希望するご予約を
お選びください

×閉じる
診療科目
2025.02.25
#腎臓内科 #対象疾患

今日から始める腎臓病予防!食生活や水分摂取のポイントを解説

腎臓は自覚症状が少ないため、気づかないまま病気が進行しやすい臓器です。腎臓病が進行すると、むくみや倦怠感などの症状が出現しやすくなります。腎機能の低下は、心臓や脳の疾患を合併するリスクを高めることがわかっています。

日頃から食生活や水分摂取などの予防対策に取り組むことが、腎臓病予防につながります。この記事では、腎臓に優しい食生活や水分摂取のポイント、定期検査の重要性、受診タイミングなどについて解説します。日々の生活習慣を見直すヒントとして、今後の参考にしてください。

イーヘルスクリニック新宿院では、尿検査やeGFRを用いて腎機能を丁寧に評価し、食事や水分摂取の具体的なアドバイスを行います。高血圧や糖尿病の管理も含め、腎臓を守るための総合的な予防とフォロー体制を整えています。気になる症状のある方は、ご相談ください。

▼【来院】のご予約はこちら▼

▼【オンライン診療】のご予約はこちら▼

記事監修:天野方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
経歴:埼玉医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院足利赤十字病院などで勤務。2016年、帝京大学大学院公衆衛生学研究科へ入学。2018年、ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)へ留学。予防医療特化のメディカルクリニックで勤務後、2022年「イーヘルスクリニック新宿院」開院。
専門分野:腎臓内科、抗加齢医学(アンチエイジング)、産業医学
資格:日本腎臓学会専門医・指導医抗加齢医学会専門医日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士・博士

腎臓病を予防するために知っておきたい基礎知識

腎臓病予防を理解するために、以下の3つの基礎知識を解説します。

  • 腎臓の働きと予防が重要な理由
  • 高血圧・糖尿病などのリスク因子
  • 健康診断で確認すべき腎機能の数値(eGFR・クレアチニン)

腎臓の働きと予防が重要な理由

腎臓は背中側に左右一つずつある臓器で、体の状態を整える役割を担っています。主な働きには次のようなものがあります。

  • 血液を濾過して老廃物を尿として排出する
  • 体の水分量を調整してバランスを保つ
  • 血圧を適切な高さに保つ
  • 赤血球を作るホルモンを分泌する
  • 骨を保つビタミンDを活性化する

腎機能が低下すると、老廃物の蓄積や水分バランスの乱れにより、むくみや倦怠感、貧血などが現れやすくなります。血管内の炎症や酸化が進み、血管内皮の働きが低下することで、動脈硬化や心血管疾患のリスクが高くなると報告されています。

高血圧・糖尿病などのリスク因子

腎臓病は、生活習慣と深く関わる病気です。高血圧や糖尿病、肥満などは腎臓に負担をかけ、発症や進行の主な原因につながります関連する病気や腎臓への影響については、以下の表を参考にしてください。

生活習慣病は、腎臓だけでなく全身の血管にも影響を及ぼします。進行予防のためには、食事や運動、体重管理など生活習慣の継続的な改善が大切です。

健康診断で確認すべき腎機能の数値(eGFR・クレアチニン)

腎臓病の予防には、定期的に健康診断で検査内容を確認することが大切です。腎機能の状態を知るためには、eGFRとクレアチニンを確認しましょうeGFRは、血液中の老廃物を濾過する腎機能の指標で、腎機能の正常さを示しています60未満の状態が3か月以上続くと、慢性腎臓病が疑われます。

クレアチニンは筋肉から生じる老廃物で、腎機能が低下すると血液中に増加します。尿検査ではたんぱく尿や潜血の有無を確認し、腎臓の異常の早期発見につなげます。健康診断の結果で基準値を確認し、異常があれば早めに医療機関へ相談しましょう。

eGFRとの違いやクレアチニンが上昇する主な原因、日常生活で意識したい対策について理解しておくことは大切です。以下の記事では、ポイントをわかりやすく解説しています。
>>クレアチニンとは?eGFRとの違いや上昇原因、正常値を保つ対策を解説

今日から始める腎臓に優しい食生活

毎日の食事を意識・改善する取り組みは、腎臓病予防対策につながります。今日から始められる腎臓に優しい食事のポイントについて、以下の4つを解説します。

  • 減塩を意識する
  • 加工食品・高リン食品に注意する
  • たんぱく質は適量を意識する
  • 外食・市販品の選び方に注意する

減塩を意識する

腎臓の負担を減らすためには、日頃から減塩を意識することが大切です。塩分を摂りすぎると、余分な塩分を排出するために腎臓が過剰に働き、機能低下の原因につながります。塩分の多い食事は高血圧や血管、心臓への負担を増やす原因の一つです。

