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コラム
2025.01.13

肥満と腎機能低下の関係

肥満は腎臓に多大な負担をかけ、腎機能の低下リスクを高めることが数多くの研究で明らかにされています。適切な体重管理は、腎臓を守り、慢性腎臓病(CKD)や透析を防ぐために欠かせません。


💡 肥満と腎機能低下リスクの具体的なデータ

肥満はBMI(Body Mass Index)が25以上の状態を指し、腎臓の働きを示す指標であるGFR(糸球体濾過量)の低下リスクを高めます。以下は、BMI値ごとのリスクを示したデータです:

  • BMI 30:腎機能低下リスクが1.18倍(95%信頼区間:1.09~1.27)
  • BMI 35:リスクが1.69倍(同:1.51~1.89)
  • BMI 40:リスクが2.02倍(同:1.80~2.27)

また、日本国内の調査からは、肥満率が高い地域では透析導入率が高い傾向にあることが確認されています。これは日本透析医学会のレジストリデータや特定健診データなどを用いた研究で裏付けられており、肥満が腎機能に与える影響の大きさを示しています。


🧬 糖質制限ダイエットのエビデンス:短期効果と長期リスク

肥満を改善するための方法として注目されている糖質制限ダイエットについて、信頼性の高い研究結果があります。これは複数の研究を統合解析したもので、以下のような効果が報告されています:

  • 短期効果:低炭水化物食を約24週間続けたグループは、平均で8.73kgの減量に成功。12ヵ月後でも7.25kgの減量を維持。
  • 長期リスク:炭水化物摂取が極端に少ない人(エネルギー比30%未満)は、寿命が短くなる可能性があるとの報告も。炭水化物エネルギー比50~55%の人が最も死亡リスクが低く、寿命が長いという結果が得られています。

加えて、低脂肪食と低炭水化物食では、長期的な減量効果に大きな差はないこともわかっています。つまり、食事療法は個々の体質や生活スタイルに合わせた方法を選ぶことが重要です。

 

 

 

肥満症の合併症には、糖尿病や高血圧、心臓病、がんなどさまざまなものがあり、時に命に関わることもあります。しかし、肥満や肥満症の場合も通常は自覚症状がないため、すぐに気付くことは難しいとされています。そのため、健康的な食事や適度な運動を継続的に行うことに加えて、必要に応じて薬物治療が必用になります。

一般的な肥満外来(医療ダイエット外来)では、健康状態のヒアリングが不十分で、薬の処方が中心になっていることが多いのが現状です。しかし、イーヘルスクリニック新宿院の肥満外来(医療ダイエット外来)では、単に体重減量を目指すだけでなく、肥満によって引き起こされる健康問題の早期発見と治療にも重点を置いています。

診療は土日祝日も対応しており、24時間365日診療予約がネットから可能です。忙しい方でも受診しやすい体制を整えていますので、お困りごとがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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