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健康診断
2022.10.26

乳がん検診の結果の見方とは? ~要精密検査だった人が乳がんと診断される確率~

乳がんは女性がもっともかかりやすいがんとして知られていますが、早期発見・早期治療ができれば、9割以上のケースで治癒が期待できるといわれています。そのため、40歳以上では2年に1回の乳がん検診が推奨されています。乳がん検診では主に早期の乳がんの発見に役立つ問診とマンモグラフィ が行われます。本記事では、乳がん検診の結果の見方について詳しく解説します。

乳がん検診の結果

検診結果は主に“要精密検査”か“精密検査不要”のどちらかで通知されます。結果は、検査後10日~1か月ほどで主に文書で通知されることが一般的です。以下ではそれぞれの結果の見方についてご紹介します。

要精密検査

要精密検査という結果だった場合、乳がんの疑いがあります。そのため、追加の検査によって疑わしい部位をさらに詳しく調べる必要があることを意味しています。しかし、要精密検査=乳がんというわけではありません。たとえば、1,000人が乳がん検診を受けた場合、そのうちの50人から100人ほどが精密検査を行い、その中で乳がんと診断されるのは3人程度です。そのため、過度に心配する必要はありませんが、自分が乳がんであるのかを確認するためにも、早めに医療機関を受診しましょう。

精密検査不要

精密検査不要という結果だった場合、がんの疑いはないということになります。しかし、だからといって今後は乳がん検診を受けなくてもよいということではありません。引き続き1~2年に1回を目安に定期的にがん検診を受けましょう。

乳がん検診の結果の捉え方

どんなに優れた検査でも、100%病気を発見できるわけではありません。マンモグラフィやエコーも同様で、発見できない乳がんもあります。一方で、乳がんではないにもかかわらず、検査で“要精密検査”と判定されることもあります。そのため、前述のとおり、精密検査が必要という結果がでたからといって、確実にがんがあると決まったわけではありません。

乳がん検診を受ける際には、これらのことを理解したうえで結果を知ることが大切です。乳がん検診は精度が高い検査ではありますが、100%正しい判定ができるわけではないことを理解しておきましょう。

精密検査の内容

乳がん検診の精密検査では主に追加のマンモグラフィやエコー検査、細胞診や組織診、MRI/CT検査などを行います。マンモグラフィとエコーは、それぞれの検査でしか発見できない乳がんがあるため、精密検査では基本的にどちらも行うことが一般的です。

マンモグラフィ

マンモグラフィはX線装置で乳房を圧迫し、X線写真を多方向から撮ります。触診では診断できない小さなしこりや、しこりになる前の石灰化(乳房の一部にカルシウムが沈着したもの)した小さな乳がんの発見に役立ちます。一方で、40歳未満の若い方など乳腺密度が濃い場合、しこりを発見するのが難しいという特徴があります。また、乳房の圧迫の際に痛みを伴うことがありますが、広げることで診断し易い写真が撮影でき、かつ放射線の被曝量を減らすことができます。

エコー検査(超音波検査)

エコー検査は、超音波を発する機械を乳房に当て、反射して返ってくる信号を画像化する検査です。前述のとおり、乳腺の密度が濃い場合マンモグラフィではしこりがあるかどうかが分かりにくいですが、エコー検査ではそのような場合でも、しこりがあるかどうかを判断できることが特徴です。そのため、エコー検査は国が推奨する対策型乳がん検診の対象ではない20~30歳代に対して、人間ドックなど任意で行われることが一般的です。

細胞診・組織診検査

マンモグラフィやエコー検査によって疑わしい部位がある場合や診断のためにより詳しい検査が必要な場合は、細胞診や組織診といった疑わしい病変に針を刺し、組織や細胞を採取する検査が必要です。これによって、診断が確定されることが一般的です。

CT検査

疑わしい部分の広がりや転移の有無を調べるための検査です。手術や放射線治療など治療方針を検討するときに行います。

乳がん検診の結果について分からないことは医師に相談しよう

乳がん検診では、マンモグラフィやエコーで胸のしこりなどを調べ“要精密検査”や“精密検査不要”のどちらかの結果が通知されます。要精密検査だからといって、必ずしもがんがあるとは限りませんが、早めに医療機関を受診しましょう。また、精密検査不要であった場合でも、1~2年に1回は定期的に検診を受けましょう。乳がん検診の結果について分からないことがあれば、乳腺専門外来の医師や医療機関に相談しましょう。

乳がん検診について詳しくはこちらをご確認ください。

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