減塩のポイントは、調味料をかけすぎないことや、だし、香辛料、酸味などを活用しましょう。加工食品や外食は塩分が多くなりやすいため、栄養成分表示を確認したり、麺類の汁を残したりする工夫も有効です。

1日の塩分摂取量は6g未満を目標、無理のない範囲で少しずつ取り組みましょう。毎日の小さな工夫の積み重ねが、腎臓の健康維持と生活習慣病の予防につながります。

加工食品・高リン食品に注意する

リンは骨や歯をつくるために必要なミネラルですが、腎機能が低下していると体内にリンが溜まりやすくなります。骨の脆さや血管が硬くなる可能性があります。加工食品には「リン酸塩」が含まれていることが多いので注意が必要です。吸収されやすいリンが多く含まれている食品は、主に以下が挙げられます。

  • インスタント食品
  • 加工肉
  • 練り物
  • 菓子パン
  • 清涼飲料水
  • 乳製品

食品を選ぶ際は、原材料表示でリン酸塩やpH調整剤の記載を確認しましょう。できるだけ手作りを心がけ、新鮮な食材を選ぶことも大切です。卵黄や豆類・干物などにもリンは含まれるため、栄養バランスを考えながら量や頻度を調整し、摂りすぎを防ぐことが大切です。

たんぱく質は適量を意識する

たんぱく質は筋肉や皮膚、内臓などを作るために欠かせない大切な栄養素です。たんぱく質が体内で利用された後には老廃物が生まれ、排出を担う腎臓に負担がかかります。摂りすぎが続くと腎臓は老廃物の処理に追われ、機能低下につながる可能性があります。

肉や魚、卵などを偏らず適量摂ることが基本です。腎機能低下が指摘された場合は、医師や管理栄養士の指示に従いましょう。食材は鶏むね肉や魚、豆腐など良質なたんぱく質を選びます。野菜やきのこ、海藻を組み合わせて満足感を高める工夫も有効です。

外食・市販品の選び方に注意する

外食や市販のお惣菜は便利ですが、塩分やリン、たんぱく質が多く含まれている場合があり、選び方に注意が必要です。購入時や注文前に栄養成分表示を確認し、食塩相当量やたんぱく質量が控えめなものを選びましょう。外食では野菜が多い定食や小鉢を追加すると、栄養バランスを整えやすいです。

揚げ物や加工度の高い料理よりも、焼き魚などシンプルな和食を選ぶのがおすすめです。麺類の汁を残す、ドレッシングやソースは別添えにして量を調整するだけでも減塩につながります。

忙しい日でも食品表示を確認する習慣をつけることで、腎臓に配慮した食事を無理なく続けられます。腎機能の状態によっては栄養制限が異なるため、不安がある場合は医師へ相談しましょう。

以下の記事では、慢性腎臓病(CKD)予防の観点から、最新の食生活習慣についてわかりやすく解説しています。
>>慢性腎臓病(CKD)を予防できる最新の食生活習慣 ~減塩と植物性タンパク質の摂取について~

腎臓を守る水分摂取と生活習慣

健康的な腎臓を守るためには、食生活の見直しに加え、適切な水分摂取や規則正しい生活習慣が大切です。水分摂取と生活習慣のポイントについて、以下の3つを解説します。

  • 適切な水分摂取量の目安
  • 糖分・アルコールのとりすぎに注意
  • 適度な運動と質の良い睡眠

適切な水分摂取量の目安

腎臓は血液中の老廃物を尿として排出する役割を担うために、十分な水分摂取が必要です。健康な成人では、飲み水として1日1.2L程度を目安に、食事の水分も含めて補給しましょう。暑い日や運動時は、脱水予防のためにこまめな水分補給を意識します。

飲み物は水や麦茶、ほうじ茶などカフェインの少ないものがおすすめです。カフェイン飲料は利尿作用がありますが、体内のナトリウム・水分バランスに影響します。腎機能や心臓の状態によっては水分制限が必要な場合もあります。医師や管理栄養士に相談しながら調整しましょう。

糖分・アルコールのとりすぎに注意

糖分やアルコールの摂りすぎは、腎臓に負担をかける原因の一つです。糖分の摂りすぎは、血糖値が高い状態が続き、糖尿病のリスクが上昇します。糖分の高いジュースを水に変更することで、慢性腎臓病のリスクが低下した報告があります。清涼飲料水やお菓子、菓子パンなどには糖分が多いため、成分表示を確認しましょう。

