えつつ、将来的にアレルギー反応そのものを抑えてくれるとされます。ここでは、アレルギー性鼻炎の根本治療の治療期間や費用負担はどの程度なのか、副作用があるのかなどについて解説します。

 

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当院で舌下免疫療法(シダキュア)をご希望の方へ。
シダキュアは、スギ花粉を原料としたエキスを使用した薬で、少量から摂取することで体を徐々に慣らし、スギ花粉によるアレルギー症状(スギ花粉症症状)を軽減します。この治療法は、アレルギー症状の根本的な治癒や長期的な症状の緩和(症状がない状態)が期待できる有効な治療法です。
現在、当院ではシダキュアを一定の数確保しており、シダキュアを始めたい方は事前にご予約の上、来院いただければと思います。ご不明点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。どうぞよろしくお願いいたします。

 

アレルギー性鼻炎の根本治療とは

アレルゲン免疫療法は、アレルギーを起こす体質そのものを根本的に改善していく治療法のことです。効果が出るまでに数年かかりますが、効果が高いことで知られています。

アレルゲン免疫療法は、対症療法(薬物療法)では症状が抑えられない方や症状が強い方などに検討されます。しかし、この治療を受けられるのは、アレルギー性鼻炎の原因がスギ花粉またはダニの方のみです。そのため、治療に際してアレルギー検査をして治療の対象になるかを確認する必要があります。

アレルゲンを体に慣れさせる2種類のアレルゲン免疫療法

アレルゲン免疫療法には、アレルゲンのエキスを服用する“舌下免疫療法”と、アレルゲンの注射による“皮下免疫療法”の2種類があります。主流は舌下免疫療法ですが、どちらもアレルゲンを少量ずつ体に入れて慣らしていくことで、アレルゲンに触れた際に現れるアレルギー性鼻炎などの不快な症状の軽減を目指すものです。

舌下免疫療法

舌下免疫療法は、アレルゲンエキスの含まれた薬剤(シダキュアやアシテア)を舌下に置き、溶かしてから飲み込みます。毎日1回薬剤を服用する必要はありますが、通院は皮下免疫療法よりも少なく、注射の痛みもありません。

どちらも保険適用があるため、1回の治療で数千円程度と費用負担はそれほど大きくありません(3割負担)。ただし、効果が出るまで2年以上にわたって費用を負担する必要があります。

アレルゲン免疫療法の安全性

舌下免疫療法では、口の中のかゆみや腫れなどの副作用がみられる場合があるといわれます。皮下免疫療法では0.1~0.2%に“アナフィラキシー”(全身が急激なショック状態に陥り、呼吸困難や血圧低下などの症状が現れる)という副作用が起こる可能性があると報告されていますが、舌下免疫療法はアナフィラキシーのリスクは低いとされています。

アレルゲン免疫療法を実施中もアレルゲン除去は必要

アレルギー性鼻炎は自然に完治することは少なく、自力で治すことも難しいとされています。しかし、アレルゲン免疫療法を行っている間も、効果を確実に得るために治療前と同じように引き続きアレルゲンの除去は必要です。ダニや花粉、ペットの毛などの自分のアレルゲンを除去・回避し、心身を健康に保つ生活を送るように心がけましょう。

治療を続けていくうちに、少しずつ症状を抑える薬剤の量が減ったり、アレルゲンに触れても症状が軽くなったりすることが期待できます。

アレルゲン免疫療法を数年にわたり行った場合、治療終了後も効果が長期間持続することが分かっています。

アレルゲン免疫療法は必ず専門知識のある医師の指導のもとで実施

アレルゲン免疫療法は、アレルギーに関する豊富な知識があり、診断が正確にでき、患者さんに適切な指導ができる医師の指導の下で実施しないと、十分な効果が得られない可能性があります。また治療の期間も長く、定期的に通院をする必要があることから、信頼できる医療機関を受診することをおすすめします。

イーヘルスクリニック新宿院ではスギ花粉やダニが原因のアレルギー性鼻炎に対して舌下免疫療法を行っています。
初回の服用は医師のもとで行い、その後はご自宅で服用していただきます。詳しくは医師や看護師にご相談ください。

 

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記事監修:天野 方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2016年より帝京大学大学院公衆衛生学研究科に入学し、2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2022年4月東京都新宿区に「イーヘルスクリニック新宿院」を開院。複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。

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