高尿酸血症の食事で気を付けるポイントとは?具体的な食事の注意点を解説
高尿酸血症は、血液中の尿酸値が通常よりも高くなり、7.0mg/dLを超えたときに診断されます。高尿酸血症患者さんの約80%は高血圧や肥満、脂質異常症などの生活習慣病を合併しており、中でも高血圧は高い頻度で合併することが知られています。ここでは、高尿酸血症に高血圧が合併しやすい理由や、高血圧が合併した高尿酸血症の特徴、治療のポイントなどについて解説します。
① 平日20時まで、土日祝も診療
② オンライン診療対応で、すぐに薬が受け取れる
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記事監修:天野方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
経歴:埼玉医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院や足利赤十字病院などで勤務。2016年、帝京大学大学院公衆衛生学研究科へ入学。2018年、ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)へ留学。予防医療特化のメディカルクリニックで勤務後、2022年「イーヘルスクリニック新宿院」開院。
専門分野:腎臓内科、抗加齢医学(アンチエイジング)、産業医学
資格:日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士・博士
高尿酸血症と高血圧の合併頻度は、高血圧専門外来に通院する患者さんの場合で男性が40.6%、女性が8.6%という報告があります。男性は、4割という高い合併率です。また、尿酸値が高くなるほど高血圧を発症する確率が上がることが報告されています。
高血圧の方が高尿酸血症になりやすい理由には、高血圧の患者さんには高尿酸血症の原因ともなる“メタボリックシンドローム”や“肥満”が多いこと、さらに尿酸値を上げやすい利尿薬の使用が多いことなどが挙げられます。
メタボリックシンドロームと肥満で問題になるのは、“インスリン抵抗性”です。インスリン抵抗性とは、ひと言で言えば血糖値を一定に保つはたらきをする“インスリン”のはたらきが低下することです。インスリン抵抗性高血圧の仕組みは以下のとおりです。
実際に、高血圧患者さんはインスリン抵抗性の状態にあることがさまざまな研究により明らかになっています。そのため、高尿酸血症を合併することがあるのです。なお、高尿酸血症には、尿酸が体内でつくられ過ぎる“尿酸産生過剰型” 、尿酸が排泄されにくい“尿酸排泄低下型”、そして“混合型”の3タイプがありますが、高血圧と高尿酸血症を合併している人は“尿酸排泄低下型”が多く、9割以上を占めるといわれています。
高血圧患者さんが服用することがある利尿薬が高尿酸血症の原因となることがあります。利尿薬とは、尿量を増やして塩分などの排泄を促す薬ですが、使用すると細胞外液が低下することで高尿酸血症を引き起こすといわれています。特に、効果が強いサイアザイド系降圧利尿薬やループ系利尿薬には注意が必要です。
また、高血圧の治療に用いられるβ遮断薬などの使用も尿酸値の上昇につながることもあります。
高血圧を合併した高尿酸血症の治療は、尿酸値が8.0mg/dLを超えるまでは生活習慣の改善、超えたら尿酸を下げる薬の服用を開始するのが基本です。
治療の目標は、尿酸値を6.0mg/dL以下に下げることです。高血圧の治療も並行して行います。利尿薬によって高尿酸血症が起こっている場合は、尿酸値の上昇を考慮して尿酸値が上がらない利尿薬を用いたりするなど注意しながら適切な薬を検討します。
以下の記事では高尿酸血症の治療法についてより具体的に解説しているのでチェックしましょう。
>>高尿酸血症の治療法とは?完治の可能性についても解説
高尿酸血症と高血圧は合併しやすい病気です。高血圧の方は尿酸値にも気を配り、機会があれば尿酸値を測定して高尿酸血症の早期発見に努めましょう。
特に、内臓脂肪が蓄積し下半身よりもお腹まわりが大きい “リンゴ型肥満”の方や、メタボリックシンドロームを指摘されている方は、高尿酸血症と高血圧が合併するリスクが高くなります。すでに高尿酸血症も高血圧もあるという場合は、両方の治療を受けることが大切です。
eHealth clinicの内科・腎臓内科では、高尿酸血症や痛風はもちろん高血圧の治療も行っています。生活習慣病は薬だけではなく生活習慣の改善も重要です。eHealth clinicでは管理栄養士も在籍し、栄養面でも患者さんをサポートすることが可能です。診療予約は24時間365日ネットからご予約いただくことが可能で、待ち時間が最小限に抑えられます。土日祝日も診療しており、忙しい方でも通いやすい体制を整えています。お困り事があればお気軽にご相談ください。
以下の記事では高尿酸血症について網羅的に解説しています。ぜひチェックしてみてください。
>>高尿酸血症とは治るのか?
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日本痛風・尿酸核酸学会ガイドライン改訂委員会 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版 診断と治療社 2018:125