アルコールの過剰摂取は血圧を上げやすく、腎臓へ負担を与えます。利尿作用によって脱水を招き、腎機能に悪影響を及ぼす可能性もあります。飲酒は純アルコール量20g程度を目安にしましょう。糖分やアルコールの摂りすぎに注意し、日頃から食生活全体のバランスを意識することが、腎臓病の予防につながります

以下の記事では、慢性腎臓病のリスクが上昇する可能性を示した研究結果や加糖飲料の具体的な危険性について解説しています。
>>慢性腎臓病(CKD)のリスクが60%上昇する衝撃の研究結果|加糖飲料の危険性

適度な運動と質の良い睡眠

腎臓病の予防には、適度な運動と質の良い睡眠を習慣にすることが大切です。運動は血流を改善し、腎臓へ十分な血液を届けることで機能の維持を助けます。また、体重管理や血圧・血糖値の安定にもつながり、高血圧や糖尿病など腎臓病のリスク低下に役立ちます。

ウォーキングやストレッチなどの有酸素運動がおすすめです。週3回以上・1回20分以上を目安に行いましょう。質の良い睡眠は体の回復を促し、ストレスの軽減やホルモンバランスの安定に関わります。睡眠不足は血圧や血糖の乱れにつながるため、就寝時間を整え、カフェイン摂取や飲酒を控えることが大切です。

定期検査と早期発見の重要性

腎臓病の検査内容や受診すべき症状の目安について、以下を解説します。

  • 自覚症状が少ない腎臓病は検査で見つかる
  • 受診すべき症状の目安
  • 高血圧・糖尿病がある人は定期検査を習慣に

自覚症状が少ない腎臓病は検査で見つかる

腎臓は、多くのフィルターが働いているため、機能が少し低下しても症状には現れません。腎臓病は自覚症状ではなく、健康診断や人間ドックの検査で見つかることが多い病気です。検査内容や確認したい項目について解説します。

受診すべき症状の目安

腎臓病が進んだときに現れる症状には、次のようなものがあります。

症状は腎臓病以外の病気でも見られることがありますが、自己判断せずに医療機関を受診してください。早期に診断を受けて、適切な治療を始めることが、病気の進行を遅らせるために重要です。

高血圧・糖尿病がある人は定期検査を習慣に

高血圧や糖尿病、肥満などは腎臓に負担をかけ、腎臓病や心臓病のリスクを高めます。高血圧や高血糖の状態が続くと、濾過機能低下による老廃物の排出に影響します。高血圧の方は、毎日同じ時間に血圧を測り記録を残しましょう。体調の変化があれば一緒に記録し、医師と情報共有してください。

糖尿病の方で薬物療法を取り入れている方は、血糖値の推移を記録しましょう。食事前後の極端な血糖値変動は、腎臓や全身に負担をかけやすいです。安定的な血糖管理が糖尿病進行にも役立ちます。定期検査で数値的な確認と、日々の記録から総合的に判断して今後の治療方針や予防に活かしましょう。

まとめ

腎臓は体の老廃物や水分を調整する重要な臓器です。自覚症状が少ないため、気づかないまま進行する人も少なくありません。日頃から食生活や水分摂取のポイントを理解して取り組む予防策が大切です。

糖分やアルコールを控えることは、糖尿病や肥満対策につながります。適度な運動や質の良い睡眠は、血流改善や生活習慣病の改善にもつながるため、できることから取り組みましょう。

定期的な健康診断でeGFRやクレアチニンの数値を確認し、腎臓病の早期発見に努めることも大切です。高血圧や糖尿病がある方は、かかりつけ医と連携して病気の進行を防ぎましょう。健康的な日常生活と定期健診で、健康を維持しましょう。

イーヘルスクリニック新宿院では、eGFRやクレアチニンを丁寧に評価し、食事・運動・持病管理まで総合的に支援します。早期発見と継続フォローで腎機能低下を予防し、将来の合併症リスク軽減を目指します。ぜひお気軽にご相談ください。

▼【来院】のご予約はこちら▼

▼【オンライン診療】のご予約はこちら▼

関連記事

腎臓の働きを調べる指標「eGFR」とは?検査方法や異常が見つかった場合の対処法を解説
クレアチニン基準値における年齢別の違いや注意すべき症状を解説
慢性腎臓病とは?症状や罹患時に気をつけたいポイントを解説
【医師監修】腎性貧血とは?症状や治療のポイントを紹介
腎機能低下の予防に役立つ!3つの食事の基礎知識を解説

参考文献

•• LINEお問合わせ •• ご来院予約