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2022.08.22

痛風の治療法とは? ~治療薬の種類や効果について解説~

痛風とは突然足の親指などの関節が腫れて激痛が起こる、圧倒的に男性に多い病気です。痛みの原因は、血中の尿酸が結晶化して関節にたまり、炎症を引き起こすことです。痛みはしばらくすると治まりますが、治療を受けずにいると発作を繰り返します。悪化させないためにも、医師の指示にしたがって治療を受けることが重要です。

痛風治療の基本は、生活習慣の改善です。それでも尿酸値が十分に下がらない場合や発作が起こった際には、薬剤を服用します。本記事では痛風の治療について解説します。

痛風の治療法

痛風の治療には、大きく分けて“痛風(痛み)の治療”と“痛風の原因である高尿酸血症の治療”の2つがあります。高尿酸血症とは、プリン体を分解したときにできる老廃物(尿酸)が体内に過剰にたまっている状態のことで、主に暴飲暴食などの生活習慣が原因で発症します。この状態を放置することで尿酸が結晶化して関節にたまり、関節に沈着して炎症を起こすことで痛みを感じます。これが痛風です。

治療が早ければ痛みは2~3日で楽になり、1週間ぐらいで落ち着く場合が多いです。しかし、治療を受けなかったり、治療を中断したりすると再発することがあります。さらに、進行すると腎不全になることもあるため、注意が必要です。

痛風の治療の流れ

痛風の治療では、まず痛風に対する治療薬を使用して痛みを緩和し、生活習慣を改善します。そして、痛風が治ったら高尿酸血症に対する治療を開始します。

痛風に対する治療

痛風に対しては、主に薬を使って痛みや腫れを和らげます。なお痛風のときに高尿酸血症の治療薬(尿酸降下薬)を使用すると悪化することがあるため、使用しません。ただしすでに尿酸降下薬を使って治療している場合は、尿酸降下薬を継続しながら痛風の治療薬を使います。

痛風の薬には、主に“非ステロイド系抗炎症薬”と“コルヒチン”の2種類があります。

非ステロイド系抗炎症薬

非ステロイド系抗炎症薬とはいわゆる痛み止めで、痛みや腫れなどの症状を和らげます。非ステロイド系抗炎症薬は胃を荒らして、胃もたれや不快感、胃痛が起こることがあるため、食後の服用がすすめられます。

なお、妊娠・授乳中の方は、薬の使用について医師と相談しましょう。

コルヒチン

コルヒチンは、痛風発作(発作的に起こる痛風の痛み)の緩和および予防の目的で使用されます。痛みや腫れを引き起こす白血球のはたらきを抑えるため、痛風発作が治まります。また痛風発作には予兆が出る場合があるため、本格的な発作が始まる前にコルヒチンを服用すれば、発作を抑えられることがあります。ただし、コルヒチンはあくまでも発作を抑える薬のため、痛風の根本的な原因である尿酸値を下げるはたらきはありません。

コルヒチンの副作用には、主に腹痛・下痢・嘔吐などの消化器症状、末梢神経炎(まっしょうしんけいえん)などがあります。痛風の前兆症状や痛風の鎮静化にはコルヒチンが有効と考えられていますが、副作用などの点から少量、短期間で使用することが一般的です。

なお、妊婦に関しては安全性が示されていません。また、父親が服用した場合、その配偶者からダウン症候群やそのほかの先天異常児の出生が報告されているので、服用には注意が必要です。

原因(高尿酸血症)に対する治療

高尿酸血症の治療の基本は生活習慣の改善です。主な内容として、肥満の改善や食事内容の見直し、水分の摂取量の調節などが挙げられます。

前述のとおり、痛風の痛みがある間はそれに対する薬物療法を行い、治まったら高尿酸血症に対する治療として主に尿酸値を下げる薬が用いられます。

肥満の改善

内臓脂肪の多い人は尿酸値が上昇しやすく、痛風を発症しやすい傾向があります。そのため肥満の傾向がある場合には食事内容を見直し、運動習慣を身につけることによって肥満の改善を目指しましょう。

肥満を解消する食事内容としては、バランスのよい食事を適量取ることが大切です。たんぱく質、ビタミン、ミネラルをしっかり取り、脂質や糖質を取りすぎないよう、心がけましょう。

また運動習慣としてはウォーキングなどの軽い運動が推奨されることが一般的です。具体的な内容は患者さんの年齢、全身状態などにもよるため、医師と相談しながら自分にできる運動を継続するとよいでしょう。

プリン体の制限

尿酸値上昇の原因となるプリン体は、体の中で作られることもありますが、食事の中に含まれていることもあります。そのため、プリン体の多い食品を控えることも高尿酸血症の治療において大切です。

プリン体を多く含む食品としては、レバーなどの内臓類や肉類、マイワシやカツオなどの魚介類が挙げられます。日頃の食生活を見直し、これらの食品を取りすぎていないか確認してみましょう。

尿酸値を高める食品の制限

プリン体を含む食品のほかにも、アルコール飲料や果糖を含む食品の摂取は尿酸値を上昇させるといわれています。近年アルコール飲料の中には“プリン体ゼロ”などと記載されたものもありますが、プリン体が多く含まれていなくてもアルコールによって尿酸値が上がってしまう可能性はあるため、飲酒量には十分注意しましょう。

水分摂取量の調整

尿酸は主に尿から排泄されるため、日頃から水分を十分に取って尿量を増加させ、尿酸の排泄を促すことも大切です。水やお茶など糖の含まれていない飲み物を1日2L程度取ることを心がけましょう。

尿酸値を下げる薬

始めて痛風の症状が現れている場合は、まず痛みを抑えるための薬物療法が行われます。症状が治まった段階で、原因となる尿酸値を下げるための治療薬が検討されます。尿酸値を下げる治療薬には、尿酸の生成を抑える“尿酸生成抑制剤”と尿酸の排泄を促す“尿酸排泄促進剤”があります。

<尿酸の生成を抑える薬>

  • ザイロリック(アロプリノール)
  • フェブリク(フェブキソスタット)
  • ウリアデック(トピロキソスタット)

<尿酸の排泄を促す薬>

  • ユリノーム(ベンズブロマロン)
  • ニューロタン(ロサルタン)
  • ベネシッド(プロベネシド)
  • パラミヂン(ブコローム)

<尿酸の生成を抑え、排泄を促す薬>

  • ユリス(ドチヌラド)

急に尿酸値を下げる治療薬を使用しはじめると、かえって痛風発作が起こりやすくなる可能性もあるため、3~6か月程かけて徐々に尿酸値をコントロールしていきます。痛風の薬にはさまざまな種類があるため、どの薬を使うかは医師と相談しましょう。

不安や疑問があれば医師に相談を

痛風の治療では、薬の使用や生活習慣の改善、原因となる高尿酸血症の治療が行われます。治療によって尿酸が下がったからといって治療を中断すると繰り返すことがあるため、自己判断せずに医師の指示にしたがって治療を継続しましょう。また痛風の治療に関して疑問や不安がある場合は、医師に相談しましょう。

eHealthクリニックではそれぞれの患者さんに合った治療を検討します。治療法について分かりやすく説明し、安心しご納得いただいたうえで治療方針を決めていきます。管理栄養士も在籍しているため、食生活のアドバイスを受けることも可能です。