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2022.10.20

高血圧と動脈硬化の関係とは? ~動脈硬化が続くと脳血管障害や心筋梗塞などにつながる〜

高血圧とは、正常値よりも血圧が高い状態のことです。血圧を繰り返し測定し、最高血圧が140mmHg以上、または最低血圧が90mmHg以上であれば高血圧と診断されます。

高血圧の状態が長引くと、血管に負担がかかって動脈硬化につながります。放置するとさまざまな合併症が引き起こされるリスクがあるため、高血圧にならないように予防し、すでに血圧が高い場合は正常値に戻すことが重要です。

今回は、高血圧と動脈硬化の関係や高血圧になる原因、高血圧の予防・改善法を紹介します。

高血圧と動脈硬化の関係

動脈硬化とは動脈が弾力性を失い硬くなった状態のことで、高血圧を放置すると動脈硬化が起こるといわれています。高血圧が長期間続くことで血管が張り詰めた状態が続いて負担がかかります。すると、血管が徐々に弾力性を失って厚く硬くなり、動脈硬化が起こるのです。

動脈硬化が続くとさまざまな合併症を引き起こす可能性があります。たとえば、脳血管障害(脳梗塞(のうこうそく)・脳出血など)や大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)、心筋梗塞などの合併症が引き起こされることがあるほか、腎臓の血管が動脈硬化を引き起こす“腎硬化症”や、さまざまな原因で腎臓の機能が慢性的に悪くなる“慢性腎臓病(CKD)”を引き起こす可能性もあります。

なお、1999 WHO/ISHガイドラインでは高血圧の程度などによって脳卒中や心筋梗塞などの合併症のリスクを4つの群に分類し、今後10年以内に心血管疾患が発症する予測率を出しています。詳細は以下のとおりです。

  • 低リスク群:15%未満
  • 中等リスク群:15~20%
  • 高リスク群:20~30%
  • 超高リスク群:30%以上

合併症が起こると障害が残ったり、時に死亡したりするリスクもあるため、高血圧にならないよう予防に努め、すでに高血圧の場合は合併症が起こる前に血圧を正常値に戻すことが大切です。

高血圧の原因と症状

高血圧には本態性高血圧と二次性高血圧があり、日本人の高血圧の約90%は本態性高血圧だといわれています。

  • 本態性高血圧:生活習慣などが関与しているといわれる、原因不明の高血圧
  • 二次性高血圧:甲状腺や副腎の病気、睡眠時無呼吸症候群などの病気が原因となる高血圧

本態性高血圧の最大の原因は、塩分の取り過ぎだと考えられています。塩分を取り過ぎると体内に水分がたまり、血流量が増えて血圧が上がるのです。

また、肥満、飲酒、喫煙なども高血圧の原因となるといわれています。

高血圧は自覚症状が出ないことが一般的ですが、血圧がかなり高い状態では頭痛やめまい、肩こりなどの症状が出ることもあります。しかし、これらは血圧が正常でも現れることがあるため、原因が高血圧なのかどうかを判断することは難しいです。

自覚症状がないからといって放置すると重大な合併症を引き起こす恐れがあるため、日頃から高血圧予防に努め、高血圧と診断されたら早めに対処することが大切です。

高血圧の予防・改善法

二次性高血圧の場合、原因となる病気を治療することが高血圧の改善につながります。一方、高血圧の多くを占める本態性高血圧は、塩分の取り過ぎなどの生活習慣が原因になっていると考えられるため、生活習慣の見直しから始めましょう。

  • 減塩:食塩摂取量を6g未満/日に抑える
  • 減量:太ると血圧が上がりやすくなり、動脈硬化も進むため減量する
  • 運動:血管が拡張されて血行がよくなり、血圧が低下するため運動をする
  • 禁煙:ニコチンの血管収縮作用によって血圧が上がるため禁煙をする
  • 睡眠:睡眠不足になると自律神経がうまくはたらかなくなり血圧が上がるため、しっかり睡眠を取る

食事はなるべく薄めの味付けにし、醤油などはかけずに付けるようにしましょう。運動は散歩やサイクリングなど、脈拍が100~120/分になる程度のものを1日おきに、1回1時間ほど行うのが目安です。

ただし、高血圧の重症度や合併症が起こっているかどうかなどで、適切な運動量は変わります。自己判断せずに医師に相談しましょう。

生活習慣を見直しても血圧が改善されない場合は、薬による治療も検討されます。

高血圧は早めに改善を

高血圧の状態が続くと血管に負担がかかり、動脈硬化につながります。そのまま放置すると合併症を引き起こし、障害が残ったり生命に関わる症状が出たりするリスクがあるため、日頃から高血圧にならないように予防に努め、血圧が高い場合は早めに改善することが大切です。

日本人に多い本態性高血圧を予防・改善するには、生活習慣を見直すことが重要です。ただし、高血圧の重症度や合併症の有無などによって適切な内容は変わるので、詳細は医師に相談するとよいでしょう。