高尿酸血症の食事で気を付けるポイントとは?具体的な食事の注意点を解説
慢性腎臓病は、多くの方が抱える深刻な健康問題です。特に、糖尿病を背景に持つ患者さんにとって、生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。そんな中、フィネレノンという新しい治療薬が、慢性腎臓病の進行を抑える新たな希望として注目されています。フィネレノンは、2型糖尿病を合併した慢性腎臓病患者において、腎機能の低下や心血管系の合併症を抑制する効果が期待される非ステロイドのミネラルコルチコイド受容体拮抗薬です。この記事では、フィネレノンがどのようにして効果を発揮するのか、メカニズムと使用上の注意点を詳しく解説しています。記事を読むことで、慢性腎臓病の管理に役立つ情報を得られ、より健康な生活への一歩を踏み出す手助けになり、フィネレノンの可能性について理解を深められます。
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記事監修:天野方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
経歴:埼玉医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院や足利赤十字病院などで勤務。2016年、帝京大学大学院公衆衛生学研究科へ入学。2018年、ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)へ留学。予防医療特化のメディカルクリニックで勤務後、2022年「イーヘルスクリニック新宿院」開院。
専門分野:腎臓内科、抗加齢医学(アンチエイジング)、産業医学
資格:日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士・博士
フィネレノンは、2型糖尿病を合併した慢性腎臓病の進行を抑える治療薬です。腎臓や心血管系に関与するミネラルコルチコイド受容体(MR)をブロックすることで、炎症や線維化を抑制し、腎臓および心臓の機能低下を防ぐ効果が期待されています。薬にはケレンディア錠10mg、20mgがあります。
フィネレノンはMR拮抗薬の中でも非ステロイドMR拮抗薬という種類に分類され、以前の治療薬と比較して副作用が少ないことが特徴です。腎臓機能の低下抑制において有効性が確認されており、これまでのMR拮抗薬(例:スピロノラクトン、エプレレノン)では得られなかった効果が期待できます。
フィネレノンが処方される病気は、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病です。慢性腎臓病とは、3か月以上にわたって慢性に経過する(長く続く)すべての腎臓病のことです。腎臓病は、腎臓のはたらきが悪くなる病気のことで、さまざまな種類があります。主に加齢や生活習慣が関連しているとされますが、そのうちの1つに糖尿病が挙げられます。糖尿病による高血糖の状態が長く続くと、腎臓が傷んで、慢性腎臓病を発症することがあります。これを“糖尿病性腎症”と呼びます。
また腎臓病が進行し、腎臓の機能が低下すると腎不全という状態になり、さらに悪化すると末期腎不全に至ることがあります。末期腎不全になると人工透析や移植などの治療が必要となりますが、フィネレノン(ケレンディア錠)は末期腎不全や透析治療中の方には原則として処方されません。
服用量は腎機能の程度によって異なりますが、1日1回10~20mgを服用することが一般的です。10mgから始めた場合は、腎機能の程度をみながら20mgに増量する場合があります。
フィネレノンの使用に注意が必要な人は以下のとおりです。
フィネレノンの使用ができない人は以下のとおりです。
フィネレノンと飲み合わせの悪い薬や食品はあります。併用禁忌の薬や、注意が必要な食品を解説しているのでチェックしましょう。
以下の薬は併用禁忌とされています。
上記の薬と併用すると、フィネレノンの血中濃度が著しく高まる可能性があります。
また、以下の薬は併用注意とされています。
フィネレノンの血中濃度が高まる可能性があります。
フィネレノンの効果が弱まる可能性があります。
血中のカリウム値上昇(高カリウム血症)のリスクが高まる可能性があります。
以下の成分、食品は併用に注意が必要とされています。
フィネレノンの使用中に注意したい症状として、重大な症状と他にも起きやすい症状を解説します。
高カリウム血症は、8.8%の患者さんに生じる可能性があります。軽度の場合は無症状のことが多いですが、進行すると筋力低下や不整脈を引き起こすリスクがあります。特に腎機能が低下している患者さんや、カリウムを上昇させる他の薬剤を併用している患者さんは注意が必要です。
1%以上頻度で低血圧、1%未満の頻度で低ナトリウム血症(血液中のナトリウム濃度が低い状態)などが生じることがあります。
低血圧になると、めまい、立ちくらみなどの症状、低ナトリウム血症になると、嗜眠(意識障害)や錯乱(情報を正常に処理できない)などの症状が現れることがあります。
気になる症状がある場合は、受診を検討することをおすすめします。また、ここにある症状がすべてではありません。詳細な効果や副作用については、医師や薬剤師のほか、薬の添付文書を確認しましょう。
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