糖尿病の治療薬“GLP-1”とは? ~特徴と使用上の注意点を解説~

脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪がたまった状態のことです。脂肪肝の治療は種類によって異なりますが、基本的には食事や運動などの生活習慣の改善から始めることが一般的です。そのうえで、あくまで補助的な治療として薬の処方が検討されることもあります。
本記事では、脂肪肝の薬について解説します。
食生活や運動の工夫といった生活習慣の改善のみで効果が不十分な場合は、肝硬変への進展や肝発がんを予防するために積極的に薬物治療を行います。
ただ、脂肪肝に対する特効薬はまだなく、保険適用が認められているものもありません。そのため、脂肪肝の背景にあるメタボリックシンドロームの基礎疾患である糖尿病、脂質異常症に準じた薬物療法が考慮されています。
eHealth clinicの内科では、自由診療にて以下の薬を提案することがあります。薬の服用に際しては患者様に納得して使用いただけるよう、丁寧に説明をいたします。もし何かご不明点などがございましたらご質問ください。
抗酸化作用を持つビタミンEは体の中で脂肪の酸化を防ぎ、脂肪肝を改善して病気の進行を抑える効果が期待できます。複数の研究からビタミンEの長期的な有効性や安全性があることは報告されていますが、保険適用はまだされていません。
副作用として、皮膚に湿疹や赤み、かゆみなどが出たり、胃に不快感を覚えたりすることがあります。
糖尿病治療薬(SGLT2阻害薬)は、糖の再吸収を妨ぐ、糖を排出する、痩せるなどの効果が期待できることから糖尿病の治療に用いられている薬です。糖尿病に対してのみではなく、脂肪肝や脂肪肝炎の治療に対しても効果があると考えられています。
脂肪肝の治療に対して現在注目されているのが、“SGLT2阻害薬”です。SGLT2阻害薬は脂肪肝の肝機能障害を改善し、その効果もある程度持続するといった報告があります。いまだ研究段階ですが、SGLT2阻害薬が今後、脂肪肝の治療薬となる可能性があると考えられています。
副作用として、低血糖や膀胱炎、尿道・腟の感染症、脱水症状(喉の渇きやだるさ、尿量の減少など)がみられることがあります。
脂質異常症の治療薬の中にも脂肪肝の改善効果がみられるものがあります。
脂肪肝の原因の1つに、中性脂肪が肝臓で分解されないことが挙げられます。この問題に対して脂質異常症の治療薬であるフェノフィブラートは、中性脂肪の燃焼を促し肝臓の脂肪の減少を助ける効果が期待されています。
また、ペマフィブラートと呼ばれる薬も、脂質異常症の改善だけではなく脂肪肝の改善効果も期待されており、現在脂肪肝に対して治験が行われています。
フェノフィブラートの副作用として、皮膚のかゆみや湿疹、腹痛、嘔気などがみられることがあります。また、ペマフィブラートでは、腹痛や発熱、口の渇き、尿量の増加などがみられることがあります。
肝臓が破壊されるのを防ぎ、肝機能の改善が期待できる薬です。常用量のウルソデオキシコール酸(UDCA)による脂肪肝に対する効果は認められていませんが、高用量に関しては有効である可能性があると考えられています。ただし、日本では高用量のウルソデオキシコール酸は使用されていません。
ウルソデオキシコール酸の副作用としては、下痢、皮膚のかゆみ、腹痛などがみられることがあります。また、グリチルリチンの副作用としては血圧の上昇やむくみ、低カリウム血症などがあります。
脂肪肝は放置すると肝炎などを引き起こす可能性があるため、適切な治療を受けることが重要です。脂肪肝の治療では食事や運動などの生活習慣の見直しを基本とし、状態に応じて脂肪の酸化を防ぐとされるビタミンEや、脂肪肝の背景にある糖尿病や脂質異常症の薬が使われることがあります。処方される薬については患者さん本人も理解したうえで使用することが大切です。不安なことなどがあれば、医師や看護師、薬剤師などに確認するようにしましょう。
eHealth clinicでは、脂肪肝の状態に応じた適切な治療・薬をご提案しています。また、脂肪肝をはじめとする生活習慣病は薬だけではなく、原因となる食事や生活習慣を改善することも必要です。eHealth clinicには管理栄養士が在籍し、栄養相談も実施しています。気になることがあれば何でもご相談ください。
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