子宮頸がん検診の超音波検診では何が分かるの? ~検査の内容や痛みの有無~
2023.02.27胃カメラやバリウムを飲まずに胃がんリスクを調べる方法に、ABC検診(胃がんリスク検診)があります。ABC検診では、血液検査によって胃がんの危険因子である“ピロリ菌感染の有無”や“胃の萎縮度(老化度)”を調べます。ABC検診は胃がんを見つける検査ではなく、胃がんになりやすいかどうかをA~Dの4段階に分類するものです。本記事では、ABC検診の基準値について解説します。
ABC検診では、ヘリコバクター・ピロリ抗体検査とペプシノゲン検査を行います。基準値は以下の通りです。
血中に含まれるヘリコバクター・ピロリ抗体検査(胃のなかに存在するピロリ菌の量)が3U/mlを超えると、ピロリ菌陽性と判定されます。抗体がある場合は、過去にピロリ菌に感染したことがある、もしくは感染しているという意味になります。ピロリ菌陽性者では、陰性者に比べて胃がんのリスクが5倍以上ともいわれています。
ペプシノゲン検査では、血中に含まれる胃の消化酵素である“ペプシノゲン”の量を測定することで、胃の粘膜の萎縮の程度(老化度)を確認できます。胃粘膜の萎縮の強い方は胃がん発生の確率が高いと考えられています。
なお、ペプシノゲンIとペプシノゲンIIの違いは、ペプシノゲンが胃のどこから分泌されるかです。ペプシノゲンIは 主に胃の下半分や胃底部や胃体部から分泌され、ペプシノゲンIIは主に胃全体(胃底線の他噴門線、幽門腺、十二指腸腺など)から分泌されます。また、ペプシノゲンのI/II比を出す理由は、ペプシノゲンの分泌に関する個人差の影響を少なくするためです。胃の粘膜の萎縮が進むと胃底腺が縮小し、ペプシノゲンの基準値に個人差がでてしまいます。そのため、ペプシノゲンIのみではなくIとIIの比率を確認する必要があるのです。
ABC検診では、ヘリコバクター・ピロリ抗体検査とペプシノゲン検査の数値によってA〜D群に分けて胃がんのリスクを判定します。詳細は以下の通りです。
胃の病気にかかるリスクは低いと考えられます。引き続き、5年に1度は胃の検査を受けることをおすすめします。
まだ少ないですが、胃がんになる可能性が考えられます。2〜3年に1回程度、定期的に胃の検査を受けるとよいでしょう。
胃がんになりやすい状態です。内視鏡検査の受診をおすすめします。
胃がんなどの病気になるリスクがあります。必ず内視鏡検査を受けましょう。
いずれの結果の場合も、内視鏡検査は定期的に受けることがすすめられます。詳細な頻度については、医師と相談しながら決めていくようにしましょう。
ABC検診では、血液検査によるピロリ菌の抗体検査やペプシノゲン検査を行います。検査結果がA群の場合は胃がんリスクが低いという意味になりますが、B・C・D群はピロリ菌の除菌や内視鏡検査、経過観察などが必要となります。いずれの場合も医師と相談しながら今後の方針を決めていくことが大切です。ABC検診の基準値について分からないことがあれば、医師に相談しましょう。
eHealth clinicの健康診断では、患者様のニーズに合わせたさまざまなプランをご用意しています。ABC検診は、4,400円(税込:自由診療)で受け付けているほか、22,000円(税込:自由診療)の人間ドックコースにも含まれています。検査にあたりご本人に十分に説明し、理解を得たうえで検査を実施します。不安や疑問があればお気軽にご相談ください。