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慢性腎臓病とは「Chronic Kidney Disease」の略で、慢性腎臓病のことです。慢性腎臓病とは糖尿病性腎症、慢性糸球体腎症、腎硬化症などによって、腎機能が悪化した状態の総称です。患者数は、日本では1,330万人以上、世界では実に6億人以上と推計されており、全世界でさらに増加の傾向にあります。慢性腎臓病は末期腎不全、つまり腎機能が正常の5%以下となり人工透析が必要な状態の、危険因子となります。さらに心血管疾患など、さまざまな疾患にも、かかりやすくなることがわかっています。
そして、腎機能は一度落ちてしまうと、現在の医学では改善する有効な打ち手がないため、慢性腎臓病に至らないよう、予防することが大切です。
腎臓の健康を保つ有効な手段としては、タンパク質制限、減塩、禁煙といった生活習慣の改善が推奨されています。今回は、とくに「糖化」に的を絞り、糖化とは何か、腎機能とどのような関係があるのかなどを解説していきます。糖化についての研究は、まだ実験的なものが多いのが実情です。しかしそのなかでも、糖化の予防によって動脈硬化の予防、糖尿病性腎症などの糖尿病の合併症の予防、さらには心血管疾患の予防などの可能性が見出されています。
糖化とは、血液内にある余分な糖質と体内のタンパク質が結合して、“AGEs(Advanced Glycation End Products)”が作られることをいいます。糖化は、こうした作用によって体の細胞などを老化させる原因の1つです。AGEsは血糖中の過剰な糖が変質を繰り返した結果、生じる物質で、日本語では「終末糖化産物」と呼ばれています。
AGEsと結合した血管の動脈は、本来の柔軟性を失い劣化します。さらには炎症を起こし、動脈硬化を招きます。また糖化が進むと、肌のはりが失われシミやしわ、たるみなど美容面に影響があるほか、糖尿病の合併症や動脈硬化、高血圧、腎臓や肝臓の病気、がん、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、アルツハイマー型認知症などの病気にもつながると言われているのです。実際に行われたある研究では、AGEsの蓄積が多いと糖尿病や心臓病になるリスク は3倍も高く、死亡リスクは25倍も高くなるという結果も出ています。したがって、AGEsを溜ためない対策が大切です。
糖化リスクは、血糖値が急激に上がることと高血糖の状態が長期に続くことで増大します。リスクを下げるにはまず高糖質の食品を避け、血糖値を下げることです。しかしこれだけでは、十分とは言えません。
血糖値の急激な上昇を防ぐために重要な数値が、「GI値(グリセミック指数:Glycemic Index)」です。
GI値とは、食品ごとの血糖値の上昇しやすさの指標です。具体的には、糖質50gが含まれる食品を摂取した際の血糖値の上昇度合いを、ブドウ糖(グルコース)を100とした場合の相対値で表しています。簡単にいえば、GI値の高い食品は、血中の急激な血糖上昇をひきおこしやすいのです。
したがってGI値の高い食物を多く食べると、①2型糖尿病、②心疾患、③肥満、④大腸癌の発症のリスクが高まります。
反対に、GI値の低い食物を多く摂取することによって、様々な疾患のリスクとなる慢性炎症を抑えられることが分かっています。つまり低糖質・低炭水化物食を食べる際、単に量だけではなく質、つまりGI値の低いものを選ぶことが有効だといえます。
以下に主な食品について、GI値の低いものと高いものをそれぞれご紹介しますので、食事選びの参考にしてください。
果物・野菜
豆類(インゲン豆、黒豆、レンズ豆など)
ナッツ類(カシューナッツ、ピーナッツなど)
精白されていない穀物製品(玄米、全粒紛パン、全粒粉パスタなど)
調理されたジャガイモ(フライドポテトなど)
清涼飲料水(缶ジュースやペットボトルのジュースなど)
栄養補助食品(栄養バーなど)
精白された穀物製品(白米、白いパンやパスタなど)
一般に、ブドウ糖(グルコース)を多く含む食品ほどGI値が高く、血糖値が急上昇しやすい傾向にあります。さらに高GI食品と一緒に水分を摂取すると、小腸への移動が速くなるため、血糖値がますます上昇しやすくなります。逆に、たんぱく質や脂質・食物繊維を多く含む食品であれば、血糖値の上昇が緩やかで、かつ下降しにくく、いわゆる腹持ちの良い状態になります。
上の低~中GI食品と高GIの食品の例を参考に、普段の生活の中で食べるものを選択しましょう。
著:医師 天野方一(eHealthclinic院長)
参考文献
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