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2022.09.16

高尿酸血症の検査とは?〜必要に応じて複数回検査することもある〜

高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が通常よりも高い状態のことをいいます。尿酸値が高くても自覚症状がないこともありますが、高い状態が続くと、“痛風”と呼ばれる関節炎を発症するリスクが高まります。また、合併症として高血圧や糖尿病などを引き起こすこともあるため、早期に発見して改善することが大切です。

本記事では、高尿酸血症の検査と診断について解説します。

高尿酸血症の検査

高尿酸血症では、血液検査によって尿酸値を調べ、男女ともに血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えている場合に診断されます。

そもそも尿酸は“プリン体”からつくられる老廃物のことです。プリン体は新しい細胞ができるときに必要な物質で、約8割が体内でつくられ、約2割は食品から摂取されます。プリン体は新陳代謝の過程で分解され尿酸になり、一時的に体内に溜め込まれ、その後尿などとして排出されます。しかし、尿酸の排出が低下したり、過剰に作られることで、尿酸値が高くなります。それを放置しておくと、尿酸は体内で結晶になり、関節に蓄積して激痛を伴う痛風の発作を引き起こすのです。

必要に応じて複数回検査することも

健診などで尿酸値が7.0mg/dLを超えていた場合は、再検査をすることもあります。なぜなら、血液中の尿酸値は一日のうちで変動し、季節によっても多少変わるためです。一日のうちの変動を“日内変動”といい、健康な大人の場合は、食事の直後に下がったあと元に戻り、時間帯では明け方に高く、夕方に低くなると考えられています。また、季節による変動は、汗をかいて体内の水分が失われやすい夏に高めになることが知られています。

ほかにも食事の内容や飲酒、運動も尿酸値に影響を与えます。プリン体を多く含む食品を食べた後やお酒を飲んだ後、運動をした後は高くなり、0.5mg/dLから2.0mg/dLも上昇するといわれています。

こうした尿酸値の上昇はほとんどが一時的なものですが、大量の飲酒、激しい運動の後などは数日間高いままということもあります。また、最近は精神的ストレスと尿酸値の関係も指摘され、忙しさが続いたり、大きなイベントがあったりしたときに尿酸値が上がると考えられています。

そこで、正しく診断するために採血する時間帯を変えたり、食事内容、飲酒、運動の影響がない日を選んだりして複数回検査を行うことがあります。

高尿酸血症には3つのタイプがある

通常、尿酸は一日に体内でつくられる量と体外に排泄される量が700mg程度でバランスが取れています。しかし、尿酸がつくられすぎたり、尿酸排泄能力が低下していたりすると血液中に尿酸が増え、高尿酸血症になってしまうのです。尿酸値が高くなっている理由によって3つのタイプに分類され、尿中に含まれる尿酸の量などを測定して調べることができます。

具体的には、次のように分類されます。

尿酸排泄低下型

尿酸排泄低下型は、腎臓の尿酸排泄能力が低下しているために、血液中に尿酸が増えるタイプです。体質や、お酒の飲み過ぎ、肥満などが原因とされ、日本人の高尿酸血症の約60%が尿酸排泄低下型といわれています。

尿酸産生過剰型

尿酸産生過剰型は、体内で過剰に尿酸がつくられるタイプです。その原因は、尿酸のもとになるプリン体を多く含む食品の取り過ぎやお酒の飲み過ぎ、肥満などとされています。

混合型

混合型は、尿酸排出低下型と尿酸産生過剰型を併せたタイプです。

高尿酸血症の治療

高尿酸血症の治療は生活習慣の改善と薬物療法が中心ですが、薬物療法は合併症や痛風の発作を起こした場合、あるいは尿酸値が8.0mg/dLを超えた場合などに検討されます。そうでない場合は、生活習慣を見直して尿酸値の改善を図ります。

高尿酸血症の主な治療薬は、尿酸の排泄を促す“尿酸排泄促進薬”と尿酸の産生を抑える“尿酸生成抑制薬”です。尿酸排出低下型には尿酸排泄促進薬、尿酸産生過剰型には尿酸生成抑制薬を使うのが一般的でしたが、2つの薬を併用すると効果的なことや、尿酸生成抑制薬が尿酸産生過剰型にも効果があることが分かってきたため、医師は検査データや既往歴などから総合的に判断してお薬を出します。

尿酸値が高くて心配な場合は医師に相談を

高尿酸血症は放っておくと痛風だけでなく、さまざまな合併症にもつながるため、早期発見と早期の適切な治療が重要です。健診など検査を受けたときに異常を指摘された場合は、必ず指示に従って受診するようにしましょう。尿酸値について心配なことや疑問がある場合は自己判断せず、医師に確認することが大切です。