リベルサス
高血圧の治療法は、患者さんの状態や高血圧の原因、種類によって異なります。そのため、単に血圧を測るだけではなく、必要に応じて血液検査を行い患者さんの状態を確認することがあります。
本記事では、高血圧の血液検査について詳しく解説します。
高血圧で行われる血液検査は、高血圧のほかに脂質異常症や糖尿病などを合併していないか、また腎臓機能の低下、ホルモン異常など高血圧を引き起こす病気が隠れていないかを調べるために行います。
血液検査で調べる項目は以下のとおりです。
特にホルモンの値は体勢や活動状況などによって影響するため、血液検査の前に15〜30分程安静にしてから行います。また、病気の有無によって治療方針が異なり、必要に応じて血液検査以外にも尿検査、超音波検査やX線検査(レントゲン検査)などが検討されることもあります。
eHealth clinicでは患者さんの状態を丁寧に診察し、必要な検査をご提案いたします。ご不安なことがあればいつでもご相談ください。
血液検査で調べられる主な高血圧の原因や、関係する検査項目をご紹介します。
二次性高血圧の中で、もっとも患者数が多いのが“原発性アルドステロン症”という病気です。
原発性アルドステロン症は、腎臓のそばにある副腎という臓器からアルドステロンという血圧を上げるホルモンが過剰に分泌されることにより発症します。原発性アルドステロン症の方は、血液検査において血中のアルドステロン/レニンの比(ARR)が200より高い数値である場合に疑われます。
腎血管性高血圧は、腎臓の動脈が細くなることが原因で起こる高血圧です。原発性アルドステロン症と同様に、副腎からのアルドステロン(血圧を上げるホルモン)分泌が促進することで起こります。
腎血管性高血圧の場合、血液検査でカリウム値の減少やレニンと呼ばれる血圧上昇に関わる物質の増加がみられることがあります。
薬剤性高血圧とは、薬の影響で高血圧が引き起こされている状態のことをいいます。たとえば“甘草”という生薬を含む漢方薬は、アルドステロン(血圧を上げるホルモン)の分解を抑制することで血圧を上げることがあります。この場合、血中のカリウム値が低下するという特徴があります。薬剤性高血圧を引き起こす薬にはほかにも、非ステロイド性消炎鎮痛剤やステロイドなども挙げられます。
血液検査で異常が見つかった場合は、確定診断のために追加で検査が実施されることがあります。治療に際して必要な検査となるため、医師の指示に従って受診するようにしましょう。
高血圧は原因によって、主に“本態性高血圧”と“二次性高血圧”に分けられ、治療方針が異なります。本態性高血圧は、高血圧全体の9割ほどをしめるもので、食事・運動内容など生活習慣が原因となる高血圧のことです。一方、二次性高血圧は全体の1割程度で、若者に多く、何らかの病気が原因で発症する高血圧のことです。二次性高血圧の場合は、原因となる病気に対する治療を行うことで改善することが一般的です。一方、生活習慣が原因と思われる場合は、食事療法や運動療法を基本とし、必要に応じて薬物療法が行われます。
高血圧のほとんどは遺伝や生活習慣の乱れが原因の本態性高血圧ですが、病気によって高血圧が引き起こされている二次性高血圧の場合もあります。治療法はそれぞれ異なるので、治療前の検査によって何が原因であるか確認することが必要です。また、血圧だけを見るのではなく、患者さんの状態を総合的に見て治療方針を決めていくため、医師の指示に従って検査を受けるようにしましょう。高血圧の血液検査について分からないことがある場合は、必ず医師や看護師に確認するようにしましょう。
イーヘルスクリニック新宿院の高血圧外来では、本人の生活スタイルなどに合わせたよりよい治療法を提案できるよう、医師はもちろん、看護師や管理栄養士などがチームになって高血圧の改善をサポートします。ご不安なことがあればお気軽にご相談ください。