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2023.02.22

高血圧で処方される漢方とは? ~種類別の特徴や副作用についても解説~

高血圧は動脈硬化の最大の危険因子であり、進行すると狭心症や心筋梗塞(しんきんこうそく)といった大きな病気につながる恐れがあります。そのため、高血圧の方は早い段階で治療を受けることが大切です。治療の基本は食事療法や運動療法ですが、それでも効果がみられない場合は、薬物療法を行います。中でも本記事では、高血圧に用いられる漢方薬について解説します。

高血圧の治療に用いられる主な漢方薬

病気になった場合、西洋医学では症状を抑える“対症療法”を行いますが、東洋医学では根本的な解決を目指して体質改善を行います。そのため、西洋医学的な治療で十分対処できないような場合には、漢方薬による治療が有効なケースがあります。

「高血圧の治療」について詳しく見る

以下では高血圧の治療に用いられることがある漢方薬の特徴を紹介します。

大柴胡湯(だいさいことう)

高血圧のほか、胃腸や肝臓などの炎症や胃腸機能の低下などの治療の際に使用されることがあります。主に体力のある方で便秘傾向にあったり、上腹部が張って苦しさを感じたり、耳鳴りや肩こりなどがある場合に用いられることが一般的です。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

黄連解毒湯は高血圧のほかにも、不眠症やいらいら、胃炎、二日酔い、めまい、動悸、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみなどの症状がみられるときにも使用されることがあります。主に体力がある方で、のぼせ気味だったり、いらいらしたりする人に用いられることが一般的です。

真武湯(しんぶとう)

高血圧のほか、胃腸機能の低下、消化不良、動悸などの症状がみられたときに使用されることがあります。主に新陳代謝が落ちている方に用いられることが一般的です。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

女性の方の場合は、当帰芍薬散を使用することもあります。これは高血圧のほか、貧血や疲れ、更年期障害、月経や妊娠中の諸症状、動悸などの症状に対して使用されることがあります。主に筋肉が弱く疲れやすかったり、足や腰が冷えやすかったりする場合に用いられることが一般的です。

釣藤散(ちょうとうさん)

高齢者の場合では、釣藤散が用いられることがあります。主に中年以降の方や、高血圧で慢性頭痛が続いている方に使用されることが一般的です。

漢方薬の使用法

基本的には、決められた薬の量を1日2〜3回に分けて飲みます。飲むタイミングは、食前もしくは食間です。水もしくはぬるま湯で飲むようにしましょう。具体的な使用法は漢方薬によって異なるため、医師や薬剤師の指示に従って使用するようにしましょう。

また、飲み忘れた場合は昼食後や就寝前に服用するなどの方法もあるため、事前に医師や薬剤師に確認するようにしましょう。

漢方薬の使用における注意点

繰り返しになりますが、漢方薬の種類や量などは、患者さんの症状や体質に合わせて処方されます。そのため、必ず医師の指示に従って使用するようにしましょう。

また、副作用が少ないというイメージがある漢方薬でも、高血圧治療をするうえで注意すべき点があります。漢方薬の副作用でもっとも多くみられるのは、胃もたれ、食欲低下などの胃腸症状です。気になる症状がある場合は、使用を中止して医師に相談しましょう。

高血圧治療で漢方薬を希望する場合は医師に相談を

高血圧治療の基本は食生活や運動習慣の改善ですが、これらによって血圧が思うように下がらない場合は、薬物治療を行います。西洋薬による治療で「血圧がなかなか下がらない」「根本的な体質改善を目指したい」といった場合には漢方薬を使用してみるのも1つの方法です。高血圧の治療で漢方を希望する場合は医師や薬剤師などに相談してみましょう。

eHealth clinicの高血圧外来では、本人の生活スタイルに合わせたよりよい治療法を提案します。医師はもちろん、看護師や管理栄養士などが一丸となって患者さんのサポートをします。ご不明点などがあればぜひお気軽にご相談ください。

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