
こんにちは。
イーヘルスクリニック新宿院の天野です。
GLP-1受容体作動薬を用いた医療ダイエットに関するコラム、第4回のテーマは「筋肉を落とさずに痩せる方法」です。
GLP-1受容体作動薬(リベルサス・マンジャロなど)は、高い減量効果で注目されていますが、近年の研究では体重が減る際に筋肉量も減少してしまうリスクが指摘されています。
アメリカで行われた最新研究(Medical News Today, 2024)では、GLP-1薬を使用して減量した人のうち、最大で40%の減量が「筋肉」由来だった例も確認されました。
つまり、食欲が抑えられて体重が落ちたとしても、筋肉まで落ちてしまえば代謝が下がり、結果的にリバウンドしやすい体になってしまうのです。
では、GLP-1薬でダイエットを行う際、どのようにして筋肉を維持すればよいのでしょうか?
研究から得られた3つの推奨戦略をご紹介します。
筋肉の主成分はたんぱく質。体重1kgあたり1.2〜1.6gのたんぱく質摂取が推奨されます。
例:体重60kgの場合、1日72g〜96gのたんぱく質を目指す。
筋トレは筋肉の維持・増加に最も効果的です。週2~3回、スクワットや腕立て伏せなど、自重を使った運動からでもOKです。
睡眠不足は筋肉合成ホルモン(成長ホルモン)の分泌を妨げます。毎晩7~8時間の睡眠を確保しましょう。
研究では、GLP-1薬の中でもチルゼパチド(マンジャロ)を使用した群は、セマグルチド(リベルサスなど)と比べて筋肉減少が少なかったというデータも示されました。
そのため、筋肉量や代謝を重視する方には、GLP-1薬の種類選びも重要です。
当院では、GLP-1薬の処方だけでなく、筋肉を守る食事指導の提案も一緒に行っています。
「ただ痩せる」のではなく、「健康的に、代謝を保ちながら痩せる」ことを重視しています。
薬×栄養×運動=リバウンドしないダイエット。
それが、イーヘルスクリニック新宿院の医療ダイエットです。
たんぱく質は「1食あたり20~30g」を目安に摂ると、筋肉量の維持に効果的です。
以下に、簡単に実践できる高たんぱく食の組み合わせ例をご紹介します。
▶ 合計たんぱく質:約42g
忙しい朝でも手軽に準備でき、脂質控えめ&腹持ちも◎
▶ 合計たんぱく質:約35g
動物性+植物性たんぱく質がバランス良く摂れる昼食メニュー。
▶ 合計たんぱく質:約29g
低糖質・高たんぱくな構成で、夜の食事にぴったり。
食品 | たんぱく質量(g) |
---|---|
鶏むね肉(100g) | 22 |
ゆで卵(1個) | 6 |
納豆(1パック) | 8 |
ギリシャヨーグルト(100g) | 10 |
豆腐(150g) | 10 |
ツナ缶(水煮) | 13 |
プロテイン(1杯) | 20 |
※腎機能が低下している方は、高たんぱく食により腎機能の悪化を招く可能性があります。必ず医師と相談のうえで実施してください。
一般的な肥満外来(医療ダイエット外来)では、健康状態のヒアリングが不十分で、薬の処方が中心となるケースが多く見受けられます。
しかし、イーヘルスクリニック新宿院では、単に体重を減らすことにとどまらず、肥満によって引き起こされる健康問題の早期発見と治療にも力を入れています。
当院の治療方針は、「薬物療法」と「食事・栄養への介入」の2本柱。
また、土日祝も診療対応しており、24時間365日オンライン予約が可能です。忙しい方でも通いやすい体制を整えていますので、お気軽にご相談ください。