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2023.04.24
#性感染症 #対象疾患

クラミジアの治療の流れとは? ~抗菌薬の種類や服用期間~

クラミジアは日本人が発症する性感染症の中ではもっとも多く、誰もが感染する可能性がある病気といわれています。性感染症は性行為で感染する全ての病気のことをいい、クラミジアも主に性行為や性行為に似た行為によって、人から人へ感染します。
若い女性に多く、不妊症や母子感染にもつながる可能性がある病気です。クラミジアをはじめとする性感染症は基本的に自然に治るといったことはないので、治療を受ける必要があります。

クラミジアの症状

男性では、主に排尿時の痛みや尿道の不快感、膿が混じった分泌物が現れることが多く、女性では、おりものが増えたり、黄色い濃いおりものが出たり、腹痛や不正性器出血などの軽い症状が現れます。
しかし、クラミジアに感染しても女性の約75%、男性の約50%は無症状で感染に気付かないこともあります。感染に気付かないまま放置すると、子宮外妊娠や腹膜炎、不妊症などの合併症を引き起こす可能性があります。

本記事では、クラミジアの治療について解説します。

イーヘルスクリニック新宿院の性感染症外来では、クラミジアの治療に際してまず検査を実施してから、治療を開始します。
具体的な治療の流れは以下の通りです。

1.検査、薬の処方

治療の前に、まずはクラミジアの感染の有無を確認するために検査を行います。検査は感染が疑われる部位に応じて尿や性器の分泌物、うがい液などを用いて確認をします。

検査は抗原検査の1つである“淋菌・クラミジアトラコマチスDNA同時同定”という検査方法で、尿や分泌物、うがい液を検体として検査を行っています。この検査方法は同じ性感染症の病原菌である淋菌とクラミジアを1つの検体から同時に検出できることが特徴です。採取した尿からクラミジア内のDNAをPCR法と呼ばれる方法で大きく増幅させ、検出感度を高めたうえで抗原量を測定します。

クリニックに来院される場合は基本的に即日検査が可能で、検査結果は4〜5日程でわかります。また、薬の処方も当日中に行うため、受診日からすぐに治療をスタートできます。

2.薬の服用

クラミジアの治療には、抗菌薬が用いられます。抗菌薬とは、菌を壊したり、菌の増殖を抑えたりするはたらきがある薬のことです。医師の指示に従って早期に正しく服用することで、通常は症状が治まります。

抗菌薬には種類がありますが、クラミジアの第一選択薬はアジスロマイシン(ジスロマック)というマクロライド系薬です。主に錠剤タイプの薬が処方され、1回の服用で治療が完了することがメリットです。

当クリニックでも、アジスロマイシン(ジスロマック)を処方いたします。基本的にジスロマック4錠(1000mg)を1回服用します。医師や薬剤師の指示に従って、決められた期間や量で正しく服用するようにしましょう。

なお、クラミジアは菌の周りの細胞壁(細胞を覆う膜)をもたないので、細胞壁を介して薬効を示すペニシリン系やセフェム系、カルバペネム系などの抗菌薬では効果がありません。そのため、自己判断で薬を使用したり、人からもらった薬を服用したりすることはやめましょう。また、ジスロマックの副作用として主に下痢や腹痛、吐き気などの症状がみられることがあります。気になる症状に気づいたら、放置せず医師や薬剤師に相談しましょう。

3.再検査

服用後、2-3週間ほど空けてから再度感染の有無を確認するために検査を行うことが望ましいとされています。その際に陰性であることを確認できれば、治療は終了です。

 

クラミジアの治療における注意点

抗菌薬は医師や薬剤師の指示のもと、正しい量や期間で服用することが重要です。自己判断で薬を使用することで菌の勢力が再燃し、感染症が治りにくくなったり、治療が長引いたりする恐れがあります。

また、クラミジアを含む性感染症は、一度感染しても免疫を獲得できません。そのため、完治したとしても、パートナーも感染していた場合は自身も再度感染する恐れがあります。男女間でお互いに感染させるいわゆる“ピンポン感染”を防ぐためにも、両者の治療を同時に行うことが重要です。

 

  • 性交渉を避ける
    クラミジア感染症の感染拡大を防ぐために治療中の性的交渉は避けましょう。また、日ごろからコンドームを使用したり、感染が疑われる相手との性交渉を避けたりすることが予防につながるとされています。

 

  • パートナーに伝える
    パートナーがすでに感染している可能性があるため、感染が分かったり、気になる症状があったりする場合は早めにパートナーに伝えましょう。パートナー間でお互いに感染させることもあるため、同時に治療を行うことが大切だといわれています。そのため、もしパートナーに症状が出ていなくても、一緒に受診することを検討するとよいでしょう。

 

クラミジアに関する不安や疑問があれば医師に相談を

クラミジアの治療で病院やクリニックにかかることが不安な方もいるかと思いますが、市販の治療薬はなく、性感染症は自然治癒もしないので、放置せずに医療機関での適切な治療を受けてください。クラミジアについて分からないことがある場合は、医師に相談しましょう。

イーヘルスクリニック新宿院では性感染症の診療を行っています。
自費診療にはなりますが、オンライン診療にも対応しており、どなたでも安心して受診できるよう、患者さんのプライバシーには最大限配慮をしています。気になることがある場合はお気軽にご相談ください。

 

イーヘルスクリニックの性感染症外来の特徴

  • 検査後に即日治療に対応しています。
  • 平日は20時まで、土日祝も診療しています。
  • 自由診療でオンライン診療にも対応しています。

 

よくあるご質問

  • クラミジアのオンライン診療はできますか?
    オンライン診療の場合は自由診療となりますオンライン診療では検査キットと薬を郵送いたします。検査キットの説明書に従って検体を採取し、返送します。返送後約1日で結果がでます。
    自由診療の場合の費用は以下の通りです。
    性器のクラミジア検査(性器) 8,250円(税込)
    咽頭のクラミジア検査(のど) 8,250円(税込)
    性器+のどのクラミジア検査セット 17,050円(税込)
    ※別途、診察費用として1650円(税込)が発生します。

 

  • 治療薬は薬局などで購入できるのですか?
    クラミジアで病院やクリニックを受診することに抵抗がある方も多いかと思いますが、クラミジアに対する市販の治療薬はありません。治療するには、医療機関で診察を受けて治療薬を処方してもらう必要があります。

 

  • 自然に治るのですか?
    クラミジアを含む性感染症は自然に治ることはありません。適切な治療をしない限り、体内に菌が残ったままになります。さらに放置していると、精巣上体炎や子宮内膜症、不妊症といった重大な病気を引き起こす可能性もあるため、気になる症状や感染を疑うような機会があれば早めに受診をし、検査を受けるようにしましょう。

 

  • クラミジアと淋菌の違いはなんですか?
    クラミジアと淋菌は、どちらも性感染症で、異なる種類の細菌によって引き起こされます。クラミジア感染症はクラミジア・トラコマチスという細菌が原因で、淋菌感染症は淋菌という細菌が原因です。両者とも、性行為によって感染し、尿道炎や膣炎などの症状を引き起こします。治療には抗生物質が使われますが、検査や治療法はそれぞれ異なります。

 

 

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