産業医の探し方とは？～4つ相談先別にメリット・デメリットをご紹介～

産業医とは、医学に関する専門的な立場から、職場における労働者の健康管理などを行う医師のことをいいます。従業員が50人以上の企業は産業医を選任する義務があります。それでは、産業医を選任する際はそのような点に注意して探すべきなのでしょうか。今回は、産業医の探し方やそのポイントについてご紹介します。

産業医の探し方

産業医を探すときは、一般に以下の4つの方法があります。

地域の医師会に相談
定期健康診断を依頼している病院・健診団体への依頼
医師紹介会社の利用
自社の人脈の活用

それぞれ以下で詳しく見ていきましょう。

地域の医師会に相談する

メリットは、医師会は全国にあるため、医師が少ない地方でも産業医が見つかる可能性が高いということです。また、紹介料はかからないので、選任コストを抑えられます。

デメリットとしては、職務内容や報酬などの交渉は企業自身が行わなければならないということです。自社に合った産業医かどうかは、企業自身で見極める必要があります。

定期健康診断を依頼している病院・健診団体へ依頼

メリットは、企業が日頃から関わりのある、信頼できる医療施設の医師に依頼できるということです。また、産業医の業務と健康診断を併せて依頼できれば、全体的なコストを抑えられる可能性もあります。

デメリットとしては、健康診断の繁忙期は自社の産業医業務に手が回らなくなる可能性があることです。また、定期健診を依頼している医師が産業医資格を持っているとは限りませんし、必ずしも自社の産業医として適任とは限りません。

医師紹介会社の利用

メリットは、多くの人材の中からより自社に合った医師を紹介してもらえる点です。医師紹介会社は他企業の事例をよく知っているため、報酬の決定といった場面でのサポートも受けられる可能性があります。

一方デメリットは、契約が決まった場合は紹介手数料を支払う必要があることです。

自社の人脈の活用

経営陣や管理部門の従業員を通じて、すでに産業医を設けている企業に相談するといった方法です。人脈を活用することで、大がかりな手順を踏まずに産業医が見つるかるメリットがあります。

ただ、紹介してもらった産業医が自社に合わなかった場合、今後の付き合いを考えると、断りにくかったり、契約の解消が難しかったりするというデメリットがあります。

産業医を探す前に確認すべきこと

自社のニーズに適した産業医を選任するには、以下のポイントに気を付ける必要があります。

自社のニーズを明確化する

産業医を選びはじめる前に「どんな産業医に何をして欲しいか」をできるだけ明確にしておきましょう。求めるニーズを明確にしたうえで、そこに適応できる産業医を設置することがポイントです。

産業医としての経験

信頼できる人材を探すなら、産業医としての経験が豊富かどうかを確認しましょう。自社の希望に沿って柔軟に対応して欲しい場合は、経験豊かな産業医が適しています。

信頼できる産業医を見つけて社員の健康をサポート

産業医を探す際には、企業に合った産業医を選ぶことが大切です。近年「企業が従業員の健康に配慮することで、経営面においても大きな成果が期待できる」という“健康経営”の考えが注目されています。仕事のオンライン化が進む中で、それに伴う健康問題も出てきています。健康経営を進める際は、専門知識を有する産業医を選任して活用するとよいでしょう。産業医を探す際には、任せたい業務や経験などのさまざまなポイントを踏まえて選任しましょう。

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